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ピエト・ゼーリッヒ 〜キャラクター プロフィール〜

◆名前

ピエト・ゼーリッヒ

◆登場物語

DiROOK

◆詳細

 生命が生まれながらにして特殊な能力を授かる世界『リーベエステレラ』。
 その色を帯びた能力の質は様々であり、ある者は身体の能力を向上させ、ある者は自然を操り、ある者は物質を具現化や破壊の力を持ち、そしてまたある者は人の傷を癒すことさえ出来る。
 それを人は"エトスの力"と呼び、また生まれながらにして力を授かることは世界の祝福であるという考えが根付くと、「エトスの祝福」という言葉さえもが生まれた。

 ──そんな世界に生を受けたピエト・ゼーリッヒ。
 彼女の「エトスの祝福は桃色」。自身の姿を透明化させることの出来る力を持つ。

 メーア・タラッタの活躍に憧れた彼女は、各国各地に支部を置き、エトス能力による犯罪を取り締まる軍隊組織『グラディウス』に入隊を希望するようになる。
 そして、中でも特に入隊試験の厳しい「大都市カローブ」のエトス戦闘員に主席で合格を果たす。

 大都市カローブ=グラディウスには、彼女の憧れるメーア・タラッタも所属しており、今後共に作戦に従事出来ることを心から喜ぶのであった。

 性格は明るく前向きで、少々のんびり屋の一面もあるが、根は真面目で論理的に物事を考えられる実直肌でもある。
 礼儀正しく、先輩後輩の関係性を大切にするタイプ。
 真面目過ぎるが故に仕事のオンオフの切り替えが少しばかり苦手で、友人との会話の際にも、無意識に敬礼をしてしまい恥ずかしい思いをすることもしばしば。

 ある日、大都市カローブにほど近い郊外の街"サヴァイブ"に突如として発生した、天高く立ち込める黒煙『ディーローク』。
 ピエトはその能力と成績を買われ、新人エトス戦闘員であるにも関わらず、大変に重要な『ディーローク初動調査作戦』の編成に加わることとなった。


 ──大都市カローブ=グラディウス本部。
 煌びやかな装飾と、真っ白な壁が目に映ると印象的な廊下が伸びている。等間隔で設けられている茶色い扉の向こうはエトス戦闘員の宿舎でもある。
 しばらく歩いた所にはテーブルと椅子がいくつか設けられている"開けた場所"があり、差し詰めラウンジといったところだ。
 磨き込まれた床、壁の隅や端には緑が健康的な観葉植物が置かれ、概ね中央には水や茶が準備されたポッド、グラス、ティーカップなどが置いてある。
 こうした光景からは、いかにエトス戦闘員が体力面だけではなく精神面のケアも、日々の中に必要なのかが垣間見えるようだ。

 適当な椅子に座って会話をする二人の女性。
 ピンク色の髪に三つ編みが特徴的なのはピエト・ゼーリッヒだ。
 もう一人はコバルトブルーの髪色に、端正な顔立ちと凛とした雰囲気がとても美しいメーア・タラッタだ──。
 
ピエト「メーアさん、わたしディーロークの初動調査隊に選ばれたんです!」

メーア「え?本当に?」

ピエト「はい!とっても嬉しいです!」

メーア「…………。」

ピエト「……ん?あの、メーアさん?どうしました?」

メーア「あっ、ごめんね。その……、なんだかふと嫌な予感がしてしまって」

ピエト「うふふ。メーアさん、わたしのことを心配してくれてるんですね。ありがとうございます!でも、大丈夫ですよ。作戦はベテランの方々もご一緒なので、わたしはどちらかというと補佐役のような立場です!」

メーア「そっか。……うん、それなら安心かもね。…わたしも一緒に行けたら良かったんだけど」

ピエト「なにを言ってるんですか、メーアさん!メーアさんにはカローブ=リートダンスン臨時コンサートでお歌を披露するという大事な役目がありますから。街の人々が不安に思っている今こそ、メーアさんの歌と踊りで心の暗雲に光を差し込んであげないとですよ」

メーア「うん、そうだね」

ピエト「……えへへ、でもわたしも本当のこと言うと、メーアさんの歌を生で聞きたいんですけど、お仕事がありますからね。それはちょっと残念なんですけれど、……えへへ」

メーア「……あの、ピエト?もし良かったらだけど……」

ピエト「はい?」

メーア「今歌っても、いいよ?」

ピエト「え?」

メーア「リクエストがあれば、今歌ってあげられるよ、私」

ピエト「……う、嬉しい!メーアさん、わたしの為に、歌ってくれるんですか?」

メーア「うん。だって私も、ピエトに聞いてもらいたいからね」

ピエト「メーアさん……!うふふ、ありがとうございます!本当にメーアさんって優しい……。……けれどリクエストは、お預けにしてもいいですか?」

メーア「え?」

ピエト「メーアさんはこれから街の人たちに歌をうたいます……、なんだかそれをわたしだけが先に聞いてしまうのは、そのちょっぴりズルい気がして。メーアさんの歌はみんなの歌です。独り占めしたい気持ちもありますけど、やっぱり抜け駆けは良くない気がしちゃって」

メーア「あはは、そっか!ピエトもとっても優しいね」

ピエト「そ、そんな…!わたしはただ、思ったことを言っただけで…」

メーア「じゃあ、帰ってきたらだね。調査作戦から帰ってきたら、ピエトの為に、みんなに歌ったのと同じ歌を聴かせるね!」

ピエト「は、はい!それで、お願いします!はい!」

メーア「調査作戦……、何が起こるかわからないし、本当に、気をつけてね」

ピエト「大丈夫です!ピエト・ゼーリッヒ、メーアさんとのお約束を守る為にも、必ず無事で帰ってきます!えへへ」


 ──その後、 初動調査隊は現地にて交信が途絶えた為、ピエトは安否を心配されている一人でもある。


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