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1267_結果に執着するな

結果に執着するな、自分が今、なすべき事をなせ。
そう胸に刻み込んできた。

それもこれもカルマヨーガの考え方に出会ったのがきっかけだ。古代インドの叙事詩ヴァガヴァットギーターにおいて、神であるクリシュナが悩める王子アルジュナに対して説いた言葉。

たとえ、親族間で戦争して殺し合いになろうとも、どんな結果になろうとも、その結果に執着してはならない。自分が今なすべきことだけを考えて、それを成すべきである、と。

当時の社会情勢で言えば、戦争や争いなどは日常茶飯事であるだろうにせよ、とはいえ仮にも神様が「親族間で殺し合いになる結果となっても気にするな」というのはえらい乱暴な話に聞こえるモノである。

だが、「じゃあどうしたらいいんですか」と言いた気持ちもわかる。生きていて迷わないことなどない。人間は数限りない迷妄のさなかにあって、生きるべき指針を見失う時が必ずある。

それにおいても、先のこと、結果や未来をいくら考えようとも、答えなどわかりようがないし、考えたとて人間の知識で理解できる範囲なぞ浅薄なものでしかない。

それならば、無駄なことは考えずに自らが現在為すべきだと信じることのみやるべきであり、いちいちその結果のことばかりを思い悩む必要などない、という事だ。

この考え方を知ってから、苦しい時、迷いそうな時も、「結果に執着するな。やるべきことをやれ」と繰り返し繰り返し自分に言い聞かせてきた。

だが、それも大きく曲がり角を迎えた気がする。「結果に執着したほうがよかった」というわけではもちろんない。そちらではなく、「自分がやるべきこと」が変わってきている、という実感があるのだ。

この「自分がやるべきこと」は己に問いかけて得るモノであった。仕事はその中で大きなヨウ素を占めていたのだろうけど、そのウェイトが自分の中で少なくなってきている。

つまり、今、自分がやるべきことは今目の前のこの仕事ではない、という心からの実感だ。そこから、何か違うやるべきことから目を逸らしているのであれば、たぶん前提が変わってきてしまうのではないだろうか。

なりふり構わず、結果に執着せず、自分が今なすべきこと。それを見定めないと。次に進まない。

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