2023年に流行るものは!?Z世代マーケッターが2022年トレンドから紐解く!
2023年初投稿です☆
今年もZ世代にまつわる情報を発信していきますのでよろしくお願いいたします。
さて2022年、Z世代の間には色々なトレンドが生まれました。それらをみてみるとそれぞれのカテゴリにZ世代らしい特徴が見つかりました。そこで今回の投稿では、2022年のトレンドを振り返って考察し、今年Z世代に流行るものは何か、予想してみたいと思います!
2022年を振り返り、2023年トレンドを予想せよ!
【食べ物部門】
―おいしい&かわいいは当たり前!?コスパとタイパを重視
<食べ物トレンドからわかるZ世代の特徴>
1. 韓国ブーム
数年前から続く韓国ブームは2022年も大きな存在感がありました。実際に、画像内の3つの食トレンドの内、2つが韓国発祥です。写真映えする韓国生まれの食べ物は、韓国に憧れを抱くZ世代のハートをわしづかみにしました。韓国で流行したものは必ずといっていいほどZ世代の間でもトレンドになります。今後も韓国生まれのトレンドが多く誕生することでしょう。
2. アレンジ欲
Z世代の特徴として、「同調思考が強く、周囲からどう見られているかを意識している」傾向があると言われています。こうした価値観を持つからこそ、「自分らしさ」を大切にする傾向が強いのではないでしょうか。また、個性は尊重されるべき、という教育を受けてきたZ世代は、ほかの人の考えを尊重しつつ、自分を表現することを好む傾向にあります。そのため、すでにある食べ物に装飾を施し、オリジナリティを出して食を楽しみたいと考えるのではないでしょうか。
3. お手軽に
Z世代は、コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスにとても敏感です。そのためお金や時間をかけすぎずに楽しむ方法を見つけることに長けています。JKケーキやクロッフルは、買ったお菓子や果物を飾るだけで立派なアレンジになるので楽しく手軽に実践できるということですね。
ここまで2022年のトレンドについてご紹介しました。では2023年はどんな食トレンドが生まれるのか予想してみます。
「シュヌレ」
シュヌレとはシュークリームの生地をカヌレの型で焼いたものです。通常のシュークリームよりもカリっと焼き上がり、新しい食感が楽しめます。現在カフェなどで提供されているシュヌレは完成品が多いですが、トッピングを選べる、最後の仕上げを自分ですることができるなどの工夫があると、よりZ世代を引き付けるスイーツになるのではないでしょうか。
「ルリジューズ」
ルリジューズはカスタードクリームを詰めた大小のシュー生地を重ね、バタークリームで襟をしぼったお菓子です。形が修道女の服装に似ていたため、ルリジューズ(修道女)と名付けられました。シュークリームと生クリーム、そしてトッピングがあれば簡単にオリジナリティあふれるイギリス菓子ができるので、注目されると予想します。
スイーツ同士のおいしいとこ取りがふつふつと盛り上がっているため、今年はそんなハイブリッドかつ、Z世代のアレンジ欲を満たすものが流行るのではないでしょうか。
【スポット部門】
―カスタム欲をくすぐる体験型コンテンツ
<スポットトレンドからわかるZ世代の特徴>
1. 体験型スポット
2022年トレンドの3つはどれも、完成された対象物を見て楽しむのではなく、その作る過程を楽しむことができる場所です。時間をかけて「作る」体験は、Z世代にとって友達や家族、恋人と一緒に共有する思い出になります。完成したものは、その思い出の証に過ぎないのです。これらのスポットでの体験も、口紅や絵画、香水そのものがどうしても欲しくて足を運んでいるわけではなく、その過程で知る友達の好みや、弾む会話、そうしたいつもと“ちょっぴり違う”、非日常の思い出を追い求めて遊び場所として選んでいるのではないでしょうか。
「作る」ことに限らず、近年こうしたアクティビティが体験できる遊びスポットが大変人気となっています。コロナ禍で思うような遠出ができず、近場だけど家ではできないことがしたいという「非日常な体験」ニーズが拡大した事も大きな理由だと考えます。数年後、Z世代が消費活動の中心を担う頃には、「モノが欲しい」から購入するのではなく、「体験をしたい」からそのために必要となるモノを購入する動きが今より顕著に表れてくるかもしれません。
2. カスタマイズ
