
DSKBカード探検隊~『霊気走破』編~
■さあ、振り切るぜ
DSKB・ウォリアーの皆様、ごきげんよう! 年も改まって2025年となっておりますが、今年もDSKBカードを求めて駆け抜けていきたいですね。
さて、既に全容が明らかとなっている新セット『霊気走破』。当初はかつてカラデシュと呼ばれた次元・アヴィシュカーのみを舞台とした再訪セットかと思っていたのですが、蓋を開けてみれば領界路を通って様々な次元から個性豊かなレーサーたちが登場する魅力的なエキスパンションだったのは嬉しい誤算でした。
特に今回セットを特徴づけているのが、2色の組み合わせから構成された、ラヴニカでいう所のギルドにあたる10種のレースチーム。中でも個人的に気に入っているのは、理解不能な言語を操る謎の虫型人種チーム「スピード・ブルード」。

最終的には己の外殻を脱ぎ捨て、機体そのものになることを目的とする、確かに他の種族からは理解しがたい文化を持った「スピード・ブルード」ですが、その一方で言葉は通じないながらも他次元の人々と積極的に交流しようとする気さくさも持ち合わせているようです。理解不能だが交流不能ではない、というのは、多様性への信頼感を思わせる良い設定だと思います。
さて、そんなヴァラエティ豊かなキャラクターが集まった『霊気走破』。となれば、我々の心に刺さるDSKBカードだってきっと見つかるはず! 折よく、ピット・クルーのテイサさんから今回の探検……もとい、レースに私たちを乗せて出走するDSKB・マシンの整備が完了したとの報せが入りました。

それでは、スピードの向こう側にあるまだ見ぬDSKBカードを求める探検へと参りましょう。
開幕から最高速度で飛ばしていきますので、皆さんシートベルトだけはお忘れなきよう!!
準備はいいですか? エンジン始動!!!!
■DSKBフラッグ1・《ルクサの体現、サブ=スネン》

ご覧ください! アモンケットを潤す大河、ルクサ川の豊かな恵みを見事に現したその豊満な肢体!!! ……と、母性の象徴たる……尊きカエル顔!!!!
いやぁ、このテーマ性! ”これぞDSKBカード”というべきものがまさに体現されていますよね!! ね、貴方もそう思うでしょ? ねぇ?
……ありゃ、後部座席に誰もいねーや。シートベルトはしっかりしておけってちゃんと言ったのにナ。

今、俺たちの信仰心が試されている……。
脱落してしまった人たちのことはしゃーないとして、実際のところ古代エジプトでカエルは卵をたくさん産むことから多産の象徴とされたそうで(Wiki調べ)、必然的にカエルの神様も女神なんだそうですね。
そういう背景を考えると、サブ=スネン様が恵体DSKBボディに描かれているのは中々に意図的なデザインなのだろうと思います。事実、自分も初見でビックリしましたからね、そもそもアモンケットの女神たちにDSKBな印象があんまりなかったもんで……
……あ? あぁいえ、言うまでもなくハパチラ様もハゾレト様もめちゃくちゃ可愛いと思いますよ? ちゃんとカワイイと思ってるから、二叉槍を構えて最高速度でこっちに突っ込んでこないでくださいハゾレト様!!!!!

◇ ◇ ◇
恐るべき2マナ5/3破壊不能速攻の猛追を躱しつつ、アモンケットの大地を爆走する我々。「ウチをDSKB扱いせんのはどういう料簡やねん」という殺意のこもった槍先からようやく逃れた頃には、すっかり主陽(※)も暮れてしまっておりました。
(※アモンケットには日の出・日の入りを繰り返す大きな「主陽」と、常に地平線の上にあり続ける小さい「副陽」の、2つの太陽が存在している)
これはまったくの想定外。本来なら今日のうちにアヴィシュカー・アモンケット・ムラガンダの3つのサーキットを全て周り、DSKBポイントをあますことなくチェックする予定だったのに……。
やむをえず、キャンプ地となる場所を求め、副陽に照らされた仄明るい夜のアモンケットをさまよう、我らDSKB・レーサーズ。
やがて、何やら怪しげな儀式が行われる謎の空間にたどり着きました。
■DSKBフラッグ2・《呪い布の包帯》

神官とおぼしき男たちに囲まれて横たわるのは、丁寧に包帯で巻かれた女性の亡骸。どこか艶めかしさすら覚えてしまいますが、とはいえ我々が目にしているのが死体であることに変わりはありません。いったい、ここで何が行われているのでしょうか?
男の1人に話を伺ってみたところ、ここアモンケットは肉体ある限り死者がゾンビとして自ずから蘇生してしまうという「放浪の呪い」がかけられた次元。それゆえ、死体に不朽処理を施し、ミイラとする文化が根付いているわけです。
……先ほどはつい「怪しげな儀式」などと言ってしまいましたが、誰でもゾンビ化してしまう次元において死後の肉体の処置は疎かにはできない問題。自身の狭い見識に囚われてしまってはいけませんね……。反省して、ここはひとまず儀式の進行を見守りましょう。
雲間から満月が顔を出し、白い布に覆われた遺体を月の光が照らします。……するとどうでしょう、既にその命を終えたはずの女性は、我々の眼前ですっくと立ちあがり……

ゴォオオオオオオオオオオオオル!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
純白の包帯と、その隙間から覗く褐色の肌のコントラスト! そこに加わる豪奢な装身具のアクセント! そして言うまでもなくサブ=スネン様に負けず劣らずの恵体DSKBボディ……!!
文句なしの『霊気走破』ベストDSKBカードです!!
いやぁ何を隠そう、かつて『アモンケット』が登場した時点で「ミイラってDSKBじゃね???」と思っていた私ですが、こちらのジャパン・ショーケースで時を超えてその想いが肯定された気がしますね!!!!
当初は全てのサーキットを周りきる予定が、想定外の足止めを喰ったと思われたアモンケット・サーキットにおいて最高のDSKBカードに出逢うことができました。今回の探検においては、まさに「遠回りこそが最短の道だった」というべきでしょう。

(※当の本人は幽霊議員として復活済みです)
……と、いうところで今回の探検は終了です。シートベルトは、もう外していただいて大丈夫ですよ!!
■After the Race
さて、冷静になって振り返ってみると「お前の特殊性癖がまた明らかになっただけじゃねーか」と言われて終わりな気もする今回の探検。まぁここまでお付き合いいただいているDSKB・エリートの皆さんなら、この「DSKBカード探検隊」がそういうコンテンツだとご理解いただけていることでしょう。
もし、「なんか流れでついてきちゃったけど、結局DSKBカードって何なの???」という方がいらっしゃったら、是非過去の探検記録も見てってくださいね!!
そして次なる探検の舞台は『タルキール:龍嵐録』。タルキールというと個人的にはあまりコレ! といったDSKBカードの印象がなく、既に多少不安を覚えている状態ではありますが……それでも、我々DSKB・レーサーズなら必ず道を切り拓けると信じて行きましょう。
「何言ってんの、タルキールのドラゴンって最高にDSKBじゃん!!」というサルカン方、「あの次元のラクシャーサって猫・デーモンですよね? ワンチャンありません?」という方、その他DSKBを探求する心をお持ちの皆々様、スキしていっていただけると幸いです。
それでは次回、『タルキール:龍嵐録』の探検でお会いしましょう。
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