総合内科専門医/第131問(血液)/2019
総合内科専門医試験
2019年度予想
65歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。玄関先で倒れているところを妻が発見し、救急車を要請した。4日前にろれつの回らない状態が出現したが翌日には軽快していた。2日前の夕方から38℃台の発熱があった。昨日には再びろれつの回らない状態が出現した。脳梗塞の既往はない。意識レベルはGCS 11(E3V3M5)。身長170cm、体重68kg。体温38.2℃。心拍数88/分、整。血圧112/78mmHg。眼瞼結膜は貧血様、眼球結膜に黄染を認める。四肢に紫斑を認める。血液所見:赤血球214万、Hb 6.5g/dL、Ht 20%、白血球7,400、血小板0.4万。血液生化学所見:総蛋白7.5g/dL、アルブミン3.7g/dL、総ビリルビン3.9mg/dL、直接ビリルビン0.5mg/dL、AST 59U/L、ALT 29U/L、LD 2,350U/L(基準120〜245)、ALP 216U/L(基準115〜359)、尿素窒素40mg/dL、クレアチニン2.8mg/dL、尿酸19.2mg/dL、Na 138mEq/L、K 4.1mEq/L、Cl 101mEq/L。頭部MRIでは急性期の微細な多発性脳梗塞を指摘された。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
問題1)この患者の診断を確定するために最も重要な検査項目はどれか。
a. FDP
b. PT-INR
c. 出血時間
d. ハプトグロビン
e. ADAMTS-13活性
問題2)この疾患の治療として正しいものはどれか。3 つ選べ。
a. 血漿交換
b. 血小板輸血
c. リツキシマブ
d. シクロスポリン
e. 副腎皮質ステロイド
< ここから解答・解説になります >
解答
問題1)e
問題2)a, c, e
血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura: TTP)
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