こんちくしょー精神
娘をみて
私には4歳と2歳の子供がいる。どう育てるかは親の責任なのだが、なかなかどう育てたらいいかなんてわからない。一人一人違うから、答えなんてない。
彼らを取り巻く環境を考えてみた。欲しいものは大方あり、観たいコンテンツはHuluやNetflixやYoutubeからなんでもすぐに観ることができる。物質的には何一つ欠けていない状態。まだ4歳、2歳なのでまぁいいかなと子供に甘い私は思ってしまうのだが、今後大きくなってもしこのままの状態だと、何も頑張ることができない大人になる恐れがあると感じた。
頑張ること
小さい時の頑張ること=何か欲しいものを手に入れる。〇〇を頑張ったら、△ △を買ってあげる。頑張ることの対価は欲しいものを手に入れること。それが本質的に正しいかは置いといて、おそらくどこの親も一度は言ったことのあるフレーズだと思う。つまり何かが欠けている(今持っていないものを手に入れる)ために頑張るということ。欠けている状態が大前提にある。人間の物欲はそうそう簡単に満たされるものではないけれど、簡単に与えていたとしたら、頑張らなくても欲しいものが手に入ると思うのかもしれない。
通常頑張った時の対価は、小さい頃の物質的な欲望(おもちゃが欲しい等)から抽象的な物(承認欲求、達成感、名声等)に変わってくる。その根本の頑張るところを学ぶことが幼少期の頃から大事なのではと感じた。
すぐ買い与えれてしまう状況も良くない。昔であれば、おもちゃ屋に行かないと買えなかった。近くにおもちゃ屋が無かったら、そもそもそこに行くことが一大イベントだ。それが今だとAmazonから数タップで購入できて、欲しい物が次の日にはすぐに届いてしまう。
通常子供は欲しいものがすぐに手に入らなければ、代替品を探す。他の道具をそれに見立てて遊んだり、自分で似たようなものを作る。そこに創意工夫があり、その思考こそがものすごく大事。
会社をみて
会社に置き換えて考えてみた。手に入れたいもの(ビジョンの達成、売上等)があるから、日々頑張る。そのためにリソースもぎりぎりでやっているので、その配置を試行錯誤する。最適解を考え続ける。リソース(資金、人)足りなさ過ぎはそもそもの挑戦を阻害する恐れもあるが、大体がそのリソースでなんとかするし、なんとかなってきた。
逆にリソースが潤沢にあったらどうなのだろうか。資金も潤沢にあり、人も山ほどいる状態。その組織のビジョンの達成にだけ集中できるからいいのでは?と思ったりもしたが、その状態だとしたら、さらに高みを目指すのだろう。売上を10倍、100倍にとか、海外展開をするとか。その状態でぎりぎり達成できるかどうかの目標設定をすると思う。
何が言いたいかというと、欠けている状態が大事だということ。欠けているものの大きさはその組織の成長フェーズによって変わってくるが、基本的にそこを埋めるために頑張り続ける。それがハングリー精神。10年ほど昔に見ていたドラマでこの精神を「こんちくしょー精神」と呼んでいた。私はこの表現が好きだ。「こんちくしょー精神」が成長には大事である。今よりも高みを少しでも目指して、失敗しても立ち上がり、挑戦し続ける。
今月も頑張ろう。