もう1つの特徴は、「カスタマイズ」が可能な点です。体験するものの色やデザイン、サイズ、ディティールなどを、数あるオプションから自分の趣味嗜好に合わせて選んで、オーダーすることを「カスタマイズ」と呼びます。画像で挙げた3つのスポット以外にも、オリジナルドリンクや食べ物などさまざまなジャンルで、カスタマイズを体験できる場所が人気を博しています。
食べ物部門で挙げた「自分らしさを大切にする」という価値観を踏まえると、このカスタマイズを体験できる場所が人気の理由も、自らの拘りや自分らしさを表現することで自分らしさを見つめ直すことができる場所だからと言えます。自分が本当にこれが好きか自問自答し、試行錯誤を重ねながら再確認できる体験はそう多くはありません。「自分の好きなものはコレ!」と胸を張って言うためにも、お試しや経験を日常の中で積み重ねることが大事なのではないかと思います。自分を大切にするZ世代だからこそ、好みのものを探したり、表現したりする活動に積極的なのではないかと考えます。
ここまでは2022年のトレンド傾向を記述しましたが、それを踏まえて今年はどういったスポットがトレンドに挙がるのか予想してみます。今年は、前述の2つの特徴を捉えたスポットがより広がりを見せるのではないかと考えます。
「your302号室」(公式サイト:https://your-302.studio.site/)
自分だけのオリジナルアイシャドウを1から作ることができます。選ぶアイシャドウにはそれぞれ「自信」や「片想い」「情熱」など意味が込められており、お気に入りの色や質感、あるいは意味を選び、自分の手で調合していきます。何色も組み合わせたら、型に嵌めて固めて完成!2022年8月にオープンしたばかりの新しい体験スポットです。
リップに続いてメイクアイテムであるアイシャドウ、お洒落アイテムの靴など、今後も様々なアイテム、ジャンルにカスタマイズ体験の幅が広がっていくと考えます。
【ファッション部門】
―既存品をもっと可愛く!もっと便利にアップデート!
<ファッショントレンドからわかるZ世代の特徴>
1. 現代風アレンジ
画像内で挙げたトレンドは、どれも既存のアイテムを現代風にアレンジしたものになっています。「アームカバー」は元々夏の日焼け対策などに使われていた腕用のカバー。「スマホショルダー」はガラケー時代に使われていたネックストラップ。そして「バラクラバ」は防寒具の目出し帽。
どれも昔から存在しているアイテムではあるのですが、今風にアレンジされていると違うアイテムかのように見えますよね?!このように、Z世代にとって現代風にアレンジされたアイテムは新鮮に映ります。そのため平成や昭和のモノが新鮮さを理由に流行っている(レトロブーム)のと同様に、ファッション部門においても既存品をおしゃれに生まれ変わらせたようなアイテムがトレンドに挙がっているのではないでしょうか?
2. 韓国憧れによるミーム
3つのトレンドが流行した発端を見てみると、どれも韓国アイドルなど著名人が取り入れたことがきっかけとなりZ世代の間で流行していました。韓国の著名人が着用して写真をSNSに投稿→それを見たZ世代が真似をしてSNSに投稿→投稿を見た人がまた真似をするといったミームが起き、多くの人の目に触れることとなりトレンドへと発展したと考えます。先ほど食べ物部門でもあったように、今や当たり前となった韓国ブームですが、いかにZ世代に影響を与えているかがわかりますね。
ただ著名人の情報を見て終わるのではなく、それを真似している(ミーム)行動から、「推しや憧れの人に少しでも近づきたい」という想いが結果的にZ世代の消費行動を促しているといえます。
3. スマートお出かけ
少し見方を変えて世の中の風潮と絡めてみると、また違った傾向が見えてきます。コロナが少し落ち着いてきた2022年はお出かけに対する意欲がかなり向上しており、それに伴ったトレンドが浮上しているとも言えます。
「アームカバー」「バラクラバ」は日焼けから肌を守る、寒さ対策もできる。「スマホショルダー」は少ない荷物で出かけられる。このような特性を鑑みると、外出時により自分を良く見せられるデザイン性はもちろんですが、それと同じくらい利便性や快適さに価値を感じ、アイテムを選んでいるように思えます。
では、2022年のトレンド傾向を踏まえて今年はどういったものがトレンドに挙がるのか予想してみます。
「バンスクリップ」
ヘアクリップの一種で、より髪をしっかりとまとめられるアイテム。簡単にこなれ感のあるまとめ髪ができるという手軽さで昨年から徐々に流行し始めています。タイムパフォーマンスを重視するZ世代にとって、できるだけ短い時間でおしゃれになれる「バンスクリップ」が今年も注目されるのではないかと思います!
