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1299_DTMスクール

「じゃあ、やってきまーす。はい、体験で30分っすね」
「はい、お願いします」
「えっと、桂木さん、すかね。今日はDTMでしたっけ」
「ええ」
「DTMとか今まで触ったことあります?なんかDAWのソフトとか使ってたりしました」
「いや、もうホントに超初心者っていうか…。今までそういうの何にも触ってこなかったんで」
「すごいっすね。逆になんで、急にDTMはじめようと思ったんすか」
「いや。なんといか、漠然とですけど、自分で音楽作ってみたいなあっていう思いがあって。いや全然、何にも知らない素人なんですけど」
「最初はみんな素人ですよ」
「だから、そのソフトを何にするかとか、DTMで具体的にどんなふうに音楽作れるか、とか、すいません、そっからなんです」
「そっすかー。わかりました。まあ、習うよりも慣れろっていうか、自分でいろいろ使ってみて感覚的に覚えてくってのがいいと思います」
「そうなんですね」
「じゃあ。さっそくやってきまーす」

「っていう感じで、MIDI上でこういう風にリージョンごとにメロディを作っていって」
「はあ」
「和音を作ってベースを鳴らしてみると」
「?」
「わかりません?これ」
「いや、あんまり」
「(鼻歌で)ふんふんふーん。麦わらの帽子の君が〜」
「(急に歌い出した)えっーと」
「あいみょんのマリーゴールドですよ。知りません?」
「いや、すいません」
「そーなんすか。何が、好きなんですか?」
「いや、あの。ヒップホップのトラックとか作りたいんです」
「あ!ヒップホップの方ですね。例えば?」
「nujabesとかすごい好きで」
「あー、nujabesいいですよね、なるほど、そっちでしたか。じゃあ、こっちのトラックの方がいいですね」
「(いっつもこういう感じの人なのかな。やっぱりミュージシャンってなんでも直感的に話すんだなあ)」

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