ペルソナはもう古い?顧客理解の深化に繋がる新たなアプローチ
近年、マーケティングの世界において、「ペルソナ」という言葉が頻繁に使用されています。
しかし、近年では「ペルソナは古い」という声も聞かれるようになってきました。
そこで今回は、ペルソナが古いと言われる理由と、顧客理解を深化させるための新たなアプローチについて説明していきます。
ペルソナと新しい顧客理解の方法
1. ペルソナの限界
ペルソナは、顧客を理解するための有効なツールとして長年利用されてきました。しかし、ペルソナには以下の様な限界があります。
静的で変化に対応できない
ペルソナは特定の時点における顧客像を表現したものであり、時間の経過とともに変化する顧客のニーズや行動を反映しにくい。多様性を捉えきれない
ペルソナは限られた数の顧客データを基に作成されるため、多様なニーズを持つ顧客を包括的に捉えきれない。創造性を阻害する
ペルソナは決められた枠組みの中で顧客を捉えるため、革新的な商品やサービスの開発を阻害する可能性がある。
2. ペルソナを超えた顧客理解
ペルソナの限界を克服するために、近年では以下の様な顧客理解のアプローチが注目されています。
カスタマージャーニー
顧客が商品やサービスを購入するまでの過程を可視化することで、顧客のニーズや行動をより深く理解することができます。ジョブストーリー
顧客が商品やサービスに求める「仕事」を明確にすることで、顧客にとって真の価値を提供することができます。データ分析
顧客データや行動データを分析することで、顧客のニーズや行動パターンをより精緻に把握することができます。顧客インタビュー
顧客インタビューを行うことで、顧客の生の声に耳を傾け、深い理解を得ることができます。
3. 顧客理解を深化させるための具体的な方法
顧客理解を深化させるためには、以下の様な具体的な方法があります。
顧客データを収集・分析する
顧客の購買履歴、行動履歴、アンケートデータなどを収集・分析することで、顧客のニーズや行動パターンを把握することができます。顧客インタビューを実施する
顧客インタビューを実施することで、顧客の生の声に耳を傾け、深い理解を得ることができます。顧客とのワークショップを開催する
顧客とのワークショップを開催することで、顧客のニーズや課題を直接聞くことができます。ソーシャルメディアを分析す
ソーシャルメディアを分析することで、顧客の意見や声を把握することができます。
4. 商品開発への活用
顧客理解を深めることで得られた情報は、商品開発に活かすことができます。
顧客ニーズに合致した商品開発
顧客のニーズを深く理解することで、顧客にとって真の価値を提供する商品を開発することができます。顧客満足度の向上
顧客のニーズに合致した商品を開発することで、顧客満足度を向上することができます。売上向上
顧客満足度の向上は、売上向上につながります。
私の場合
私の場合は、はじめにペルソナを細かく設定するというよりは、先に参入市場を決めた上で、その中でさらに具体的なターゲットを絞っていくという、ターゲッティングに近いやり方で商品を開発しました。
というのも、私の場合は「廃棄農産物を利用した商品を作る」という前提があったため、「はじめに原材料ありき」で、その原材料を生かすのに適した市場を見つける必要があったからです。
その結果、スキンケア業界→女性向けシャンプー→白髪に悩む30代以降の女性、と市場とターゲットを絞っていく流れになりました。
また、「農産業を活性化させる」という抽象的な理念を持つ商品だったため、開発の際は具体的な購買活動につながよう設計に注意を払いました。
このように、それぞれの背景によって商品開発への道筋も変わってきますので、ペルソナや特定の手法にこだわることなく、自分に合ったやり方を見つけていただければと思います。
(自分に合った商品開発が分からない、という方は、コメント欄にて質問してくださいね!)
次回のお知らせ
商品開発を行う際、どうしても迷いや不安が広がってなかなか先に進めない壁がいくつも出てきます。
ターゲット選定を行う際、リピーターを作ることも意識しなければいけません。
そこで、次回は「ファンマーケティング」という考え方についてわかりやすく解説します。
どうすれば、中長期にわたって、安定した売り上げを築くことができるのか?
こんな疑問にお役立てください