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「かっこいい麻雀」とは…?~『ピークアウト』第5話感想~

【注意】今回本編に沖田シルクさんは登場してないし、水着にもなっていません。トップ画像は俺の願望です。ゴメンネ。

※本編↓

※前回の感想はコチラ↓

~さて、前回のピークアウト・ガールズは!~

愛田ヒナ…東京アスラズ所属。
「チュモ!」と言いそうだがそれはもう高原が言ってる。かわいい。

安住瓜子…女流ブームの先駆けになったベテラン人気プロ。
年齢はユキトの倍あるらしいがそんなの関係ねぇ。かわいい。

鳴山メルコ…元国民的アイドルグループ所属。
昨年アイドルを卒業して麻雀プロになったらしい。かわいい。


 ──怒涛のごとく押し寄せる魅力的な女性キャラと急展開にもみくちゃにされ、茫然として『ピークアウト』の海にただただ漂うばかりの俺。

「これ以上素敵な女の子に登場されたら、ボクもう死んじゃうよォ……」

 そんなことを言いつつも、内心は(ま、ゆーてそんな毎回新キャララッシュを喰らうわけもないやろ……)などと余裕をぶっこいていたのであった。

……そう、第5話を読むまでは。


ユキト、研修する


 東京アスラズ新加入選手を決める選考大会も、最終節を残すのみとなったところ。ユキトはなんと全体14位という好位置につけていた。準決勝に進めるのは上位8人だ。

 そんなユキトだったが、プロ団体の偉い人もとい栗木さんに雀荘の仕事を斡旋してもらえないか相談していた。その理由は、生活費が足りないというだけでなく……。

「俺が今までカッコいいと思ってた麻雀」
「もしかしたらカッコ悪いんじゃないかなって」

 前回、自分の行儀の悪い麻雀でメルコを泣かせてしまったことが、選考大会の間も心のどこかに引っ掛かり続けていたらしいユキト。麻雀プロとしてふさわしいマナーや接客力を身につける決意をしたようだ。

 早速道場で研修を兼ねて働くことになったユキトだが、始業前の指導で4枚の手牌を片手で倒牌し、いきなり熱い指導を喰らうことになってしまった。曰く、「裸単騎でも両手で倒牌しろ」と。

 どうも納得がいかないユキトは、喫煙所で先輩の女性プロに「バッカみてえ!」とグチる。裸単騎の1枚を両手で倒す、そんなのかっこ悪い……そう主張するユキトを、その先輩・霧子は「そのたった一牌」を雑に扱わない麻雀プロだからこそ、ユキトのような何者でもない半端者にだって世話を焼いてくれるのだと諭すのだった。

 話が変わって、高原星二を倒すため上京したのかと霧子から尋ねられるユキト。待ってましたとばかりに打倒・高原の意気込みを語ろうとするが、その言葉は無慈悲にさえぎられる。


「無理よ」


「あんたじゃ一生アイツにはかなわない」


えっ好き……。

「だってあんた かっこつけることで努力サボってる子供だもん」


 ……あー、えー、なんかとても大事なことを言ってらっしゃるのはわかるのですが、すみません好みにどストライクのクール美人すぎてそれどころじゃありません……えっ俺死ぬ……???

 いったい何者なんだ霧子さん。あの高原星二を「アイツ」呼ばわりしてるのはどういうことなんだ。年齢は? 彼氏はいるのか?

「ママーッ!!」「ママいたぁーっ♥」
 彼女の息子らしき幼児が駆け寄る。

 ……。

 既婚者でした。

 さらに去り際、彼女はユキトにネクタイぐらい買えと指摘する。

「あんた妹の葬式にも」 
「かっこつけて背広来て来なかったでしょ」

……。

リス子のお姉さんでした。

 そして道場のお姉さんが告げる衝撃の事実。
 霧子の旧姓は花島。だが、

「今は結婚して名前は 高原霧子

……。

高原星二の奥さんでした。


……。


たー


かー


はー


らーーー!!!


