消化器病/第76問/2022年(10月)
消化器病専門医試験
2022年度(10月)予想
58歳の男性。肝腫瘍の精査のため来院した。12年前に慢性C型肝炎と診断され薬物療法で経過し治療終了するも、その後の定期受診を放置していた。心窩部痛のため近医を受診し、腹部超音波検査で肝腫瘍を指摘された。意識は清明。身長174 cm、体重66kg。脈拍72/分、整。血圧120/70mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
血液所見:赤血球486万、白血球5,600、血小板 9.6万。PT 83.4%。PT-INR 1.11。血液生化学所見:アルブミン3.2g/dL、クレアチニン0.8mg/dL、総コレステロール192mg/dL、総ビリルビン1.7mg/dL、直接ビリルビン0.7mg/dL、AST 122U/L、ALT 107U/L、ALP 383U/L(基準115~359)。免疫学所見:HCV抗体陽性、AFP 1,2000ng/mL(基準20以下)。ICG試験(15分値)34.2%。腹部造影CT写真を別に示す。
現時点での治療方針として、考えられるものを 2つ選べ。
a. 肝動注化学療法
b. 肝動脈化学塞栓療法(TACE)
c. ラムシルマブ
d. アテゾリズマブとベバシズマブの併用療法
e. 拡大肝右葉切除術
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