インド映画は客席ガラガラ

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 今回のインド旅行にあたって出国前にインド映画3本、インドを舞台にしたイギリス映画1本をNetflixで、インド旅行中はインド映画5本を現地の映画館で鑑賞した。その他出国前と帰国後にインド人コメディエンヌのスタンダップコメディとドキュメンタリー短編と長編を1本ずつNetflixで鑑賞。個々の作品のタイトルやデータや感想は最後にリンク入れておきます。

 インド映画といえば歌って踊って泣いて笑って約3時間のインドにおける最大の娯楽みたいなイメージがあり、事実過去にインド旅行した際に幾度か映画館に足を運ぶといつでもどこでも大混雑の大賑わいだったのだが、今回出国前に観た数本は全然歌って踊っていない。イギリス映画やドキュメンタリーやスタンダップコメディのみならず、インド製のはずの劇映画でも同様である。日本でもコンスタントにインド映画は公開され続けていると思われ、しかし全く追いかけていなかったので単に自分がその変化を知らないで置いていかれているだけかもしれないのだが、しかし自分が思っていた「インド映画」とは明らかに違うことに驚きましたね。

 とはいえ出国前に観た劇映画3本はインド映画を改革するかのような鬼才といくつかの映画ムックに書かれているアヌラーグ・カシャップが監督またはプロデュースした作品ばかりで、異色作ばかりを観た可能性もある。と思ってインドで観た5作品はいずれもカシャップは無関係の作品ながら、歌って踊って泣いて笑っては2本のみ。出国前とあわせても、年間1000本近くの新作が作られるインド映画のわずか10本弱を観ただけなので結論づけるにはあまりにも乱暴だが、しばらく観ていないうちに「インド映画」というものが随分様変わりしたなあ、という印象を持ったのでありました。

 映画としてのクオリティもかつてより大幅アップ。良くいえば大らか、厳しくいえば大雑把だった作りが、主に撮影と編集面でグッと向上してルックがとにかくビシッと決まった作品ばかり。これはおそらくデジタル撮影デジタル上映環境が整ったことも関係してるのではないかと思うが調べたわけではないのでテキトーです。ただ上映システムはどの映画館も見た感じではデジタルと思われ、また映像の感じからして撮影もデジタルと思われる。といってもデジタルならではのツルツルすべすべした画質ではなく、きちんとフィルムライクな画質ではある。

 が、そうした映画自体のクオリティとは裏腹に、どの作品を観に行ってもどの映画館に行ってもやたらと空席が目立つのが気になった。かつてはほぼ満席状態だったのに、今回は全体の半分も埋まればいい方で、ガラガラとまではいかないけど四分の一ぐらいの入りが普通。数えたわけじゃなくて印象だけど。一体何があったのか。

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 数名にリサーチしてみたところ、インターネットとスマートフォンの普及が原因らしい。もっとも、YouTubeなんかで短いのを見る習慣が一般化したため2時間超えも珍しくないインド映画なんて観てられない、とかそういうことではなく、インド映画自体は観られているのである。どういうことかというと、新作の封切りは金曜なのだが、週明け月曜にはネットで配信されるため、みなさん数日待ってスマホで新作を鑑賞するのだそうである。

 それって明らかに違法なんじゃないの? と誰もが浮かぶ疑問をぶつけてみたところ、いや合法だと仰る。確かにそういわれれば何本かの作品はポスターやクレジットに「Amazon prime video」のロゴがあったなあ、ということはインドのアマゾンプライムでは劇場公開とほぼ同時期に配信するのが売りなのか。思い起こせば日本でも劇場公開と同時にビデオソフトを売るなんてことが30年ぐらい前になかったっけ、劇場版マクロスとか、と思い出す。

 と、ネット配信で新作を観ているという人物が自身のスマホを取り出して再生して見せてくれた映像は、どこからどう見ても明らかに映画館にビデオカメラを持ち込んで盗撮した薄暗く傾いた映像で、金曜公開の新作の月曜からの配信はやっぱり違法だろどう考えても。

 この他いくつか気付いたこと思ったことを箇条書き。

・歌って踊る映画ばかりではなくなったが2時間弱の映画も相変わらず休憩がある。
・多くの映画館が複数スクリーンあるシネコン化。
・シネコン化のおかげでどこに行っても同じ新作を上映中。
・ネットでは最新作のスケジュールが載ってるのに行ったら廃墟になってる映画館があってどこから情報が出てるのか不思議。
・座席案内は相変わらず係員がライトで照らすが本編開始前は場内少し明るいので以前よりはわかりやすい(以前は基本的に真っ暗で席に着くまでが一苦労だった)。
・本編が終わりエンドロールになると一斉に観客が立ち上がるのはいいのだが上映もそこで終了。エンドロール後に必ず何かあるマーベル映画のおまけ演出はインド人観客には通用しない。
・映画大国だけあって2回ほど撮影現場に出くわしたがとにかくすぐに追い払われる。
・映画に引き換えテレビドラマはとんでもなくチープ。1話たったの30分が標準。
・喫煙のあるショットになると画面の下に「タバコは害があります」的なテロップが出てそこだけコマーシャルみたいな雰囲気。でもテロップさえ入れれば喫煙場面自体はOKらしい。なおテロップはほとんどの作品で英語表記。

 以下、今回の旅行にあたっての鑑賞作品のデータと感想。出国前と帰国後鑑賞作品も含めて鑑賞順。

ブラック・フライデー
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感想

アディティ・ミタルの誰にも言えない話
データ
感想

スラムドッグ$ミリオネア
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アーメダバードへようこそ!
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感想

イエローブーツの娘
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感想

サタン 〜悪魔の通り道〜
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感想

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Hate Story IV
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Raid
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感想

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Hichki
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感想1
感想2

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Sonu Ke Titu Ki Sweety
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感想

Rangasthalam
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カルマ・キリング
データ
感想

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