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「数」ってそもそも何?


「数」ってそもそもなんだろう?と考えることって
なかなかないと思います。

こういった普段何気なく使っているものを
改めて考えてみる というのは
ときに新しい気づき与えてくれるものだとも思いますので
今回ご紹介させていただきます。



具体と抽象を押さえよう!


「数」について今回お話ししようと思うのですが、
その前に、押さえておかなければならないのが
具体と抽象という考え方についてです。

そこを簡単に説明させていただきます。

具体とは?
・・・
五感で感じることができ、はっきりとイメージすることができるもの。

抽象とは?
・・・
五感で感じることができないものやこと。

です。

イメージできましたでしょうか?

例えば、「文房具」と「鉛筆」という2つがあったとして、
どちらが抽象でどちらかが具体かというと、
「文房具」が抽象で
「鉛筆」が具体
になります。

2者の位置関係で言うと、
文房具の方がくくりが大きくて
文房具の中の1種に「鉛筆」がある という
関係ですよね?

だから、
「鉛筆」は「文房具」を具体化したもの と
言えて
「文房具」は「鉛筆」を抽象化したもの と
言えるわけです。

先ほど出した「抽象」と「具体」のそれぞれの意味にしたがって
「文房具」と「鉛筆」を区別してみると、

私たち人間は「文房具」というものを五感で感じることができません。
つまり、「文房具」というものを
見ることも
触ることも
聴くことも
匂いを嗅ぐことも
味わうことも
できないです。

対して、「鉛筆」はどうかというと、
見ることができます。
触ることができます。
聴くことは〜できないですねw
匂いを嗅げます(なかなかこんなことする人いないですがw)
味わうこともできます(普通やらないですが、口に入れられはします)

今、五感というものを出して抽象と具体を区別してみましたが、
要は何が一番の違いかと言いますと、

抽象は、
元々この世の中に実在しないものを
人間側が言葉というツールを使って、
無理やり作り出した
もの という経緯があり、
具体は、
元からこの世の中に存在していたものに
人間が名前をつけた
もの
という経緯がある

という点です。

簡単に言いますと
・抽象は架空のもの、具体は現実のもの
・抽象は想像上のもの、具体は実在のもの

ということです。


「文房具」と「鉛筆」の例で言いますと、
文房具屋さんに行って陳列棚の前に立てば、
「鉛筆」は目の前に見えているし、手を伸ばせば持つこともできます。
(=五感で感じることができる)

対して、
「文房具」は鉛筆やボールペン、ノートなどを
総称して人間側が勝手に名付けた名前ゆえ、
鉛筆のように見ることも、手に持つこともできない というわけです。

「いやいや、文房具を持つことできるじゃん!!」と
ボールペンを手に持ちながら言う人もいるかと思いますが、
それはボールペンという文房具の中の1種なので
その時点で
抽象(=ここでいう「文房具」)を手に持っているのではなくて
具体(=ここでいう「ボールペン」)を持っている
ということになります。


さあ、ここまでで具体と抽象について話してきましたが、
なんとなくそれぞれの言葉の意味や違いが
お分かりいただけましたでしょうか?

ここから先は、
今回の本題である「数」について
「なんぞや?」ということを考えていこうと思います!


「数」とは?

「数」は抽象?

普段日常生活や仕事で使っている数ですが、
これを具体なのか?抽象なのか?という観点で
考えてみたいと思います。

想像してみてください。
あなたは買い物のためにドラッグストアに行きました。
そしてお風呂で使う用品を補充するためにそのコーナーに向かいました。
さあ、いろいろな商品が目の前に陳列されています。

↓こんなラインナップでした。

シャンプーが10個
コンディショナーが10個
ボディーソープが5個
洗顔料が10個
泡立てるフサフサのやつ5個
浴槽を洗うスポンジ10個
シャワーヘッド5個

では、この陳列されている商品たちをみて
「数」という観点からどのように見るでしょうか?

まあ、個数を見ると思います。

それで分けていくと、
個数が10個の
・シャンプー
・コンディショナー
・洗顔料
・浴槽を洗うスポンジ

個数が5個の
・ボディーソープ
・泡立てるフサフサのやつ
・シャワーヘッド

になります!

つまり、ここでは個数という視点から
商品たちをグルーピングすることができました!