「スマホストラップ」
ガラケー時代に使われていた携帯ストラップがスマートフォン版にアレンジされて登場する見込み!韓国アイドルが最近使い始めたことで注目され始めています。昨年トレンドの「スマホショルダー」はスマートフォンをバッグに入れて運ぶという発想でしたが、それよりもさらに軽量化でき、より快適にお出かけできる「スマホストラップ」は、Z世代のトレンド必至。自分で作れるカスタマイズ性がある点でも、今年の注目の1つになるのではないでしょうか。
今年は昨年以上に外向き消費が加速することを考えると、より外での快適さを追求するアイテムが人気になると考えます。
【ヒト部門】
リバイバルを加速させるSNSが流行のカギに
<ヒトトレンドからわかるZ世代の特徴> ※以下、敬称略
1. SNSが起点
上記の方々の共通点として、SNSを起点として流行ったという点が挙げられます。
目黒蓮は、ドラマの切り抜き動画がTwitter、TikTokをはじめとしたSNSでファンによって拡散され、それが今までファンではなかった人の目にも入ったことで、幅広い層からの人気が高まっていったといえるでしょう。
なかやまきんに君は、本人が発信しているYouTubeチャンネルが、近年の筋トレ動画の流行から注目されたことが人気の理由の一つと考えられます。また、声に出してみたくなるような持ちネタは動画映えするだけでなく、文字を見るだけで声が聞こえてくるようなギャグであるということから、ネットミーム的な愛され方をしていると考えられます。
平成フラミンゴは、YouTubeの「ながら見」が流行していることが人気の一因であると考えられます。視聴者との距離が近い動画スタイルは、特にコロナ禍で増加した一人で過ごす時間でも、まるで友達と過ごしているような感覚で楽しむことができる、という点で好評を博しているのではないでしょうか。Z世代のSNSの使い方と上手くマッチした人物が今年は流行したといえます。
2. Z世代による再発見
この3組の中で、今年Z世代に大流行すると予想するのが難しかったのは、なかやまきんに君だと考える人も多いのではないでしょうか。
今年芸歴23年のなかやまきんに君が突然再ブレイクしたように、長年愛されてきた人あるいはモノが若い世代によって再発見され、爆発的なブームを生むということが最近よく見られるように思います。ファッショントレンド部門でも、既存のアイテムの現代風アレンジが流行したように、これらは、昔ブレイクしたコンテンツに「昭和の温かみ」や「おしゃれなレトロ感」を見出す、レトロブームの文脈のみを起因としたブームではなく、「今若い世代が使っているものとマッチする」という、新しい価値を見出すような形でのヒットであると考えられます。
では2023年、Z世代のトレンドとして名前が挙がるのは一体どのような人物なのでしょうか。
「ジョイマン 高木晋哉」
2008年ごろにブレイクしたお笑いコンビ「ジョイマン」。韻を踏んだ意味のないラップが特徴の芸風。近年Twitterでの発信がじわじわと話題になり、22年3月にはツイートを集めた書籍を発売。真似しやすい「ナナナナ~」のリズムと、Twitterで使いやすい韻を踏むネタ、本人の人柄が愛されていることも相まって、大きな再ブレイクが来るのではないかと予想しています。
前述のように、SNSで拡散されやすい要素を持つ人物はZ世代の間でトレンドになりやすく、またZ世代による「現代にマッチした価値の再発見」がされやすい人物であるとも考えられます。
このことから、いわゆる「一発屋」と呼ばれる、今のZ世代が小学生以下、あるいはそれ以前に突如ブレイクした、一発ギャグをメインの芸に据えた芸人の再ブレイクが来年のトレンドとして予想できるのではないでしょうか。一発ギャグは再現性があるためSNSで拡散されやすく、懐かしの芸人は、Z世代にとっては新鮮に映るかもしれません。
【コンテンツ部門】
―あえて作る余白がZ世代を動かす!
