見出し画像

Shadowverse Worlds Beyondはなぜ生まれたのか〜本格スマホesportsの限界〜

先日、シャドウバースワールズビヨンドが発表されました
Twitterでは「遂にサ終」「完全にオワコン」などといった悲観的な声が相次いでいましたが、僕は逆に肯定的な考えを持っています
なぜなら今回の変革がなかった場合、シャドウバースは間違いなく数年以内にサービス終了していたからです
Cygamesは本格スマホesportsを目指してゲームをどんどんと複雑化させ、プロリーグの設立にも力を入れてきました
その取り組みは成功し、プロリーグは勿論Rageでも数多くの神プレーが見れるようになりました
ですが、シャドウバースが本格スマホesportsとして発展を続けていくのははっきりいって不可能です
事実としてシャドウバースのプレイ人口は競技シャドウバースの発展に反比例する形で減少し続けています
これついて今回は解説していこうと思います


①そもそもゲームはカジュアル層が大多数


今の時代、多くの若者がスマホゲームをプレイしています
しかし、彼らが求めているのは日常生活の疲れを軽減させてくれるゲームであり、それは原神やモンストのような手軽に遊べるゲームなのです
リリース初期のシャドウバースはまさしくそのようなゲームでした
友達と休み時間に教室でワイワイ雑談しながらプレイする高校生も多かったことでしょう
しかし、時が経てば経つほどルールは煩雑化しテキストは長文化し、とてもではないが片手間で出来るゲームではなくなってしまいました
それはゲームに命をかけている競技プレイヤーからしたら嬉しい変化ですが、大多数のカジュアルプレイヤーはシャドウバースを引退していしまいました
事実、皆さんの周りにも「シャドウバース?あぁ昔やってたよ」という人は多いですよね

初期はこんなにもシンプルだった


②観戦していても面白さが伝わりにくい


スポーツにとって”観客”というのは大会を盛り上げる最も大きな要因です
しかし、カードゲームにおいてはそれが全然増えません
なぜなら直感的に観戦を楽しめないからです
サッカーやバスケであればとりあえずゴールにボールが入れば喜べるし、スマブラなどの格ゲーであれば沢山相手を殴ってる方が有利というのが分かります
それに対してシャドウバースはどうでしょうか
ライフ20を先に削り切った方が勝ちという基本的なルールはありますが、ライフ1対ライフ20だとしてもライフ1の方が有利なことなどザラにあります(OTKデッキなど)
プロツアーやRageでは神プレーの数々が生まれていますが、それを楽しむためには本人がシャドウバースを深くまでプレイしていていないといけないのです
つまり、他のスポーツに数多く存在する「見る専」という層が生まれないことを意味します
観戦者が少ないということはスポンサーも付くわけがなく、競技として中々発展していきません

③どうしても運が絡む


これもまたカードゲームの特性上仕方がないのですが、必ずある程度の乱数が絡んできます
道中どんなに上手いプレイがあったとしてもゲームの最後がトップドローで決まった場合、コメント欄では「結局運ゲーかよ」というようなコメントが多く寄せられます
これは2-1で述べたように道中のプレイの凄さが分かりにくいせいでもあるのですが、やはりカードゲームは運で決まるという印象が強い以上、世間全体でスポーツとして認められるのは中々難しいです


シャドバはもう一度”進化”する


このように、シャドウバースはまさしく「本格スマホesports」を目指して開発を続けてきましたが、それには限界がありました
加えて、デュエプレや遊戯王デュエルリンクスなど他DCGの台頭もあり、このままシャドウバースというアプリを続けていくのは不可能と判断し、シャドウバースワールズビヨンドという大きな変革へと舵を切ったのでしょう
本作は明らかにカジュアル層の取り込みに力をいれています
原神のようなオープンラウンドの仕組みを作り、麻雀や釣りなど気軽に楽しめるコンテンツを多く取り入れている印象です
どんなコンテンツにおいてでも、時代に合わせて変化し続けていくことは必要です
この改革が成功し、シャドウバースが今後も発展していくことを願っています
SGA|ゲニウス


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?