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無情なる戦い!!~『ピークアウト』第10話感想~


何より先にまず!!


  『ピークアウト』コミックス発売!!

 表紙はユキト・高原・金時の3人。主人公以外は初カラーでのお目見えということで、2巻以降の表紙がどうなるかも今から楽しみ。レム様でオナシャス

※本編↓

※前回の感想はコチラ↓


■ここまでのMピーク選考大会・決勝戦は…


 優勝のためにはかなりの大トップが必要である裏瀬の親から始まった決勝・最終戦。バラバラの手を配られた裏瀬は、オタ風を一鳴きすることで自身のブランドを活かし、他家への足止めを目論む。

 しかし、ここに果敢に立ち向かったのがこれまた大トップが欲しい城丸。タンヤオのみの300-500で、裏瀬の大事な親を蹴ることに成功する。


 北家スタートの城丸は、続く金時・大河の親も安手で流していく。強引に自身の親番に持ってきた城丸であるが、現状の5200点にも満たない加点だけではトップをとっても優勝には届かない。

 デビューしたばかりの新人だから、まだ条件戦には不慣れなのか? 城丸をよく知らない視聴者からは、そう思われかねない打ち回しである。ところが、そんな疑念を払拭するアガりをこの親番で城丸は決める。


 東4局、ドラは中。金時が切った南に城丸がポンの声をかける。さらに大河の8萬もチー。萬子の染めが匂う上に、ドラを持っていない大河の視点からは高打点も想定される城丸の手。無名の新人にやられっぱなしというわけにはいかない大河も、かなり萬子が切りにくくなってしまった。

 しかし次巡、城丸がドラの中をリリース。これにより大河の目には城丸の手はさほど打点は高くなく見え、萬子を押しやすくなった。そして次のツモで6索を引き、テンパイした大河は打1萬でリーチ。

 城丸は間髪入れずにそれをロン。開かれた手牌は……

 ホンイツドラドラ。大河は12000点の放銃となってしまった。

 実は前巡、既に2萬単騎でテンパイを入れていた城丸であったが、ここに3萬をツモって待ちを変えていた。

 確かに両面待ちにはなるが、それでも18000点から12000点に打点を下げる待ち変えである。しかしながら城丸はノータイムでドラ切りを選択。見事に古豪・大河から高打点の直撃を取り、優勝に大きく近づくこととなったのであった。


■見つけたい、僕のベストバランス


 Mピーク選考大会決勝最終戦・東4局1本場。開始時点での点数状況は、このようになっている。


東 城丸雪兎 42100
南 裏瀬レム 24500
西 金時勝  22700
北 大河男悟 10700


 総合ポイントでみれば城丸はトップの金時と15.2ポイント差。点数にして15200点、親満ツモでひっくり返る点差である。

 麻雀に流れは無い。そうはいうものの、前局で大物手を和了した城丸としてはこの勢いのまま、優勝圏内までポイントを積み上げてしまいたい所であろう。ここを好機とみるか。

 大河から望外のダブ東が鳴けた城丸。手牌にはドラの6筒もあり、上手くいけばここで一気に総合トップに躍り出る満貫ツモまでいけそうな手だ。

 しかし、ここでラス目の大河がベテランの意地を見せる。城丸の仕掛けにも臆することなく、ドラのカンチャン待ちで先制リーチ。

 リーチの一発目、8索をツモってきた城丸は小考。いくら総合トップが目と鼻の先とはいえ、まるまる南場が残っていることを考えれば、この局で親満をツモっても優勝が確定するわけではない。むしろ、ここでいたずらに放銃してしまえば、好機を不意にすることになってしまう。

 そう判断した城丸は、ここで手から3索を合わせてオリを選択。続く裏瀬、金時もオリに回り、目論見通り一人旅となる大河。あとは山に眠っているはずのドラをツモりあげる、それだけだが──。

