重複表現について
「頭痛が痛い」とはさすがに書かなくとも、「独学で学ぶ」とか、「まず最初に」のような重複表現をされる方はよく見ます。
個人的に特に気になるというか、よく見かけるのが「必ず必要」です。必要は「必ず要る」の意味ですから、意地悪な言い方をすれば、必ず必要は「必ず必ず要る」となります。漫画とか小説で「必ず、必ず…」みたいな言い方をしてるのはちょっとおしゃれですが、記事では使いたくありませんね?
このような重複表現をしてしまい、それに気づいたり指摘されたりしたら、同じ間違いをしないように「これは重複表現」と覚えてしまいましょう。
ただ、すべての重複表現を丸暗記するのは大変ですし、覚えるだけでは「自分はまだ知らない重複表現」には気づけません。
日本語への感度を高めて、気づけるようにしておくのがベターです。暗記することが減って楽ですよ。
重複表現の特徴として、「同じ文字が短いスパンで2回入る」ことが挙げられます。「頭痛が痛い」では「痛」が2回、「独学で学ぶ」では「学」が2回入っていますね?
このような場合、だいたい重複してます。まずはこれを意識して、重複表現に対するアンテナ?を強化しましょう。
そのうえで、「これって重複してるかも?」と思ったら、単語の意味を調べてみてください。
例えば独学の意味は「先生につかず、学校にも行かず、ひとりで勉強すること」です。学ぶも勉強の意味ですから、「独学で学ぶ」は重複だと気づけます。
気づきにくい例として、「SEO対策」があります。これは完全に重複とは言えませんし、慣用句?的に使われているのでまぁOKなのですが、SEOを日本語に直してみると違和感があるはずです。
SEOは日本語で「検索エンジン最適化」であり、これでいくとSEO対策は「検索エンジン最適化対策」となります。「最適化対策」って変じゃないですか?
こんな感じで、言葉への感度を高めると、重複表現や変な表現に気づけるようになります。言葉の意味を調べる、正しい意味を教養として知る。言葉にどんな意味があるのか知ろうと、興味を持つことから始めてみてください。
余談として、先ほど「違和感」という言葉を使いましたが、「違和感を感じる」という表月もよく見ます。これも別にいいのですが、違和感は「しっくりこない感じ」の意味ですから、「〜感じる」だとちょっとくどいですね?
「違和感がある」の方が字数も漢字も減ってちょっとスマートですし、「違和感を覚える」の方が言葉を知ってる感があってかっちょいいです。
ライターなら、言葉使いでカッコつけてみませんか?
もっとも、「刹那」とか「タレントマネジメント」とか「ラポール」とかわかりづらい言葉を多様するのは、カッコつけすぎててイタいし、何より読みづらいですが…
変わった言葉を使うにしても、「軍配が上がる」みたいな、意味を知らなくても文脈から何となく意味がわかる程度の言葉に留めておきましょう。
※「軍配が上がる」も多用すべきではないですが、toBの頭の良い方向けの記事なら使ってみるのはアリです。要は読者さんのレベルと、ジャンル的、領域的なTPOをわきまえて、ここぞの場面で使えばいいわけです。