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理由がないと人は動かない〜カチッサー効果とは?〜

今回は「理由の大切さ」について。

普段、塾で生徒と接していて、
アドバイスだったり、何かを伝えたりすることは往々にしてあります。

「英単語はこうやって覚えるといいよ。」
「来週までにこのページをやってきてね。」
「解き直しはこうやってね。」…など。
このように生徒に何かを伝えるのは塾の先生にしてみれば日常かもしれません。

そして、それを伝えるときに、
自分の場合は、相手に「納得した上で行動してほしい」という想いがあるので、必ず意識的に理由も含めてアドバイスや何か伝達をするようにしています。

例えば、「ただ宿題をやってきてね。」ではなく、
「今日勉強した内容をより定着させるために、宿題をやってきてね。」
みたいな感じで伝えたりします。

ただ、理由を伝えることで、
人は行動に移しやすいということを示す心理効果もあるようです。

それが「カチッサー効果」というもの。
心理学者のエレン・ランガー氏が提唱したもので、比較的簡単なお願いをする際、「何らかの理由」を添えるだけで承諾率が高くなる効果だそうです。

次のような3パターンでお願いした時の承諾率を調べました。

A 「5枚、先にコピーを撮らせてもらっていいですか?」
B 「急いでいるので、5枚、先にコピーを撮らせてもらっていいですか?」
C 「コピーを取らねばならないので、5枚、先にコピーを撮らせてもらっていいですか?」

すると、承諾率の結果は、
A : 60% B : 94% C : 93%となったそうです。

理由を添えた方が、人は相手のお願いを受け入れやすいということが分かります。
そして、Cに関しては理由になっていないのにも関わらず承諾率が高まってしまいました。(これは悪用厳禁ですね。)

まあ、こんな効果もありますが、小手先のテクニックとして使うのではなく、
こういう心理効果を念頭におきながらも、
生徒には「なぜ、これをやるべきか?」などはしっかりと伝えていきたいと思います。

そして、ただ言われたからやるでは、勉強でも何でも成果はあがりません。
だから、最終的には自分で考えて納得した上で行動してほしいと思っています。


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