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中年以降の趣味としての演芸。

わたし、サッカーが好きなんですね。

小中高とずっとガチでサッカー部で活動してきましたし、同時進行でずっと日本代表を応援し続けています。

日本代表がW杯で優勝するところを見たい!!

ただ、同年代で最後まで現役を続けていた川口能活が引退して久しくなり、今はみな、自分より年下の選手ばかり。

あ、1人、現役の神がいましたがw


同世代の選手がいないという寂しさはありつつ、これからは彼らが監督になっていくわけですし、若い選手のスーパーな活躍を見るのは最高に素晴らしい。

ですが、日本代表以外のJリーグのチームのサポになろうと思ったことはありません。

その理由は、私は「皆と一緒♪」「みんなとの一体感❤」みたいなものを人生において露ほども求めておらず、同じユニフォームを着て、同じコールをして、みんなで応援!みたいなのが根本的に全く好きではないこと。

そして、どこのチームに行っても古参のサポがいて、彼らの存在がうざい。何をお前ら、自分のチームみたいに偉そうに振る舞ってんだタコスケ。

さらに、当たり前ですがサッカーというのは負けます。

Jリーグ30数年の歴史でホームスタジアムの試合で負けなかったシーズンがあったのは、川崎フロンターレと浦和レッズの2チーム・2回だけだったと思います。

基本負ける。

そして、ボロクソに負けたりもする。

さらに、全然おもしろくない試合も当たり前にある。

私は日本代表の試合でもつまらなければ5分で見るのをやめますが、サポーターというのはどれだけつまらないボロ負けの試合でも、40度近い猛暑でも雪や雨が降りすさぶ極寒の日でもスタジアムに行って応援するわけです。

私には無理w


ところがでございます。

落語や講談というのは、はずれというのがほぼない。

少なくても私は、落語・講談・浪曲を聞きにいって「全然面白くなかった」って感想になったことは1度もない。

もちろん、私の場合は、最初に「近所のホールに人間国宝の柳家小三治が来るから試しに行ってみるか・・・」ってことで、小三治以外に誰一人落語家を知らない状態で行って、そこに桃月庵白酒師匠と歌武蔵師匠がいたのがラッキーだったのはあります。

以降も、お気に入りの芸人が必ず出ている(できれば2人以上)落語会なんかにしか行かないようにしてますが

数年前に行った池袋演芸場の正月公演には「お前ら、マジで舐めてんのか?」ってレベルの落語家が数人出ていました。

林家ペーがユーミンの「ルージュの伝言」をカラオケで歌うのを、なんで私がカネを払って聞かなければいけないのか。

ま、その直後に一之輔師匠が出てきて「一体われわれは何を見させられているのでしょうか。みなさん、寄席というのは理不尽を味わう場所なんです!」って言ってて笑えたからいいけど。

さらに、サッカーとは違って、演芸においては同年代の人たちがまだ若手と呼ばれる年代であり、これからが本領を発揮する道の途上。

私が好きな芸人さん達の年齢分布で言うと、

喬太郎  63年
談春   66年
白酒   68年
兼好   70年
柳家三三 74年
あたし  75年
桂宮治  76年
歌奴   77年
一之輔  78年
玉川太福 79年
神田伯山 83年

って感じで上下はちょっと離れてますが、今現在で私が最高に面白いと思って通っている噺家さんの大半がほぼ同世代であり、互いに元気なら30年間は活躍を追えるわけです。

また、この10年くらいで私が直接聞いた人では、柳家小三治、春風亭小柳枝、古今亭志ん橋さんあたりが亡くなりましたが、亡くなる芸人さんが出るのと共に、その弟子の方々が活躍をし、名跡を継いでいくっていうようなもの流れも共に追える。

サッカーではそういう楽しみはないし、アーティストのライブは年に1回見れれば良い方だったりするわけですが、落語は月1でも見れるし、寄席に行けば毎日見れるw

そして、東京にいる限り、結構どこでも「落語会」はやっていて、今の私の居住地でも実家の地区でも、最寄りのホールで年に数回は落語会ではビッグネームの人たちが来る落語会をやっている。

地方でも地区で1番でかいホールだったら、年に1回は落語会をやっているはずで、実はめちゃくちゃとっつきやすいエンタメだったりします。

なにより、安いw


落語会に行くと年寄りしかおらず、「もっと若い人が来ても絶対に面白いのになあ・・・」って思いつつ、伯山、一之輔、宮治あたりの会に行くと若い人や子供も結構いるので、これからそういう人たちが増えたらいいねえって思いつつ、演芸ってのは年寄りに向いている芸能であるのは間違いないと思うわけです。

若い頃と違って、音楽のように感性で受け止めるようなエンタメには鈍感になりつつあるわけですが、逆に人生経験を積んだことで「物語の人情の機微」というものに強く感動できるようになっているので、そういう意味でも大人向きのエンタメ。

とりあえず、興味を持った人は、一之輔か宮治の落語会に行って見てね!その2人が1番全国回っていてトップレベルに面白いから!


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