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ターニングポイントじゃなきゃ嘘だ

こんにちは、セタゲンゴです。

GWが始まりましたがいかがお過ごしでしょうか。

私たち水戸ホーリーホックは、4/30にターニングポイントを迎えました。


人生におけるターニングポイントって、振り返って気付くことが多いと思います。

もちろん、進学や卒業、転職や昇進など、分かりやすい機会はありますが、4/30の試合は間違いなく今年の水戸ホーリーホックにとってターニングポイントでした。

その辺を含めて。

JX金属様パートナーシップ締結

まず何においてもビッグニュースだったのは、試合前に発表となったJX金属様とのパートナーシップ締結発表。

ユニフォームスポンサーの獲得は、クラブにとっては大きな大きな案件です。

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JX金属様の記者会見に出席した新里涼キャプテン©️MITOHOLLYHOCK

JX金属様はこれから(水戸ホーリーホックのホームタウンでもある)ひたちなか市に工場を作られるという意味でも、本当に大きな、そして継続的な関係性を築いていきたいパートナー。

営業部メンバーが誠心誠意込めて向き合ってきた結果、この日を迎えることができました。

これは間違いなくクラブにとってターニングポイントと呼べる出来事。

JX金属様、末永くよろしくお願い申し上げます。

観客動員数3,634人

GWが始まったこと、天気にも恵まれたこと、また色々な仕掛けをし、企画を考え、この日の準備をしてきたことで、私たちが目標としている平均3,500人を超える数字となりました。

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天気にも恵まれ3600人越え©️MITOHOLLYHOCK

開幕戦の4,673人以降は、ホームでは2,000人台が続いていただけではなく、前回は1,975人という数字でしたので、それを考えると大きな回復となりました。

今節で言うと、J2 11試合のうち、仙台vs秋田(9,612人)、千葉vs大分(8,172人)、岡山vs東京V(6,510人)、山形vs長崎(5,002人)に次ぐ5番目の来場数でした。

これは皆さんからいただいた集客案も参考にさせていただきましたし、色々な細部にこだわる企画で勝負を仕掛けたことも大きかったと思っています。

ただこの数字が本来の自分達の目標値であり、数試合でロストしてしまっている分、ここから同等かそれ以上の数字を追いかけていく必要があります。

そういう意味では全く満足しちゃいけませんが、これをターニングポイントにしたいという強い意志を持っています。

誰もが主役になれる

徳島戦(1-1)、山口戦(3-2)のラストミニッツゴールに続き、前節アウェイ長崎でも、負けはしたものの最後まで走り攻め続ける姿勢を示した秋葉チルドレン。

そんな流れの中、4/30のヴァンフォーレ甲府戦は10人のスタメン選手を入れ替えるという大胆なターンオーバーを決断した秋葉監督。

負ければ叩かれます。

たられば、が渦巻く世界ですから、リスクは十分あります。

でも秋葉監督は迷わずGK以外全てのスタメン選手を変える采配。

そのチームはこれまでとは全く違う顔ぶれでした。

でも選手たちの表情や目の奥に宿る闘志は、他の選手たちと何ら変わらない、むしろこの試合に賭ける強い決意すら感じる空気でした。


その結果が2-1勝利。

出場時間が限られてきた選手だからこそ、緊張や試合勘、経験など色々不足していたこともあり、最後までヒヤヒヤしました。

足を攣ってる選手もいました。

それでも最後まで集中してるのがヒシヒシ伝わってきていて。

タイムアップと同時にセンターバックの3人が倒れ込んだのは印象的でしたが、そこから彼らのこの試合への想いが伝わってきました。

死力を尽くしたディフェンス陣を労う仲間たち©MITOHOLLYHOCK

単純にカッコよかった。

タビナスジェファーソン選手はこの試合を振り返ってNoteを書いているので、是非皆さんにも見ていただきたいです。

選手一人一人が日頃どんな気持ちで戦っているのか。

あの明るい笑顔の裏にはたくさんの苦悩と葛藤があって、それを乗り越えてあのピッチに立ってるんだってこと。

タビナス選手は先週サイン会に参加してくれてましたし、GRASS ROOTS FARMでの特産品の販売にも全力で協力してくれてました。

どんなときも明るく、接するすべての人に丁寧に目を見て対応する姿を、私は見ていたつもりです。


試合後に彼を見つけて思わず声を掛けました。

「ジェフたちが出て勝ったことが本当に嬉しいよ」

すると、彼からの最初の言葉はファンサポーターへの感謝の言葉でした。

「ピッチに立っていた選手たちの一体感もすごくあったんですけど、何よりもスタンドからのファンサポーターの一体感が凄くて、めちゃくちゃ力になりました!」

と。

彼のNoteを読めば、この試合のどれだけ賭けていたのかよく分かります。

プロサッカー選手としての存在意義、それはクラブのとって、チームにとって、そしてファンサポーターにとって必要な存在かどうか。

タビナス選手を含めたこの試合に出た選手たちは、みんなそれを証明してくれたと思っています。

わたしはファンサポーターを代表するつもりで伝えました。

「試合に絡めないときも、常にクラブのために行動し、誠心誠意ファンサポーターと接してきたからこそ、みんなジェフのことを応援てくれたんだと思う。そんなサポーターの存在が最後の自分の後押しになったのなら、それは自分の日頃の行動が作り出したパワーだよ」

