
生活のあらゆる部分にバッファを設ける
生活におけるバッファについて
私は普段、生活のあらゆる部分にバッファを設けることにしている。
例えば、朝に仕事の前にカフェに寄って読書と思考の整理をする。ランチはあえてゆっくり外で食べるようにする。夕方は早めに仕事を切り上げて一旦帰り、どうしても必要があれば夜に続きをやる。休みの日は早起きをして運動や読書に時間を充てたり、ゆっくりご飯を食べたりする。
このように、仕事や生活のために過ごす以外の時間を意識的に設定することを、「バッファを設ける」と表現している。
バッファを設けることによる3つの効果
バッファを設けることには、主に3つの効果があると考えている。
1つ目は、生産性への意識が高まること。ダラダラ過ごしているとバッファは作れない。バッファを作るためにはバッファ以外の時間の生産性を高める必要がある。
ポイントは、バッファを作ることを仕事のようにマストなことだと捉えてみることだ。休みの日は遅くまで寝ていても、平日に仕事のためなら早起きするように、バッファも作る必要があることという前提を置いておくと、そのために何とかして時間を捻出しようと工夫する。
2つ目は、いざという時にバッファ時間を放出して急場をしのぐことができること。以前、「仕事における馬力の重要性」という記事で、「ここぞという時=有事」に上手く対応することが高いパフォーマンスを出すためのポイントであることを解説した。
普段バッファを作るために生産性を上げておいて、急場が訪れたらさらにバッファを放出する。こうすることで、一時的な最大出力を劇的に高めることができ、高いパフォーマンスをあげることが可能になる。
3つ目は、急な環境変化に対応しやすくなること。例えば、突然上司が入院してしまったり、自分自身がプライベートな事情で一定期間、業務外で時間を捻出する必要が出たりするなど、仕事や生活の環境が突然変わることは常に起こり得る。
バッファを設けていれば、そのバッファを解放することで変化に対応しやすくなる。カツカツの日程で過ごしていると、生活が現状に最適化し過ぎており、急な変化に対して非常に脆くなってしまう。バッファは、日常に「反脆弱性」を取り入れる有効な手段である。