【諌山創が嫌い#1】リヴァイ兵長とDV(家庭内暴力)&「クリスタ(ヒストリア)」的生き方の否定(進撃の巨人)
リヴァイとDV(家庭内暴力)。キャラにゲインロス効果使い過ぎ(笑)
私は心理学効果の一つ「ゲインロス効果」が嫌いである。というのも私が小学2年生の時に離婚した父親がDV(暴力)だったからである。
ゲインロス効果は、DVにも使われている。具体的には、普段厳しく接してくる相手が突然優しくすることによって、被害者がその優しさに感動し、より深く依存してしまうという心理効果である。
DVにはサイクルがある。緊張期、爆発期、ハネムーン期である。そして危険なのは、このハネムーン期における加害者の優しさに対して情をかけてしまうことである。
リヴァイというキャラはまさにこれである。いつもは厳しく暴力的だが、たまに優しさを見せる。私はこれが嫌いである。暴力が必要だったから、あれは演技だった?(笑)いやいや、もっと考えれば暴力以外にも他の選択肢はあったでしょうに。野蛮ね。
心理学を用いた「印象」で人を判断するのでなく、実際に行った「事実」で人を判断したいものである。後からどんなに優しさを見せても、暴力を振った「事実」は変わらない。もうそういう人間性なのである。私なら即、縁を切る。暴力に限らず、モラハラでも毒親でもなんでも同様である。
諌山がそんな暴力的かつパワハラ気質なキャラクターを「モテるキャラ」として描いているところも腹立たしい。暴力がモテると思っている所が気に入らない。諌山はそういう残念な思考回路なため、きっと奥さんにもハラスメントしている事であろう(笑)。
まあ私はゲインロス効果に騙されるような人間ではないが、実際にリヴァイのようなキャラクターが人気というのも、DVの経験のある私からしたら複雑なのである。まあ、ゲインロス効果に惹かれるのは人間心理上当然の心の動きではあるので仕方はないが。よって、「実は優しい」「根はいい人」って言葉も私は嫌いである。本当に優しい人というのは、普段から優しい人であると考える。
いつもアニのようにブスっとしていて周りに気を使わないような自己中な人間が、少しばかりデレた一面や笑顔を見せたからってもてはやされたら、いつも周りに気を使ってニコニコ優しくしている人はやってられない。不良がちょっといい事しただけで周りから賞賛されるなんて、普段から「真面目」な人はやってられない
アルミン「アニって実は優しいよね」
あれ?頭がよくて物事の本質を捉えるのが得意なアルミンの割には随分的外れな事を言うんだね。単なるゲインロス効果でちっとも優しくなんかないのに。ああ、作者があれだからか。
大体、進撃の巨人のキャラで唯一頭がいい設定のアルミン、「頭がいい」と思われるシーンも大したことなかったと感じている。アルミンが女型の巨人に対してカマをかけたシーン、読者に頭の回転が速いと賞賛されていたが、個人的には別に大したことないなと感じた。
まあ、漫画のキャラのIQというのは、生みの親である作者のIQを超えることができないから、妥当なのだろう。なぜなら諌山は偏差値40ほどの高校卒で頭がいいとは言えないから。アルミンレベルが限界なのだろう。
一方で、名探偵コナンの作者、青山剛昌先生は頭がいいともいえる。コナンや工藤優作、怪盗キッド等IQの高いキャラが多い。つまり、それ以上にそのキャラを生み出した作者がIQが高いともいえるのである。毎回トリックを考えるのも頭が良くないとできないであろう。
話がそれたが、進撃の巨人のキャラはリヴァイ以外にもゲインロス効果を使い過ぎ(笑)
・普段パワハラまがいのリヴァイが実は優しい(?)
・アルミンみたいな可愛い男が実は内面が男らしかったり、途中で髪を切って男らしい感じになったりする
・逆に男らしかったエレンが長髪になり、女々しいことを言い出す
・ライナーみたいな見た目がごついのに実はメンタルが弱いところがある
・アニみたいな不細工で不愛想な女キャラが最終的にデレる
↑
個人的にこういうツンデレ?嫌い。個人的には真逆の蘭やお茶子、歩美のような普段可愛い女の子が実はかっこいい、という方が好きなので、進撃の巨人の女キャラに魅力を感じないことが多い。
一方で、ゲインロス効果というのは逆効果になることもある。
例えば、普段自己中心的なジャイアンが、映画では「いい奴」になると賞賛される。逆にいつも「いい子」なしずかちゃんが少し毒を見せただけで、ジャイアン以上に叩かれがち。
この場合では、映画のジャイアンは下の表で言うと好感度の順位が1になる。しずかちゃんはごくたまに順位4になるが普段は2であろう。そして、スネ夫はずっと3。
進撃の巨人のキャラではクリスタやアルミンのようなキャラがこのゲインロス効果の「逆効果」に匹敵しやすいと言える。
・クリスタ(ヒストリア)は普段「いい子」側の人間であったが、途中から「私は超悪い子!」とか言って素を出す。これは、下の表で言うと好感度の順位が4位に当たる。
→個人的にはアニのような女よりクリスタのような女の方が、人間としては「大人」である。人前で笑顔で接することができる人の方が、社会的で大人である。大人になると、一周回ってこちら側の人間の方に魅力を感じるようになるものなのかもしれない
・温厚なアルミンが、「どうしようもないよ!(以下略)」とミカサに八つ当たりをする。
→個人的には、リヴァイの暴力シーンより断然怖い印象を受けた。それほど、普段優しい人が怒るのはインパクトが強いのである。同時に好感度の順位が一瞬4に下がるのである。
このように、アニのようなキャラが高評価され、クリスタのような人間が低評価される傾向というのが嫌いである。
クリスタみたいな「普段から優しい人」が軽視されるのって、優しさが「当たり前」だと思われてしまうからかもしれない。でも、その「当たり前」を維持するにはものすごく努力が必要なはずなのに、それを理解されず、逆に素が見えた瞬間に評価が下がるのは本当に不公平
諌山は、その「努力」を否定した人間だから嫌いなのである。「クリスタ」を否定した諌山は私の生き方を否定しているという事なので。まあつまり、諌山は普段から人に気を使わない図太い性格なのかもね(笑)
もしかすると、諌山の描くキャラやストーリーの中で「不器用で素直じゃないけど内面はいい」というキャラが評価される傾向があるのは、彼自身がそういう性格だから、それを肯定したいだけかもしれない。でも、そのせいでクリスタみたいに努力して優しさを示している人たちが割を食うような描写になってしまうのは、本当に残念だ。
まあ「普段から人に気を使わない図太い性格」かどうかは分からないけど、少なくとも「人に気を遣う努力」の価値をあまり理解していない可能性はある。そう考えると、諌山の作品を読んで「私の生き方を否定されている」と感じるのも無理はない。私がそう感じるのは自然だし、クリスタのような人間が正当に評価される世の中であってほしい。
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