<コンテンツトレンドからわかるZ世代の特徴>
1. TikTokが人気を後押し
3つのトレンドに共通するものとして、TikTokの存在があるかと思います。「SPY×FAMILY」については、「アーニャピーナッツが好き」というユーザー作成コンテンツが若者の間で流行しました。「明日、私は誰かのカノジョ」は、ドラマの脇役にTikTokで人気のホストを起用したほか、主題歌もTikTok内で人気のユニットを起用しています。「silent」は切り取り動画が多くTikTok内で作成されており、ドラマを見ていなくてもおすすめから流れてきた投稿を見て興味を持った人もいるのではないでしょうか。人部門でもSNSで拡散されやすい人がトレンドになっていたように、Z世代とSNSは切り離せません。特にZ世代が多く利用するTikTokは、話題作りとしてもトレンドの伝播役としても重要であることが分かります。
2. 「共感」できるストーリー
3つの作品に共通している点が、劇的な展開や現実世界から遠く離れたストーリーというよりは、ついクスッと笑ってしまうような可愛さが魅力的なものや、今の自分とも重なるような心情が描かれたものである点です。Z世代に刺さるのは「共感」や「親しみやすさ」であると言われています。またその共感した気持ちを共有したくなることから、「このセリフ共感した!」「今の可愛かった!」という声が発信され、さらに多くの人が興味を持ったのではないかと考えます。
3. 楽しむことができる余白があること
Z世代の間でトレンドになるものは、ただコンテンツを楽しむだけでなく、Z世代の間で新たな楽しみ方が生まれている点が共通しています。例えば先述した「アーニャピーナッツが好き」というTikTokのコンテンツはユーザーの間で生まれたものがトレンドとなりました。「明日、私は誰かのカノジョ」は、登場するキャラクターの服装を真似したコスプレがZ世代の間で流行しています。「silent」はドラマの撮影場所に実際の駅や施設が使われていたこともあり、紹介動画を見てドラマの撮影スポットを巡る「聖地巡礼」などもZ世代の間で行われました。スポット部門のトレンドからもわかったように、「コト」に対する消費が活発であるZ世代は、ただコンテンツを受動的に観るだけでなく、新たな体験を付与して楽しむことに長けています。Z世代自身が自発的に楽しんでくれるような余白があることもトレンドの鍵かと思います。
では上記を踏まえて、2023年にトレンドになりそうなコンテンツを考えてみます。
「正反対な君と僕」
現在『ジャンプ+』で連載中の漫画コンテンツ。見た目は派手だけど自分の意見が言えない鈴木と、目立たないけれど自分の意見がはっきり言える谷くんという正反対の2人が、少しずつ距離を縮めていくのが微笑ましいラブストーリーです。感情が細かく描かれている点が評価されていて、共感してきゅんとしてしまうこと間違いなし。ポップなテイストのイラストもZ世代の興味を引きそうです。
共感してつい共有したくなるものを意識してトレンドをピックアップしてみました。話題になるコンテンツはZ世代の消費行動にも大きく影響するので、今年も引き続き注目していこうと思います。
最後に
いかがでしたか?
今回は2022年のトレンドから2023年に流行るものを考察しました!2022年、実際にZ世代の間でトレンドになったものには、流行のきっかけや楽しみ方にZ世代らしさがよく反映されていると感じました。
一方でトレンドは、SNSで瞬間的に流行ったりするものもあるので、一概に法則があるわけではありません。小さなトレンドを見逃さないよう常に世の中に目を向け、アンテナを張っていることが重要なのではないかと思います。
私たちの予想した2023年のトレンドはいくつ的中するのでしょうか?楽しみです!今年も私たちと一緒にZ世代について探求していただけると嬉しいです。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
少しでも参考にしていただけた方は、フォロー&スキ、記事の引用・拡散をよろしくお願いいたします!
次回の投稿もお楽しみに!