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1153_カテゴライズ

自分にとって異質なもの、理解できないものは怖い。自分の立っている場所を脅かすようなものは近づかせたくはない。

だから、自分の言葉の範疇で、理解できるものであれば、自分の領域が侵されないから、ひとまずは優位に立てる。(と思っているだけだが)

「これ系の人って、よくこういうこと言うものよね」
「たぶんこういう人の裏には、実はああいう事情があるのかもしれないね」
「こんなことする奴は承認欲求が強くて、満たされていないだけ」
「あれって、よくいう電波系?みたいな。なんかみんなと違うヤバいもの見えているんじゃないっていうか」

そんなカテゴライズをして、安っぽくて安直なラベルを貼る。「名前をつけてやる」とモヤモヤが消えて、ああ、よかった、自分でも理解のできる代物だと認識できるようになる。

草食男子とか、意識高い系とかもそういう経緯から生まれたものなんじゃないかと思う。今まで自分の頭で理解できなかった存在を目の当たりにして、ひとまず揶揄も込めてとってつけたような名前をつけてしまう。

自分には触れてほしくない場所に相手を位置付けて、ひとまずは安全地帯で安心しようとする。

でも、心の底ではそれが脅威であることをわかっている。だからこそ、真に恐れているし、自分の理解する範疇の世界に入ってくることを拒絶しているのだ。


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