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天才の復活【さいたまサイコロvsアニージャ湘南】

2024年8月24日から25日に、茨城県龍ヶ崎市のニューライフアリーナ龍ケ崎で女子Fリーグ第8節5試合が行われました。
私は8月24日土曜日、15時キックオフ
さいたまサイコロvsアニージャ湘南
を観戦しました。


腹ごしらえ

龍ヶ崎市に来るのは昨年の10月以来。
数十人の行列が出来ているラーメンショップなどもありましたが、昨年と同じく流通経済大学近くの中華料理屋「マルキン」さんへ。

こちらは昨年の外観
壁メニュー

昨年は中華丼+餃子でした。今年は焼肉丼+餃子に。

焼肉丼と餃子

豚バラ肉にタマネギとニラがたっぷりの焼肉丼。具は緩めの餃子。そしてこちらのお店は何を頼んでもデフォルトでジョッキ1杯のウーロン茶が。美味しくいただきました。
正月の話でも何処かに書いたか、ここ数年街中華にハマっておりまして。こちらのマルキンさんも、何も食べてないのにずっと咀嚼してる初老の男性、テレビからはYoutubeの五輪豆知識をずっと流しているなど素晴らしいカオスっぷりでした。

いざアリーナ

事前の流経大女子サッカー部の告知に従い、信号を曲がって少し低い所にある駐車場(近くにテニス場がある)に駐車、そこから通路と階段を使いニューライフアリーナ龍ケ崎(たつのこアリーナ)まで。上の看板に書いてある駐車場は関係者用になってました。

看板を見ると、駐車した場所は第4駐車場。

2階から入場し、上履きに履き替え。今年1月に塩尻市で東海大諏訪女子サッカー部のフットサルを見て以来の上履き(車内に入れっぱなし)だったので、シューズバックの中には靴用カイロが笑。
今節は流経大のホーム、何と入場料無料。公式記録では観客95人だけど、もうちょい見にきてもらっても良いなあ。
1階でも観戦可能と聞き、階段を降り1階へ。ウホッ近い笑。タダの上に特等席で申し訳ない。但しボールが飛んできたら怖いな。パイプ椅子に座り、2列ある内の前列へ。看板の向こうはピッチ、遮るものは副審だけ笑。試合中に私の所にボールが1度だけ来ましたが、直後にケガの治療があったので焦らず副審に渡すことができました。

練習

一番の応援は、アニージャ湘南の背番号5、山本想(こころ)選手。

前回の第3節(寒川開催)で書いた通り、長く応援することになった山本選手。初めてプレーを見てからちょうど6年くらい。長野県方面からの応援は今回は私のみ。ご報告も込めてちゃんと写真を残せれば良いなあ。と思っていたんですが、こちらの体育館は照明が暗め。撮影条件としてはなかなか厳しそうです。そんな高くないカメラとレンズ(合計で45万くらい)だからなあ・・・。暗い所でもきっちり写せるレンズ欲しい。

第3節で見た覚えのある選手も多く、雰囲気も良さそう。唯一、夏に加入した33番の船附選手だけは初めて見る選手。スペインから帰国しての加入ということで楽しみ。

入場

緊張感と共に、審判団と両チーム選手入場。

アニージャ湘南はここまで6試合で1勝2分け3敗。前節は首位の西宮に1-3と食い下がりました。

対戦相手のさいたまサイコロは、7試合で2勝1分け4敗。私が見た3節では流経大を相手に圧勝していましたが、そこから上位対戦が続いたのも響き4連敗。

両チームとも、上位進出の可能性を残す為には勝利したい正念場の試合です。

前半

電光石火

試合開始から僅か11秒。(多分)山本選手がサイドから入れたボールを持ちこんだセットしたボールを門井選手がパス、飯干選手とのワンツー後に角度のないところからシュート。これが決まってアニージャ湘南が先制。門井選手は前節の西宮戦に続いての2試合連続ゴール。

電光石火その2

1分24秒、サイドでボールを収めた飯干選手がシュート。こぼれ球にいち早く反応したのは湘南の勝又選手。湘南はリードを2点に拡げました。さいたまにとってはふわっとした試合の入りになってしまったのが悔やまれるところ。連敗しているチームの辛い所なのかなあ。

