総合内科専門医/第101問(循環器)/2019
総合内科専門医試験
2019年度予想
患者 : 37 歳の男性
主訴 : 両手のしびれ
現病歴 : 来院半年前から左手のしびれを自覚した. その後, 右手のしびれも自覚するようになり,4ヶ月前から両手の痛みも出現した. しびれと痛みとは夜間に強かった. 2ヶ月前から構音障害(舌が動きにくい)も出現したため来院した.
既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない.
身体 所見 : 身長 171cm,体重 78kg. 脈拍 64!分, 整. 血圧 120/78mmHg. 眼瞼周囲に紫斑を認め,頸部,項部および腋窩に集簇した丘疹を認める. 結膜に貧血や黄疸はない. 舌の腫大を認める. 心音は純で呼吸音に異常は認めない. 肝脾腫はない. 両側第 1~4 指に感覚低下を認め(4 指は橈側半分),1 分間の手首屈曲でしびれが増強する. 両側の上腕三頭筋,腕橈骨筋および下肢の深部腱反射は正常である. 頸部・項部の写真,舌の写真を示す.
検査所見 : 血液所見 ; 赤血球 475 万/μl,Hb 13.8 g/d l ,Ht 41.5 % ,白血球 8,400 /μ l ( 好中球 77.9%,好酸球 0.5%,好塩基球 0.2%,単球5.6%,リンパ球 15.8%),血小板 30.2 万/μl.
尿所見 ; 比重 1.015,pH 7.0,蛋白+,糖-, 潜血-,蛋白定量 423mg/dl,アルブミン定量 36mg!l.
血液生化学所見 : TP 6.0 g/dl (Alb 67.0%,α1- gl 3.2%, α 2-gl 8.3%, β-gl 8.5%, γ-gl 13.0%), IgG 650 mg/d(l基準870~1,700),IgA 37 mg/dl(基準 110~410),IgM 19 mg/dl(基準 33~ 190),UN 8 mg/dl,Cr 0.7 mg/dl,AST 28 IU/L, ALT 39 IU/L,ALP 170 IU/L(基準 115~359), ChE 133 IU/L(基準 242~495),CK 242 IU/L(基準 57~197).
免疫学所見 : CRP 0.02 mg/dl,リウマトイド因子陰性,抗核抗体陰性.
両手単純X線写真 ; 骨折やびらんなどの異常を認めない.
この疾患でみられるのはどれか。1つ選べ。
a. ガリウムシンチグラフィでの異常集積
b. ぶどう膜炎
c. 血中MPO-ANCA陽性
d. 心電図で低電位差を認める。
e. 尿中β2-マイクログロブリン増多
< ここから解答・解説になります >
解答
d
免疫グロブリン関連(AL)アミロイドーシス
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