見出し画像

おすすめの落語家10人。



2020年現在で、私がオススメする落語家を10人ご紹介。

当然のことながら、合う合わないはありますし、声音とか調子とかテンポとか語り口とか、それぞれの落語家さんにそれぞれの良さはあるでしょうが、落語初心者である私が聞いた中で、「良い♪」と感じた落語家さんをピックアップ。

ここで私が選ぶ条件の筆頭に上がるのは、「面白い」ということです。

「面白い」と言っても、そこには色んな意味が込められている言葉ですが、簡単に言うと、「笑える」ということですね。

その他に、「じっくり聞かせる」「リアリティがある」「聴きやすい」「声が良い」「間が良い」などなどの条件はあるわけですが、とりあえず、私が聞いて笑えた人を中心に10人選びました。

では、行ってみましょう♪


【柳家喬太郎】


抜群ですね。

古典も新作も演じるわけですが、「噺」を、「喬太郎の噺」にしているところがあります。

話の合間合間に入る所作・表情も笑えるので、耳で聞くより、生のライブ・動画で見た方が楽しめます。

とても聴きやすい声をお持ちで語り口も軽妙なので、玄人さんに好まれるのはもちろんのこと初心者の人にも取っ付き易い落語家さんですね。

去年見た「紙入れ」の女将さんのエロ仕草に爆笑しました。あれはライブじゃないと楽しめないですw



【三遊亭歌武蔵】


「元相撲取り」という異色の経歴を持つ落語家さん。

その大きな身体が舞台に佇んだ時の存在感は結構なものです。

また、野太くも軽快な語り口がなんとも言えず心地よい。

相撲の世界のことを落語にしていたりもして、そのリアリティのおかしみはたまりません。

私が舞台を見た時に、丁度マイクの調子が悪くなって音が出なくなったんですが、そこからマイクの音が復活するまでの数分間のアドリブでの笑いの取り方に感服しました。



【桃月庵白酒】

非常に聴きやすい声で、非常にわかりやすく飲み込みやすい人物描写をしてくれます。

子供とか、酔っぱらいとか、女将さんとか、車屋とか、とにかくその千変万化する役柄のリアリティが見事である為、初心者でそのお話の内容がわからない人でも混乱することなくスムーズに理解出来ると思います。

「ああ、酔っぱらいって、確かにこんな感じだよなあ・・・w」っていう、セリフの間の細かい動作や所作が上手い。



【立川談春】

「下町ロケット」で俳優としてドラマにも出て非常に注目されて、落語の世界において「メジャーな人」になっているわけですが、古典落語に重きを置いたその世界観の表現の上手さはさすがですね。

「文七元結」素晴らしいです。

また、談春さんの書いた「赤めだか」というエッセイが素晴らしく面白いのでそちらもオススメです。




【立川志の輔】


笑点メンバーでない落語家の中で、最も名前の知られている人ではないでしょうか。

師匠である立川談志をして、「立川流の最高傑作」と言わしめた男。

ためしてガッテンしているだけの人ではありません。

古典から新作まで何でも出来るインテンシティの高いユーティリティプレイヤーであるわけですが、落語を全く聞いたことがないという方には、志の輔さんの「みどりの窓口」をオススメします。落語に、古臭く、敷居の高いものであるっていうイメージを持っている人の考えを一変させてくれる面白さがありますから。

個人的には「ねずみ」の最後の対話の描写の上手さには参りました。



【瀧川鯉昇】


ゆるいです。

脱力系です。

肩に力が全く入っていない軽妙な語り口から繰り出されるお話がなんとも心地良く笑えます。

酒を飲んでほろ酔いで聞きたい落語家ナンバーワンですね。



【春風亭一之輔】

こちらもゆるいのですが、瀧川鯉昇さんとは別のゆるさがありますね。

喩えるならば、滅多に学校に来ない喧嘩ばかりしているヤンキーが、たまに学校に来たかと思うとやさぐれた感じでやたらに面白いことを連発して言い、先生にも、「お前、もうちょい学校に来いよ。」とか言われても、「へ~い。また来週お会いしましょう。」とかって返す感じのゆるさ。

「やさぐれ緩い」という感じでしょうかね。

「落語なんて大したもんじゃあないんだから、聴く方も適当に聴いてくれりゃあいいんですよ。」って感じが漂っていて、話の最初から最後まで徹頭徹尾、「ああ、だりい・・・。」っていう風が流れていてたまりません。

でも、聞かせる。「だからこそ聞かせる」と言うべきでしょうか。

最近、Youtubeを始めて色々と動画を挙げているので、手っ取り早く楽しめます。



【古今亭菊之丞】

歌舞伎役者であるかのような姿が、舞台に映える人ですね。

艶やかな語り口には、なんとも言えない品があります。

この方の言葉の出し方、声の出し方、間の取り方、音の強弱の付け方は素晴らしいと思います。

「長短」っていう、下手な落語家が話すと何も面白くない演目も、見事すぎるほどの物語に仕上げておりました。

こちらも、Youtubeを始めたようです。




【柳家三三】


ステキです。

風格がありますし、この人が舞台に出てきた時の観客の反応からも、落語ファンからの期待度の高さがうかがえますね。

話の面白さ・見事さはもちろんのこと、まくらの上手さも絶妙です。

この前、落語会で聞いた時は、「笑点」に出ている林家三平も一緒だったんですが、彼の笑点メンバー決定を受けた悪魔的な毒舌は、最高過ぎるほど最高でした。

古典の大ネタをやることも多く、初心者にはとっつきにくい話であることも多いかもしれませんが、その噺の上手さと絶妙さ、「聞かせる力」は本当に凄いですね。

もし、寄席や落語会に行こうかなどうしようかな?的な機会があって、そこの出演者に「柳家三三」の名前があったら、とりあえず行ってみることをオススメします。

こちらも、Youtubeをやっているようですが、動画は残していないので、twitterなんかで情報をゲットして、時間に合わせて見るのがオススメですね。



柳家小三治


柳家小さん、桂米朝に次ぐ、落語界3人目の人間国宝。

現在、ご存命の中で唯一のお宝です。

「マクラの小三治」と言われるくらいの人で、落語に入る前のフリの話が面白いことで有名ですが、私が聞きに行った時は期待値が高すぎたのもあるのでしょうが、全然面白くなくてガッカリでしたw

ただ、その後にやった「転宅」は、本当に見事で、「ああ、やっぱり、明確に他の落語家とは違う何かがあるなあ・・・。」ってことを思わされました。

現在80才というご高齢なので、直接、噺を聴く機会もそう多くはないでしょうから、生で聴く機会があれば、是非、楽しんでみることをオススメします。


というわけで、オススメ落語家を10人ピックアップしてみましたが、聞いてみて合う合わないはあなた次第!

是非、皆さんだけの推しメンを探してみてくださいませ♪

いいなと思ったら応援しよう!