山本選手ら先発組は、一旦御役御免。

その後も湘南が有利に試合を進める展開。
33番の船附選手はピヴォ(サッカーのCFみたいな感じ)。飯干選手と同様に前線でしっかりキープできる存在で、この2人のピヴォのどちらかが出ている間はロングボールを多用できるのが、第3節で見た湘南とは違って戦術的な広がりの要因になっていたと思います。

天才の復活

再び、先発組が登場した後の4分40秒。

鋭い出足で中央を切り裂いた山本選手が、カウンター一閃の強烈なシュート。これがゴールに突き刺さり、湘南に3点目。

ゴール自体も見事でしたが、それ以外のプレーも攻守に渡り素晴らしい出来だった、この日の山本選手。前回の試合で感じたような一瞬の迷いはなくなったように見えました。時間帯とメンバーによって(多分)フィクソとアラでプレーしていましたが、空いたポジションを他の選手がケアしてくれていたり、逆に山本選手が他の選手をフォローしたり、プレー回りが整備されている感じもありました。
「こんなキレッキレの山本選手、初めて見た」と他の観戦した方の感想も試合後に聞きましたが、私にとっては高校の頃(前回note参照)以来。流通経済大学進学後は1年時にチーム事情でSBやCBでのプレーとなり、2年の時だったか試合で大ケガをしてなかなか回復せず復帰が長引いたり、順風満帆とは言えないサッカー&フットサルの大学生活だったと思います。今年の春に湘南に入団し、久々の龍ヶ崎市(流通経済大学の地元)での試合で、数年振りの本領発揮。松商学園高校時代、サッカー専門誌の注目選手として「ファンタジスタ」と書かれ、長野の観戦仲間で出身の長野県木曽地方に因み「木曽のファンタジスタ」と呼んでいた天才が、遂に戻ってきました。

チーム力の向上

この日は早々に先制し有利に試合を進めていたこともあってか、先発もリザーブも含め、出場した湘南の全選手が試合に入り込めていたように感じました。
前段でも触れたように、各選手間の連携も前回見た時よりスムーズに。

先発ゴレイロの川谷選手が相手との接触だったかどこか痛め、急遽小平選手が出場。

パワープレーと珠玉の守備

前半も残り3分12秒となったところで、さいたまがタイムアウト。戦術確認の後、攻撃時にはゴレイロを下げてFP(ゴレイロの服を着て攻撃に加わる)を入れ、守備のリスクを承知で攻撃枚数を増やす「パワープレー」発動。点差を可能な限り前半の内に詰めたいからだろうけど。

1分後には湘南もタイムアウト。恐らく守備の確認。

左で守備をしていた山本選手、右を崩されてのピンチに横から飛び込んでのシュートブロック。この時間帯で3-1になると、相手のパワープレーが実ったことになり反撃の糸口になる可能性が高く、このブロックは得点と同等かそれ以上の価値があると言っても良いと思います。

前半はこのまま3-0で終了。

ハーフタイム

さいたまサイコロ側のイスに置かれていたぬいぐるみ。
左は分かりませんが、右は地元龍ヶ崎市のご当地キャラ「まいりゅう」。

控室から戻ってきた湘南の選手。
ハーフタイムでベンチと陣地が入れ替わり。後半は湘南が私から向かって右ベンチ、右から左へ攻めるようになります。

後半

サイドを駆け上がり強烈なシュートを放った数秒後には、鋭い出足のスライディングでシュートブロック。山本選手が後半も攻守に躍動します。

一瞬の隙

21分24秒。後半始まって1分半経っていないタイミングで湘南のカウンター。ぽっかり穴が空いたようなスペースに飛び出した勝又選手が難なく決めて湘南が4点目をゲット。勝又選手はこの日2ゴール目。

フットサルは10試合ほどしか見てない私でも、この4点目は湘南の自滅さえなければほぼ試合を決める一撃だなあなんて思っていましたが・・・。

復活祭

先程の勝又選手のゴールから僅か16秒。さいたまキックオフの攻撃を防いでまたもカウンター発動。記憶では山本選手のボールカットからだったと思いますが、力強いドリブルから再びゴールに突き刺すようなシュートを決め、完全にダメ押しの5-0。