 大河の指がドラをとらえることは、最後までなかった。

 大河一人が悔しそうに手を開き、城丸の親が流れて南場へ。勝負はいよいよクライマックスへと向かって行く。


■絶対、泣かない


 南1局。本当に、ここだけは譲れない親を迎えた裏瀬。

 その裏瀬のもとに、想いに呼応するが如く、チャンス手が舞い降りた

 純チャン三色イーペーコードラ1。リーチすれば倍満、ツモって裏々を乗せれば三倍満まである手だ。いや、裏瀬レムならば、必ず裏を乗せてくれるはず──。

 裏瀬のファンでなくとも、そう期待してしまう、期待させられてしまう。


 何故なら彼女こそが、こんな状況でも逆転のリーチを幾度となく決めてきた、「裏々セレブ」なのだから。


 裏瀬は当然不要な發をツモ切り。

 ……しかしこの牌を、無情にも金時がポン

 流石に焦りの色を隠せない裏瀬。トップ目の金時が親番を蹴りにきているのは明白である。とはいえ、まだテンパイが入っているとは限らない……否、裏瀬からすれば金時にまだテンパイが入っていないと祈るしかない。

 ……だが、裏瀬に突き付けられた現実はあまりにも残酷なものであった。

 次巡、裏瀬が切った3筒に、金時からロンの声がかかる。

 2000は2600。金時からの宣告はあまりにも……

 あまりにも……


 あまりにも……



こらーーー金時!!! てめぇレム様をいじめるなーーーーー!!!!!!!!!!!!!!


 いやぁもう今回は観戦記事っぽく書こうと思ったけどこんなん無理よ無理。ボコボコに打ちのめされるレム様の様子を冷静に書くなんて俺には無理よ……。


でもカンダタさんはMピーク見てこんなこと言わないと思う。


 まぁこの試合展開は八岐財閥の陰謀でもなんでもないので、心のカンダタさんは一旦引っ込めて。いつも通りのスタイルに戻ります。


 絶好のチャンスを金時に蹴られ、もはや目無しとなってしまったレム様。
 流石に目に涙を浮かべ、落ち込んだ表情を一瞬だけ見せたものの……。

 再び顔を上げ、闘志に満ちた目で前を見る。そう、「裏々セレブ」はまだ死んでいない!!マサルから役満100回直撃しよう!!!!!


■見ててよ、僕のベストパフォーマンス


 南2局・金時の親はユキトから大河への2000放銃で決着し、続く大河の親番へ。トップを守り切れば優勝の金時は、大河からの先制親リーチに対し、オリを選択するかと思われたが……。


(ここでヒヨるような情けねえ男じゃ)

(未来の嫁さんに心配かけるだろうが!!)


 漢・金時、カンチャンで追っかけリーチ!!
 どうよアサリちゃん、未来の旦那さんの雄姿h……


「バカァ~ッ!! 親に振り込んだら優勝逃げてくじゃなーい!!」

「心配かけさせないでよォ~~~!!」


 ……何この面白カップル……金時さん、結婚したらアサリちゃんとは毎日しっかり会話した方が良いと思うよ……。

 しかしこの気合が天に通じたか、金時はこのリーチ合戦に勝利。アサリちゃんもそんな麻雀バカ・金時のカッコよさに思わず涙するのであった。


■show time、翔ぼう


 そして最終戦もいよいよオーラスへ。前局のアガりで金時以外には厳しい条件が突き付けられる形となってしまっている。親番のユキトはとにかく連荘して加点が当面の目標……のはずが。


 ここにきてまさかのダブリー これはもう主人公補正!?


 さらに金時がベタオリのつもりで対子から切った白が一発ロン!!
 もう1つ対子であった中の方を切っていれば助かった……というのはただの結果論だろう。金時なりに万一刺さってしまった場合、裏が乗りにくいと判断しての白切りだったのだ。ユキトの第1ツモが中で、白の方が待ちになってしまったのは単なる牌の巡り合わせである。


「やるじゃんクソガキ まいったぜ」


 だから金時はユキトの幸運にいちいちキレたりはしない。俺はキレちゃってごめんね……。迫る最後の勝負に向け、しっかり条件の計算をしておくようユキトに助言する金時は、あくまで冷静であった。


 

 ……さぁ、という所で次回はいよいよMピーク選考大会も決着か!!
 金時とユキト、その差はわずか4.2ポイント!!
 どっちが勝ってもおかしくない最終戦オーラス、絶対に見逃すな!!


 ……まぁ俺はレム様の雄姿を最後まで見守るだけだが!!!!!


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