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オープンキャンパスの今と昔

今回はオープンキャンパスの変容についてお話ししたいと思います。


大学におけるオープンキャンパス

大学におけるオープンキャンパスは、大学側にとっても生徒側にとっても重要なイベントの一つとなります。

大学側としては学生募集につなげたい、という想いがあり、生徒側としては、進学先の選定材料として大学について知りたい、という想いがあるかと考えられます。

変わったと感じるオープンキャンパス

私自身、それほど多くの大学でオープンキャンパスを経験したことがあるわけではないのですが、自分が大学生だったころと比べると、大きく変わったなと感じることが一つあります。

それは、「保護者同伴」の生徒が非常に増えたということです。

これは国立や私立、はたまた学校によっても変わるかと思いますが、少なくとも、私の出身大学と、現在の勤務校におけるオープンキャンパスを比べると、圧倒的に保護者同伴の生徒が増えたなと感じています。

私が学生の頃は、オープンキャンパスは個人または友人と行くものという認識であり、保護者同伴で行く同級生はほぼ皆無でした。

そのため、私の親は友人と遊びに行くと思っており、オープンキャンパスに行ったことすら知らないこともありました。

一方、現在勤務している大学においては、保護者同伴ではない生徒のほうが多いくらいです。

保護者同伴でない生徒を見ると「今日は保護者の方が忙しかったのかな」と思うようになっている自分もいます。

質問なども保護者から受けることが多く、保護者から「聞きたいことはない?」と促されて生徒が質問するという場面が多々見られます。

「自分の頃は・・・」と自分たちの頃と比べ、説教くさく話始めるのが教員の悪いところですが、オープンキャンパスに関しては本当に変わったなと感じます。

学費が大きく違いますので、国立よりも私立のほうが保護者同伴で来る生徒が多いのかなとも思いますが、それでも増えたなという印象です。

進学先には親の意向が強く反映される

保護者の参加が増えてきてことでオープンキャンパスの内容にも変化がみられています。

それは、保護者向けの説明ブースや、休憩所などが設置されたこと、そして、体験授業の内容が保護者同伴で楽しめるものに変わってきているということです。

私の大学だけかもしれませんが、少なくとも私の勤務校では、親子で楽しめる体験授業内容に変えました。

これが意味することとして考えられるのは、「進学先は生徒個人の意思だけで決まらない」ということです。

当たり前のことではありますが、進学の際にお金を出すのは多くの場合保護者となります。

そのため、これまでも個人の意志だけでは決まらなかった部分がありましたが、最近は親の意向も強く反映され始めたと感じます。

生徒だけではなく、親も納得していないと進学先が決まらない。

そんなケースが多くなってきていると感じるのです。

今回はオープンキャンパスについてお話ししました。

親の意向が反映されるのはごく自然なことであると思うのですが、いかんせん、最近はその意向が強すぎるような気がします。

プロ野球チーム「ソフトバンクホークス」のオーナー、孫正義オーナーは「金は出すけど口は出さない」と評されることがあります。

これは「現場に任せる」という意思の表れであると考えています。

様々な家庭、考えがあるかと思いますが、個人的には孫正義氏のようなスタンスで自分の子を見守りたいなと思う次第です。



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