勢いが凄くてボールがゴール内から跳ね返り、そのまま山本選手がキャッチ笑

飯干選手や山本選手にとっては、母校の後輩たちが運営を務めたり、友達?も観戦に来ていた準ホームゲーム。すぐ上の写真は2階にいた友達へのゴールパフォーマンスかな。私にとっては「大・山本想選手復活祭り」でした。

この辺の時間帯は、山本選手がボールを奪い、そのまま攻め上がってシュートみたいなシーンが多くありました。ほぼほぼ無敵状態。

さすがに出場時間が長くなってきたので、一旦交代。
既に5点リードしているので、この時間帯辺りからFP4人セットではなく、疲労度や出場時間、守備力重視など状況に応じての交代が始まりました。

我慢の時間帯

湘南は選手が交代しても守勢に回ることなく攻撃の時間帯もあり、さいたまはなかなか反撃の糸口を見出せません。

前半に数分離脱していたゴレイロ川谷選手も、見事な飛び出しでピンチを防いでいました。

直後のカウンター、惜しくも合わず。

勝又選手がターンで一気に相手2人の間を抜こうとしましたが、これはさいたまの14番山田選手が右足を残して阻止。

ハットトリック

得点が遠いさいたま。再びパワープレーに出ますが、これが裏目に。

30分56秒、勝又選手が放ったパワープレー返しのロングシュートが枠内に転がり、湘南に6点目。

うっかり、コーチをスルー笑

勝又選手は、この日3点目でハットトリック達成。リーグ通算ではシュート6本で4得点。3得点以上が記載されている得点ランクでは、シュート数一桁でランクインしている唯一の選手(8節終了時点)となりました。

再び膠着

前に押し出そうとするさいたま、守ってカウンターを仕掛ける湘南。
湘南のこの決定機は惜しくも合わず。

パワープレーで頻繁に交代していた、さいたま4番新井選手に警告。理由が公式記録だと(C7無許可入)とあり、主審のジェスチャーを見ると交代位置と違うところからビブスの受け渡しして入ったのかな。普段はやらないようなミスが出るのも、焦りからか。

湘南は時折攻撃に出つつ巧く時間を使い、刻一刻と試合終了に近付いていきます。

仕上げ

湘南は、この日2度目のタイムアウト。ゴレイロは眞田選手に。

船附選手の初ゴールかと思いましたが、さいたまも必死の守備。

39分1秒、湘南の背番号8早坂選手のパワープレー返しが枠を捉え、湘南に7点目。早坂選手は今シーズン初ゴール?

船附選手かがみ過ぎ笑
確かに小柄だなあと思いましたが、公称150cm。昔パルセイロレディースにいた瀧澤千聖選手(152cm、現在はサンフレッチェ広島レジーナの10番)と住永楽夢選手(公称148cm、引退時は145cmくらいと本人談)の間くらいか・・・。
他の選手の喜び方が人柄を現わしてますね。皆嬉しそう。

残りの1分間はスコア動かず、湘南が7-0でさいたまに快勝しました。

試合終了後

飯干選手に気付かれているかも笑

サポーターへの挨拶の直後、この日キャプテンを務めた6番田中千尋選手にサポーターの方から花束が。何と試合日の8月24日が誕生日。

サポーターとの記念撮影の後、山本選手は流経大の同級生か先輩か後輩か、応援に来てくれた人と談笑していました。そして選手全員反対側の扉から退場笑。天気が心配だったのもあり(茨城県と埼玉県の県境は物凄い落雷と豪雨でした)3時間半の帰宅の途に就きました。
女子フットサルのレギュラーシーズン、応援に行かれるのはこの日が最後。あとはまだ日程が発表されていない上位と下位に分かれたプレーオフに行かれるかなあ。

前回の寒川開催の試合ではまだ届いていなかった、背番号5のレプリカユニフォーム。また次の機会にサイン貰いに行きます。

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