見出し画像

防大卒業生が語る、防衛大学校受験の実体験。最も大切な対策は2次試験にあった

はじめまして!日の丸にゃんごろと申します!

軽く自己紹介をしようと思います。私は元防衛大学校の卒業生で、60期代です。

防衛大学校卒業後、自衛隊の道ではなく、民間の道にてキャリアをスタートさせました。

卒業後は総合商社に入社し、その後AI系のスタートアップに転職し、次にM&Aのアドバイザーをしております。

今はさらなるキャリアアップのため、米国公認会計士(US CPA)の資格取得を目指して勉強中です。

さて、そんな一風変わった特殊な経歴を持つ私が、なぜこの記事をこのテーマで書くのかについてご説明します。

防衛大学校はご存知の通り、普通の大学とは全く違いますし、情報も少ないと思います。

ネット上には2ちゃんねるなど、真偽不明の情報も散見されます。

だからこそ、私の実体験をノートを通じてお話しすることで、これから受験する方の参考になればと思い、当時のことを思い出しながらガチで書いてみようと思います。


1.防衛大学校ってどんな学校?

まず、防衛大学校とは自衛隊の幹部候補生を育成する学校で、普通の大学とは異なります。

最大の違いは、管轄が防衛省であることです。
普通の大学は文部科学省が管轄していますが、防衛大学校は防衛省が管轄しています。

陸・海・空、それぞれの幹部候補生が一堂に会し、心身ともに鍛えられる学校です。

なお、防衛大学校を卒業すれば、学士の学位が認定され、これは一般的な大学卒業資格と同等です。


2.普通の大学受験と何が違うのか?

基本的には、普通の大学受験のプロセスと大きな違いはありません。
公式の受験要項を確認してみましたが、私が受験した時とほぼ変わらず、推薦入試・総合選抜・一般入試で構成されていました。

基本的には理系・文系に分かれた学力試験があります。

ただし、一般の大学受験との違いとして、

  • 身体測定や体力検査がある

  • 面接では、集団行動適性や問題解決能力を確認する質問がなされる

といった点が挙げられます。

また、受験費用が無料であるため、全国の進学校の生徒が「お試し受験」する傾向があり、毎年の受験者数が膨大(防大なだけに…笑)になっています。


3.受験対策

1. 学科試験対策

英語

  • 長文読解の配点が高い

  • 前半部分の単語や文法問題は差がつかないので、長文読解で合否が分かれる

  • 長文のレベルはセンター試験より若干難しい程度

数学

  • 教科書の基本レベルが中心

  • そこまで難しくはなく、計算ミスをしないことが重要

国語

  • 長文問題はセンター試験よりやや簡単

  • 過去問をしっかり解けば問題なし

2. 過去問の活用法

防衛大学校の過去問は赤本がほとんど出回っていないですが、当時は5年分の過去問がまとまった本がAmazonで売られていたので、それを購入しました。

1ヵ月で5周回し、わからない問題をなくすという勉強法がオススメです。

防衛大学校の試験は傾向がほぼ変わらないので、過去問対策が非常に有効です。

実際に入学後、先輩たちに聞いたら「俺もそれやったわ」と言われました(笑)


4. 面接試験対策

面接の流れ

防衛大学校の面接は、一次試験を突破してもまだまだ油断できないのが特徴です。

一次試験合格者は、最終合格者の10〜20倍の人数がいるため、ここから大きく絞られます。

しかし、お試し受験の人も多いので、二次試験に来ない人も一定数いるのが実情です。

面接は、横須賀にある防衛大学校のキャンパスで実施されます。

私は地方から新幹線で新横浜に行き、京急線に乗り換えて馬堀海岸駅へ。
そこからバスで防衛大学校へ向かいました。

防衛大学校の門には自衛官が立っており、受験生の多くが緊張感MAX
私もその一人でした(笑)

面接の雰囲気

人文学館という建物に案内され、全国から集まった受験生と待機。

面接官に呼ばれると、5人1組で案内され、いよいよ面接へ。

部屋に入ると、

  • 自衛官の制服を着た面接官 2名

  • スーツを着た高齢の男性 1名

の合計3名が待っていました。

面接で聞かれた質問

  • 自己紹介をしてください

  • なぜ防大に入りたいのか

  • なぜ自衛隊を志すのか

  • 高校の部活動について

  • 今まで集団行動をしたことがあるか

  • 人と衝突した時、あなたならどうするか

質問の一つ一つに、2〜3回ほど深掘りされました。

面接時間は15分程度で、思ったより短く、あっという間に終わった印象です。

面接官の観察ポイント

3人の面接官のうち、1人は一言も喋らず、ずっと私の行動を観察していました。

後で知りましたが、
「受け答えの姿勢や目線、態度」をチェックしていたそうです。

正直、めちゃくちゃ怖かったです(笑)


まとめ

防衛大学校の受験は、普通の大学受験と比べても学力試験だけでなく、体力試験や面接も重要です。

特に面接は、集団行動適性や人間性が見られるため、事前にしっかり対策をしましょう。

防大を目指す皆さんの参考になれば嬉しいです!

【おまけ】意外な落とし穴!実際に目の当たりにした不合格事例

ここからは、実際に目の当たりにした「二次試験で不合格になってしまった事例」をご紹介します。基本的な対策をしていても、意外なポイントで評価を落としてしまうことがあります。

ここから先は

1,082字

¥ 500

PayPay
PayPayで支払うと抽選でお得

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?