すなわち、
各商品たちを「数(ここでは個数)」という観点から
抽象化した結果、個数10個の商品たち と 個数5個の商品たち
という風にざっくりな捉え方をすることができました。

このような感じで
「数」を使うことによって、最初は個別なものであった各商品を
グルーピングできて、大枠で捉えることができるわけです!

数というのはこんな形で活用すると
抽象化をしてくれものになります。

結論、「数」は具体なのか?抽象なのか?というと
抽象です!ということになります。

「数」のメリット

「数」とは抽象であり、具体として捉えているものを
抽象化してくれるツールでもある ということが
分かってきました!

でも、これを知ったからといって
日常生活や仕事の場面でどのように役に立っているのか?は
なかなかイメージがしづらいですよね?

実際、この「数」という概念がこの世になかったら
私たちはとても大変な思いをしていたと思います。

その理由を簡単な例えで説明してみます。

あなたが今学生だとします。
あなたを含めて30名いるクラスメイトに
3種類の教材(教科書、資料集、ノート)を配ることになりました。
さすがに1人で全部を配り切るのは大変だと感じたあなたは
友達2人に手伝ってもらうことにしました。

あなただったら、友達にどのように伝えるでしょうか?

「1人1種類ずつ30人に配る形にしたいんだけど
 お願いできる?」

便宜上、わかりやすく1人1人の仕事量を均等にするとしたら
上記のような感じでしょうか。

今のお願いの中には「数」が使われています。
・1人
・1種類ずつ
・30人に
ですね。

ちゃんと伝えることができました!

しかし、もし「数」という概念がこの世になかったら、
どのように友達に伝えたでしょうか?

自分の配る分を
「私は教科書を〇〇さんと〇〇さんと・・・〇〇さんに配るね!」

友達Aさんに
「資料集を〇〇さんと〇〇さんと・・・〇〇さんに配るの
 お願いしていい?」

友達Bさんに
「ノートを〇〇さんと〇〇さんと・・・〇〇さんに配るの
 お願いしていい?」

と伝えるかと思います。

つまり、「〇〇さんと」を1人の友達に対して
30回言わなければなりません。
それを自分、友達Aさん、友達Cさん の3回繰り返します。

よって、30回✖︎3人分=90回
「〇〇さんと」を言わなければならなくなります。

これは非常に大変ですね(汗)

でも、「数」を使えば「30人に」というように
一言で伝え終わりますし、
伝える回数も減らすことができます。

このように「数」という概念を使うことによって
私たちは何気に伝える時の労力や時間的コストを
大幅に減らせているという恩恵を受けているわけです!!

ここまで「数」によって
伝えるときのメリットがあるよ!という話をしてきました。

ここからは余談になるのですが、
今回のクラスメイトの例え話では
「数」以外でも抽象化をすることで
友達にお願いするときのコストを減らすことができる
やり方が実はあります。

それは、言葉の抽象化で「全員」と言って伝えるやり方です。
今回の例え話では、「クラスメイトに配る」ということで
配る対象が「クラスメイト」と決まっていたので
「(各教材を)全員に配ってもらえる?」とお願いすることも
できたわけです。

テーマである「数」からは離れてしまいましたが、
言葉でも抽象化をすることでより短い言葉で友達に伝えることができる
良い例だと思いましたので、一応話させていただきました。

つまり、「数」であろうと「言葉」であろうと
抽象化は私たちの生活のコミュニケーションの中で
無駄なコストを削ってくれていた。
そして、私たちは知らず知らずのうちにその恩恵を受けていたし、
具体と抽象をより理解していくことで、
よりその恩恵を受けられるようになる可能性がある 
ということがお分かりいただけるかと思います!


終わりに

ということで、
・具体と抽象
・「数」について
・「数」が私たちに与えている恩恵
という3つの視点で「数とはなんぞ?」という問いに対して
考えてきました!

「数」って意外と人類にとって大きな発明品だったと個人的には
感じましたし、具体と抽象という考え方とも関連が深く
もっと理解を深めて活用していくことで物事を多面的に見る力や
引いては、人の考えや気持ちを理解できる力が身についていくのはないか?とも思いました!!

今回の内容で具体と抽象の考え方や「数」についての印象が変わったかと
思いますので、ぜひ活用してみてください!

では、今日は終了したいと思います!

ありがとうございました!!

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