 こんな美女ほっといて顔クリームまみれにしてケーキなんか食べてんじゃないよ!! ンモー!! 失望しました、鴉将太のコミュ抜けます!!

 油断していた所に最高のお姉さんキャラをぶち込まれたと思ったら、子持ちの既婚者でしかも相手が麻雀星人だと言われて俺の情緒はもう限界である。もう霧子さんのことしか見えないのに……。

 ……え、メルコ? ああーうん、そもそも俺ってあまりロリ系は趣味じゃなかったのよね。まぁもういいんじゃないですか? うん。

 さておき、話は進んで運命の予選最終日である。


選考大会・予選最終節


 ユキトはトップ・3着・2着ときて、残す最終戦にトップが取れたら8位入賞できそう、というところ。そして最終戦の相手は……因縁の相手、金時勝プロだ。

 金時は現在1位。そして同じく予選第1回戦で同卓した鳴山メルコは、150人中最下位となっていた。初戦でのトラブルが、彼女のメンタルに取り返しがつかないほどのダメージを与えてしまったのかと思われたが……。

 いがみ合うユキトと金時の前に現れたメルコは、自分があの時泣いてしまったことを謝ったのであった。自分の未熟さが恥かしくて、情けなくてたまらなかったのだと。

「でも私」

「今日初めてトップ取れたんです!! 嬉しくてまた泣いちゃって!!」
「私もっと強くなります! またいつか対戦させてくださいね!!」

 目に涙を浮かべながらも、満面の笑みで2人に決意を表明するメルコ。
 そして、去り際に……。

(ぺこり)

さすがに本編のかわいさを完全に再現するのはムリでした……。


 えっ、何このお辞儀……!?
 元国民的アイドルとかそういう次元のかわいさじゃねぇだろこれは……というかこんなかわいいポーズでお辞儀できるのは最早人類を超越した何かにしか備わってない才能だよ……神なのかよ……。


 ……俺はわかった。メルコは俺たちの太陽、そして霧子さんは月だ。
 どっちが欠けても世界は回らないし、どっちもあるからこそ、この世界は完璧なバランスを保つことができているんだと、そういう大切なことを教えてくれるのが『ピークアウト』という作品だったんだ。


 見よ、世界はこんなにも輝いている……。

【完】

「かっこいい麻雀」とは


 勝手に最終回を迎えてしまった俺はさておき、ユキトの戦いはまだ続く。

 35000点持ちのトップで迎えたオーラスの親番、鳴いて仕掛けていくユキトに対し、2着でも予選通過は確実な金時はオリを選択。しかし13巡目、ラス目からのリーチに3副露で立ち向かうユキト! 暗刻の白を3連打しながらも裸単騎の聴牌を取り、ラス目から1500点をアガりきる。

 倒されたたった1枚の手牌には、しっかりと両手がそえられていた。

 伏せればトップだったと指摘する金時に、「悪いな 昨日から頭アチアチでね」と不敵に微笑むユキト。しかしその頭では「小さいトップでは予選を突破できないかもしれない」という冷静な計算が働いていた。たった1枚の牌すら軽んじないプロとしての所作が、彼に冷静さを与えたのだ。

 そして、大きなトップが必要だと計算したからには、上を目指して戦い、それで負けたとしても胸を張って笑おう。最下位でも太陽のような笑顔を見せてくれたメルコのように。
 自分の考えていた「かっこいい麻雀」にメルコの涙で疑問を抱いたユキトは、メルコの笑顔に己の目指すべき「かっこいい麻雀」を重ね合わせることができるようになったのであった。


 前回は株を下げ気味だったユキトだが、今回は彼なりの「かっこいい麻雀」を見出し、確実な成長を見せてくれている。
 次回はいよいよ準決勝……どんなかっこいい試合が見られるのか、楽しみにしつつ来月を待ちたい。

 ……7位の裏瀬レムさんってやっぱ裏セレブさんなんすかね?



沖田シルクさんの再登場も楽しみにしてます!!

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