ドル円概況(9/1)
9/1(金)東京市場では、ポイント①で中国中銀が外貨預金準備率を引き下げたことから、民間銀行の外貨保有ニーズが低下し、ドル安が進行。ドル円は145.24円まで下落した。
雇用統計・ISM製造業景況指数を控え、特にトレードポイントは無し。
欧州市場は、米雇用統計を控え、ドル円は145円台半ばで膠着相場となった。
強いて言えば20時過ぎの15分足移動平均線にタッチしたポイント①は、長期移動平均線タッチでの損切を前提にトレードが出来たポイント。もちろん雇用統計発表前にポジション解消が必要。
9/1(金)米国市場では、9:30雇用統計発表後、米金利低下でドル円は急落したものの、米長期金利が切り返したことから、23時のISM製造業指数発表前に、急速に切り返した。
雇用統計はの評価は、NFPが予想よりも伸びていた一方で、失業率の上昇と、賃金上昇率の鈍化が確認出来たことから、金融引締め予想は後退した。
ポイント①でショートエントリーして利確出来たが、23時前には雇用統計発表前の水準までドル円が切り返している。短期の円高トレンドが継続する場合は、青い線に沿って下落するが、ポイント②で早々に短期移動平均線を上抜けしているため、円高トレンドが弱い可能性を示唆していた。
トレンド転換の要因は、米10年国債利回りの上昇だろう。雇用統計発表後に4.07%をつけたものの、すぐに利回りは4.1%台まで上昇した。今回の雇用統計は、引締め観測の後退を示唆するものだったが、米国のリセッションを想起させるような内容ではなかったところがポイントだろう。また、3.8%~4.0%で米国債を購入している機関投資家が多く、損切注文で4.0%台は上値が重くなっている可能性があると感じた。
ISM製造業景気指数が50を下回る縮小圏ながら、6カ月ぶりの高水準に上昇したことや、メスター・クリーブランド連銀総裁のタカ派姿勢を維持する発言などから、ドル円は、雇用統計後の144.4円から147.27円まで上昇して引けた。
サービス業が好調ななか金利に敏感な製造業セクターの景況感が悪化しているということは、リセッション懸念の後退に繋がった。S&PのPMIなど直近で弱い指標が出ていたことから、マーケットがショートに傾いていたことも、損切を引っ掛けて相場を押し上げる要因になっていたと思われる。