IELTS対策 各論-受験計画編
IELTS対策総論のところでも述べましたが、IELTSのreading, listeningは基本的に選択問題でコンピューターによる採点であるのに対し、writingとspeakingは人力での採点です
そして、writingとspeakingではとくに6.0、6.5、7.0あたりでスタックするように採点している印象です。
結局のところIELTSはビジネスであり、正直なところ1回で目標スコアを達成してほしくないんだと思います。IELTSでは採点に不服があると別料金を払って再採点できますが、これは国内の試験ではあまりないですよね?正直最初から本社に送って複数人で公正な採点しろよ、と思いませんか?
他にも最近IELTSは1科目だけ追加料金で再度受験できるという制度(one skill retake)を始めましたが、これもどう考えてもより多くの回数受けさせるビジネスだと思うんですよね。実際、この1科目だけ受けなおしたスコアが有効であるかは受け入れ先機関により、現在2024年年末時点ではこのone skill retakeによるスコアを受け付けないという機関も多いです。
さて、自分はIELTSを10回以上受けていますが、やはりIELTSで目標スコアを達成するためにはIELTSがビジネスであるという側面を理解する必要があると思います。所詮はIELTSなんて別の目標(留学や移住)を達成するための一条件に過ぎず、それが達成されればだれもスコアなんて気にしないのです。
このため、元の英語力が大事なのは言うまでもないのですが、基本的にはIELTSは資金力がある人間が勝つゲームだと思います。例えば準備期間として半年間ほぼフルタイムの時間があるとすると、6カ月勉強して1回受験する人と、勉強しつつ6カ月毎週末受験し、毎回writingとspeakingを再採点に出している人では後者の方が目標スコアを達成する可能性が高いのは明らかです。
ここでも要求されているスコアの方式によって少し異なってきます。要求スコアがOver all(全科目の平均)で要求されている場合、受験回数をなるべく増やすように計画するのが良いと思います。writingやspeakingはまぐれで0.5(ごくまれに1.0)程度実力より高く出ることがありますが、6.0くらいの実力の人が8.0になるようなことは基本的にはほぼないと思ってよいと思います。
しかしながら、ReadingとListeningはほとんどが選択問題(あるいは、1単語を埋めるような形式)でコンピューターで採点されますので、試験にある程度慣れてくるとまぐれで9.0、みたいなことがwritingとspeakingよりは圧倒的に起こりやすいです。逆にwritingやspeakingはまぐれで下振れするということも起こりづらく、起こったとしても再採点を依頼すればほぼ確実に元の点数に戻ります。
このため、要求されている点数がOver allであれば、試行回数を増やすことでReadingとListeningのまぐれの上振れによってOver allとしても上振れが期待できるということです。
一方で、要求されているスコアが「各セクションXX以上」の場合は、上振れしにくいWritingとSpeakingが一般的には問題となるため、上記の戦法が少し通用しづらいです。ただこれにかんしても、例えば要求スコアが各セクション7.0で、毎回スピーキングのみ6.5になる、というような場合は上振れを期待して試行回数を増やすことも重要になってきます。ただ、この場合は後に記載するような注意が必要です。
さて、ここからはどのように受験を計画したらよいか、という少し小技というか、私が10回以上受験して思った最適な受験計画法について書いていきます。
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