第2回内科専門医/第163問(内分泌)/2022
第2回内科専門医試験
2022年度予想
71歳の男性.
主訴:全身倦怠感、嘔気
現病歴:A病院呼吸器内科にて左肺上葉原発扁平上皮癌(cT4N2M1b stage IV)と診断され、カルボプラチン、パクリタキセル、ペムブロリズマブの3剤併用薬物療法が開始された。計4コースが施行され、体調不良なく経過していたが、初回投与4ヶ月後から、全身倦怠感及び嘔気の症状が出現した。
既往歴:慢性閉塞性肺疾患、虫垂炎、高血圧症、不整脈、大動脈解離
家族歴:姉が乳癌に罹患
内服薬:コデインリン酸塩60mg/日、セチリジン塩酸塩10mg/日、酸化マグネシウム1.5g/日
生活歴:飲酒 焼酎 90ml/日、喫煙 40本/日(20〜60歳)
現 症:意識清明、身長165cm,体重76kg.体温36.5℃、脈拍61/分、整。血圧109/65mmHg。眼球・眼瞼結膜に貧血・黄染なし、甲状腺腫大なし。心音:異常なし。呼吸音:左肺で捻発音を聴取するが、直近の検査で、原病の増悪はない。この患者に対して次に行う検査として正しいものを2つ選べ。
a. 頭部MRI 検査
b. 腹部造影CT検査
c. 血中コルチゾール 測定
d. 血中CEA 測定
e. 血中ACTH 測定
< ここから解答・解説になります >
解答
c 、e
ペムブロリズマブ起因性のACTH単独欠損症
ここから先は
2,076字
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?