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私は仕事ができない

私は、全く仕事ができない。
これは謙遜ではない。

「要点が掴めない。」
「何が言いたいのかわからない。」
「確認が足りていない。」
「何故報告がないのか。」
「どうしてそう思ったのか。」
「結果がすべてだから努力の過程はどうでもいい。」
「そんなこと聞かないでほしい。」
「話を聞いていると疲れる。」

などという言葉を毎日聞く。
挨拶の次によく聞く言葉だ。

発する言葉は挨拶より謝罪が多い。

「すみません。」
「申し訳ございません。」
「ご迷惑をおかけしました。」
「ごめんなさい。」
「謝罪させてください。」

“すみません” タイピング世界選手権が開催されれば、今年は優勝で間違いない。



ずっと自分のことを天才だと思っていた。

何でもある程度できて、面白いことも言えるし、歌も上手いし、AB型だし、友達も多い。

社会に出たら違った。
正確に言うと、大学を卒業して学生の肩書を失ってからの生活は、私が想像していた世界とは全然違った。

私は薬学部を卒業したのだけれど、薬剤師免許をとれなかった。
3年くらい受験したけど、全然だめだった。
何回か受けてれば勢いでいけると思っていた。
甘い、あまりに愚かすぎる。

今は縁あって小さな出版社で働いている。
そこで、あまりにも仕事ができないのだ。



今ならわかる、かつての私は全く天才でもなんでもなかった。

何でもできてたのは毎日何でも教えてくれたお母さんのおかげだったし、面白いこと言ってるって思ってたけど空気が読めないだけだったし、友達が多いと思ってたけど全然話を聞いてないのに「いいよ」って言ってただけだった。
でも、歌は上手いと思う。
AB型だし。



自分があまりにも不出来なので、仕事ができない人に向けた自己啓発本を読んだ。
タスクのこなし方、メモのとりかた、話の聞き方、他にも色んなことが書いてあった。
ウェブに載ってる、仕事ができない人とできる人の違いを読んだ。
できる人は◯◯をしない、できる人は✕✕をやる、できる人は、できる人は。
色んなことを参考にした。 

次の日も怒られた。



病院に行った。
仕事がうまく出来ない話、人間関係があまり良好でない話、今の漠然とした不安、簡単な質問、木を書くやつ。
血液検査もした。

ADHDっていう診断がついた。
薬の処方が始まった。

次の日も怒られた。



全然上手くいかない、この世界。
だから上手くいかないなりの私の世界を記録しようと思う。

これからの、私の生き方。
これが私の #はじめてのnote

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