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【出産】a君が産まれた日【鎖肛】

2週間早い せっかちボーイ

11月22日(良い夫婦の日)予定日よりも2週間早く38週でせっかちな男の子が産まれた。

分娩後すぐに産声も聞けたので「赤ちゃん息できてる」「もう大丈夫!」と思っていましたが、胎盤が剥がれるのが早かったようで血を飲んでしまい
上手く呼吸ができずに心拍が低下していると言われ
カンガルーケアーをする間もなく、助産師さんに抱えられ
すぐに管を口に入れ飲んでしまった血を吸い出し、酸素の多い部屋へと運ばれていきました。

体重は2410g

もともと週数に比べて予想体重も少ない方だったので低体重児であったことに驚きはありませんでした。

出産までにかかった時間も12時間。出血の量も標準。
初産でしたが陣痛から出産までスムーズで安産だったと思います。

陣痛がきたタイミングも旦那の重要な仕事が終わった後で、次の日の休みが取れ出産までずーと立ち会いができた。

なにより『良い夫婦の日だなんて素敵な日』お腹の中で二人の会話を聞いて、合わせてきてくれたかのようなタイミング!最高!!と喜びあいました。

喜びもつかの間


分娩室から陣痛室へ運ばれ分娩後の経過観察

小児科の先生から「呼吸も正常になり安定しています。」「赤ちゃんの様子を見ますか?」と言われましたが、私は起き上がるのが大変だったので旦那だけが写真を撮りに行き、私は嬉しくて親や会社、友達などに出産報告をしていました。

戻ってきた旦那と陣痛大変だったねと笑っていると

さっきとは別の小児科の先生に「旦那さんだけ少しお話し良いですか?」と声をかけられました。

「なんだろう?」と思っていると

先生と旦那がすぐに戻ってきて「赤ちゃんに 肛門が無い です。」と伝えられました。

鎖肛(さこう)

肛門がない状態を鎖肛(さこう)といい、先天性の奇形らしいです。

実際に赤ちゃんのお尻を見せてもらいましたが、a君には素人目では穴あるよ?と思うような
くぼみはあったのですが、穴はあいていないらしく
すぐに手術が必要とのことで「大学病院に連絡をして手術の手配と搬送の手配をさせてもらいます。」と言われました。

鎖肛について知識のない私は出産を終えて気が大きくなっていたのか『穴があいてないって言ってもくぼみがあるし、くぼみにちょっと穴あけてあげれば大腸に繋がるでしょう!症例もあるし、5000人に1人の発症する確率なら先生も初めてじゃないだろうし成功する』と楽観的に考えていました。

一方 しっかり者の旦那はスマホで検索を始め

「穴開けるだけ!」と簡単に言う私とは反対に
「大丈夫かな?」「成功するかなぁ?」と不安気。

幸いすぐに大学病院に受け入れが決まり、検査後手術の説明があるので来院して欲しいと言われました。

長い長い一日

ずーと付き添ってくれて、陣痛の痛みに苦しむ私が夜間ずっと叫ぶので睡眠がとれていなかった旦那が心配になり「一旦家に帰って寝た方が良い」と伝えましたが、時間的に微妙だし仮眠してそのまま大学病院へ行くと言うので、a君が救急車で大学病院へ運ばれた後も時間になるまでしばらく一緒に過ごしました。

一緒にいる間に私も鎖肛について調べ

鎖肛にも3つのタイプがあり、直腸盲端部と恥骨直腸筋との位置関係により高位型、中間位型、低位型に分けられること

大腸が肛門付近まである低位型であれば肛門をつくる手術
大腸が途中までで肛門よりも離れた位置の高位型、中間位型の場合には、一度お腹に人工肛門(ストマ)を設置し、成長してから肛門をつくる手術をおこなうことを知りました。

人口肛門(ストマ)はTVの番組で見たことがあり大人でも使用している人がいることを知っていたため、この障害はきっと乗り越えることができると思いました。

ただ、検索キーワードで『鎖肛 ダウン症』というが目について調べてみるとダウン症の合併症として鎖肛が多いことがわかりました。

思わず旦那が撮影した写真を見直すことに。小児科の先生や看護師さんからはダウン症の特徴は出ていなかったと言われましたが(ダウン症かもしれないと思って写真をみるとこの部分は大丈夫?ここの部分特徴出ていない?耳の形は?首の後ろの写真は?なんで撮ってないの?確認したい。撮っておけば良かった)と『もしかしたら…』と一人で気持ちが沈んでいきました。

時間が経ち仮眠から起き病院に行ってくると言う旦那に
心配をかけてはダメだと思いつつも「怖い記事見つけちゃった」と言うと
「どんな?」と聞かれ「……障害あるかもって、鎖肛ってダウン症に多い合併症みたい」と伝えると「俺もみたよ。とりあえず確認してくるね」と言われ知ってたんだ。
分娩室で旦那が心配していた理由の正体を知りました。


出生前検査をするかどうか決める時にあれだけ悩んで、障害があっても笑顔で過ごしている家族の動画と見て大丈夫。どっちだとしても愛してるって思っていたのに…

なんで?

あの時にやっぱり検査していれば…

私が生理不順だったから卵子がボロボロだったんだ…
もっと妊娠中食べ物に気を付けたり、身体に負担になることをしなければ…

と後悔と不安で涙が溢れ夫に申し訳ない。
義両親にも申し訳ない。
こんな嫁もらったから、きっと結婚しなければって思われている。離婚かな。
実家に帰って母親と協力して育てていけるかなと妄想を膨らませて病室で一人で泣き出してしまいました。

しばらくして旦那から連絡があり、第一声は私を気遣う言葉をかけてくれて
この人と結婚できて本当に良かったと思いました。

検査結果としては、高位型から中間位型の鎖肛の手術になること、輸血やアレルギー反応のリスクがあることの確認。手術は今日か明日してもらえること断定することはできないけれど血液検査の数値では染色体異常は見当たらないと連絡をもらいました。

低体重児として産まれたのに直ぐに手術なんて耐えれるのか?今度は違う不安が押し寄せてきました。

でも、今私ができることは自分を責めることや不安がることではなく、子供がどうすれば笑顔で過ごせるか。障害を乗り越えることができるのかを考えてあげることだと考えなおすことにして、鎖肛の手術について調べることにしました。





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