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通勤途中で、ふと、思いついた。
著作権の切れた青空文庫の小説を勝手に装丁つけて売り出して問題ないのだろうか。そんなことを同僚に話したら、すっと同僚はスマホを取り出した。
「そういうことは、こいつに聞いてみよう」
Chat GPTのアプリを立ち上げる。どうやら、著作権上は問題ないが、著者と作品に対しての配慮や敬意などに気をつける必要があるのだと。ふむふむ、なるほど。ひとついいことが聞けた気がする。
イタリアンのビストロで妻とピザを食べていて、タバスコソースをピザに振りかけた。
「そう言えば、さ」
「どうしたの?」
「タバスコソースっていつもこのちっちゃい小瓶に入ってるデザインのものしか置いてないよね。他の会社のものって見たことない」
「へえ?そう言われてみればそうね」
「おかしいと思わない?タバスコソースって、絶対この小瓶のものしか見たことない」
「うーん、おかしいとか思ったこともなかった」
「よし早速、Chat GPTで調べてみよう」
「なに、それ?」
Q:タバスコの製造元はどこ?
A:タバスコソースの製造元は、アメリカ合衆国のマキルヘニー社です。彼らはルイジアナ州のエイバリー島でタバスコソースを生産しています。マキルヘニー社は、1868年にエドマンド・マキルヘニーによって設立されました。彼らのタバスコソースは、世界中で広く愛されています。
Q: なぜタバスコソースの会社はそこしかないの?
A:タバスコソースの会社であるマキルヘニー社がエイバリー島で製造を行っている理由はいくつかあります。主な理由は次の通りです:
1. 歴史と伝統: マキルヘニー社は1868年に設立され、その創業者であるエドマンド・マキルヘニーがエイバリー島でタバスコソースの製造を始めました。この地域は、タバスコソースの歴史と伝統に深く根ざしており、長い間タバスコソースが作られてきました。
2. 地理的条件: エイバリー島はルイジアナ州に位置しており、湿潤な気候と豊かな土壌があります。これはタバスコソースに使用される唐辛子の栽培に適した環境です。マキルヘニー社は自社農園で唐辛子を栽培し、製品に使用しています。
3. 伝統的な製法: マキルヘニー社は、タバスコソースを長年にわたって同じ伝統的な製法で作り続けています。彼らはエイバリー島の地域的なノウハウと製法を大切にし、品質と風味を守っています。
以上の理由から、マキルヘニー社はエイバリー島でタバスコソースの製造を続けています。しかし、他の地域でもタバスコソースの類似品やバリエーションが製造されています。
「そういうことだったのか」
「へえ、としか思えないけど」
「君、こういう疑問に思うことが後々のアイデアに繋がっていくんだよ」
「あなた、自家製のタバスコソース会社でも立ち上げるの?」
「それいいね。手作りのクラフトタバスコソースとかいって、売り出したら結構ウケるかも」
「まあ、思いつくのは自由だけどね」
妻はまたはじまったと言った口ぶりで、ピザを完食して冷えた白ワインで胃袋に流し込んだ。
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