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#4 AI活用「まずは使ってみよう」2

みなさん、こんにちは。毎日プロンプトやってますか。
なんていうと、ちょっと面倒な気分になる人もいらっしゃるかもしれませんが、今回は前回の朝礼テーマを題材にプロンプトについてもう少し踏み込んで解説してみたいと思います。


ChatGPTに役割を与えてみるとは

ChatGPTやClaudeなどのLLM(大規模言語モデル)は気が遠くなるほど大量のデータで事前学習していますので、様々な「役割を演じる」ことができます。たとえば、スティーブ・ジョブスになりきってスピーチ文案を作成してくださいなどといった使い方も可能です。

ただ、事前に学習するためのデータが必要になりますので、いわばデータが少ない人物を演じることはできません(それっぽくでっち上げてしまうことはありますが)。つまりスティーブ・ジョブスさんの場合は数多くの発言が残っているため学習しやすい、一方で例えば歴史上にほんの少ししか出てこない人物については書物やデータも少なくLLMの学習材料に乏しいため、演じることが困難です。

とはいえ、今までたくさんのブログや記事を書いてきた方は、それを別途LLMにRAGという方法で参照させることによって、あたかも自分が書いたかのような文章を出力させることも可能です。このあたりは、また別途取り扱いたいと思います。

実際に役割を与えてみよう

最近は、ChatGPT以外にもClaudeやGeminiなどたくさんのLLMが出てきていますが、ここでは便宜上ChatGPTで進めていきますが、基本的な作用に限れば概ね同じです。

朝礼テーマを考えるための役割ってそもそも何でしょうね。
すぐに思いつく人はそのまま進めてみましょう。
思いつかない場合は、それこそ早速ChatGPTに聞いてみましょう。

#朝礼テーマを考えてほしいのですが、どのような役割設定をChatGPTにすればよいですか

ChatGPTの回答:

経営コンサルタント
としての役割:
会社のビジョンや目標に基づいて、社員のモチベーションを高めるためのテーマを提案します。例えば、「イノベーション推進の重要性」や「顧客中心主義の強化」など、戦略的なテーマに焦点を当てることができます。

人材育成の専門家としての役割:
社員のスキル向上やキャリア開発に関連したテーマを考えます。「リーダーシップの強化」や「持続的な学びの文化の醸成」といった、社員の成長を促進するようなテーマを提供します。

モチベーションスピーカーとしての役割:
ポジティブなエネルギーを引き出すテーマを提案します。例えば、「困難を乗り越える力」や「チームワークの力」など、インスピレーショナルな話題に焦点を当てます。

ダイバーシティ&インクルージョンの専門家としての役割:
多様性と包摂性を推進するテーマを考えます。「職場での多様性の重要性」や「異なる視点を受け入れる文化の形成」など、全社員がより良い職場環境を作るためのテーマを提供します。

最新トレンドアナリストとしての役割:
業界の最新トレンドやテクノロジーに関するテーマを提案します。「AIとビジネスの未来」や「サステナビリティと企業の責任」といった、時代に即したテーマを提供します。

ChatGPT回答より

出力された回答をさらに調整してみる

5~10秒くらいで5つの役割案が出てきましたね。ただご覧の通り、「んん、そんな難しいテーマは必要ないんだけど」という声も聞こえてきそうです。サンドウィッチマン富澤さんの「ちょっと何言ってんのか、、、」ですよね。

そうなんです。ChatGPTに与えている情報が少ないと、ChatGPTもまずは当たり障りのない、あるいはニーズの高そうな回答をしてきます。

そこで、次々にChatGPTに新しい情報を投げてどんどん自分の欲しい回答に近づけていくわけですね。
では、やってみましょう。

#ちょっとテーマが難しいので、10人くらいの規模の飲食店で話す内容で考えてください。

ChatGPTに対して、①「(先ほどの)テーマだと難しい」ということ、そして②「10人くらいの規模の飲食店」で話すとよい朝礼内容を条件として考えてほしいと、2つの情報を追加して伝えました。
※飲食店での朝礼を考える場合に絞ってみました

ChatGPTの回答:

10人くらいの規模の飲食店での朝礼テーマを考える際には、以下のような役割設定が適切です:

飲食店マネージャーとしての役割:
日々の業務に直結するテーマを考えます。たとえば、「今日の特別メニューの説明」や「顧客対応で心がけるべきポイント」、また「清掃や衛生管理の確認」など、業務効率やサービス向上に焦点を当てた具体的な話題を提供します。

顧客サービス専門家としての役割:
顧客満足度を高めるためのテーマを考えます。「笑顔での対応の重要性」や「クレーム対応時の心構え」など、接客に特化したテーマを提案します。

チームビルディングのコーチとしての役割:
チームワークやコミュニケーションを強化するテーマを考えます。「互いの強みを活かした協力体制の構築」や「一日の始まりを元気よく迎えるためのエクササイズ」など、職場の雰囲気を活気づける内容を提供します。

安全衛生管理者としての役割:
店舗の安全や衛生管理に関連するテーマを考えます。「安全な食品取り扱いの徹底」や「火器の取り扱いに関する注意点」、また「新型ウイルス対策の確認」など、従業員の安全と健康を守るための話題を提案します。

ベテランシェフとしての役割:
調理のコツやメニューのクオリティ向上に関するテーマを考えます。「効率的な食材準備方法」や「料理のプレゼンテーション向上のアイデア」など、調理技術やサービスの質を高めるためのテーマを提供します。

これらの役割設定に基づいて、飲食店の朝礼にふさわしいテーマを考えることができます。飲食店の具体的なニーズに合わせて、最も適した役割設定を選んでください。

ChatGPT回答より

そうすると、意図を汲み取って5つの案を考え出してくれました。ChatGPTのサーバの混み具合などにもよりますが、今回は15秒くらいで回答してくれました。

新しく出てきた役割は、飲食店マネージャ、顧客サービス専門家、チーム・ビルディングのコーチ、安全衛生管理者、ベテランシェフの5つです。
この5人の役割ならそれぞれの視点から多くの朝礼テーマ案を考えてくれそうですね。

今回のまとめ

如何だったでしょうか。
今回は、ChatGPTに回答してもらう上で、より自分が欲しい情報を出力するように調整してみることの基本を解説いたしました。

手順のおさらい
解決したい課題は、「朝礼のテーマ」を考えてもらうために、より自分自身の環境に近い「役割」を設定することです。

  1. そもそもどんな役割があり得るのかざっくり聞いてみる

  2. 出てきた役割を確認して、さらに自分自身にマッチするように新しい情報(条件)を追加してみる

  3. ChatGPTの回答する焦点が絞り込まれて、質問の意図に近づいてくる

次回は、出力された役割から朝礼テーマと朝礼内容を考える方法をお伝えできればと思います。

それでは、今回もご覧いただきありがとうございました。


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