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1255_許容量

いわゆる人間のキャパについて。

他人である相手の許容量のラインなんて、結局のところ、その人次第なのだから、変えようがない。相手のキャパを大きくして欲しいと伝えたとて、おいそれと叶うはずもない。

世間では、妻が夫から「おい、あれどこやった、靴下」と言われて、探し物など目の前にあるのに、自分で探そうとしないで、すぐに自分に聞くことに対してイラッとするという。

妻からすれば「少し考えればわかることなのに」と憤るだろうが、人の許容量はそれぞれだ。夫は自分で靴下を探そうとする度量がないと言える。

自分の部下を見ていても、よくわかる。仕事のキャパというものはどうしても存在しており、それから溢れ出たものは自分が拾うようにしている。キャパを拡げろ、と言ったとて。

それができたら、苦労はしないのだ。自分にも経験があるからこそ、言えることだ。大学時代に居酒屋のバイトをしていたが、店長からしょっちゅう、「テンパるな、周りを見ろ」と怒られ続けていた。わかっていても、いや、わかっているからこそ余計にテンパってしまう。

こればっかりは経験して失敗して、失敗を失敗のままに終わらせずに、「なぜ失敗したのか」を深く省察して、自分で改善策を講じてみて、はじめてうまくいく下地が整う。そして、その状況が腹落ちしてはじめて許容できる。それは、長い長いゆっくりとしたプロセスなのだ。

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