私はそう思います。皆さん、そうですよね。


三國スティビアエブス選手だってそう。

ひたちなか市のPR大使として表敬訪問やサイン会に、嫌な顔ひとつせず、とてもポジティブに参加してくれてました。

「なかなかチャンス来ないけど、こんな風にくすぶってる場合じゃないよね」

という声掛けに、

「はい、昨年も終盤にようやく出場するチャンスを掴んだんですが、今年もまた同じような状態になってしまってます。でも日頃からしっかりやってますし、チャンス掴む準備はしてます!」

と決意を話してくれていました。

三國選手もまた、ずっと悔しい思いをしていただろうし、だからこそこの試合に賭ける想いは相当大きかったと思います。

私自身、選手たちのそういう部分を見てきてるだけに、とにかく彼らがこうやって胸を張れるパフォーマンスを見せてくれたことに感謝と尊敬の念を持っています。


そしてこの日、今シーズンの初ゴールを決めた安藤瑞季選手。

開幕から良いプレーをしながら点が取れない日々。

途中怪我もあり、コンディションの調整に時間がかかりましたが、ここ最近は途中出場で試合を決定づける仕事をしていました。

徳島戦の土肥航大選手のラストミニッツゴールも、山口戦の高井和馬選手の同点ゴールも、安藤選手のアシストによるもの。

そしてこの日、ついに。

このゴールは安藤選手のここからのゴールラッシュを予感させるものになったと思っているのは、私だけではないのではないでしょうか。


普段試合に出ていない選手も、なかなか点が取れていなかった選手も、新人もベテランも。

誰だってピッチに立つ資格があって、ピッチに立ちたくて日々努力している集団、それがプロサッカーチームに所属する選手たち。

誰もが主役になる資格があるのです。

そしてこの試合の主役は、紛れもなくピッチで死力を尽くした彼らでした。

若かりしヒーローたち

ちなみにこれは余談ですが。

私はタビナス選手、三國選手、安藤選手、それから同じくこの日久々の出場となった後藤田亘輝選手のことを、高校生の頃から知っています。

2016年の全国高校サッカー選抜ドイツ遠征のメンバーにタビナス選手(当時、桐光学園高)が、また2017年の同選抜には安藤選手(当時、長崎総科大附高)と三國選手(当時、青森山田高)が、さらに2018年には後藤田選手(当時、前橋育英高)が名を連ねてました。

私は当時、U19デュッセルドルフ国際大会から日本関係のサポートを依頼され、日本デスクという立場で色々お手伝いをしていた関係で、彼らの受け入れをしていたんです。

色々過去の写真を遡ってみたところ、いくつか写真が出てきたのでご紹介。

2016年メンバーが車椅子の障害者の方に贈ったプレゼントユニには「#13タビナスジェファーソン」の文字
2017年メンバーには若かりし三國選手と安藤選手の姿
2018年、同大会で優勝したチームの中には後藤田選手の姿

当時はまだ高校生でしたが、今はサッカーを職業としているプロ選手たち。

こうやって水戸ホーリーホックで彼らの成長を見れていることは非常に嬉しいですし、一方でなかなか試合に出られない苦悩と戦っていることも知っています。

プロの世界は時に残酷だったりしますが,でもそれぞれの選手にはストーリーがあって。

いろんなものを背負ってピッチに立つからこそ、込み上げる涙があったり、立てなくなるまで走れたりするんでしょうね。

とにかくこの試合で、自分のベストを尽くすんだっていう強い決意でピッチに立ち続けた彼らにとって、この日のこの勝利がターニングポイントにならないとしたら、それはもう嘘でしょう。

それくらい全てを体で表現してくれていたと思います。

最後に

This is Football、これぞサッカー。

秋葉監督から飛び出す、ここぞの決まり文句です。

それはラストミニッツゴールとかだけではなく、今回のようなサブストーリーも含まれていると、私は思っています。

今回、タイムアップ後に山田奈央選手が涙を流していました。

泣いていた、という事実より、涙するくらい気持ちを込めてこの試合に挑んでいたってことが、この涙で伝わってくるところが水戸ホーリーホックっぽい。


私は常々思っています。

水戸ホーリーホックの試合が地域の運動会のような存在であって欲しい、と。

ファンサポーターの皆さんにとって「一生懸命やってる選手たちの姿が見たい」って想いが、スタジアムに足を運んでいただく最も最上位に位置する動機であってほしいな、と。


わざと涙する選手なんていません。

全て純粋で真っ直ぐな真実の涙ですし、だからこそ見ている人間を巻き込むパワーがあるのです。

それが水戸ホーリーホックであり、水戸ホーリーホックの選手たちなんだということに誇りを感じています。

きっとファンサポーターの皆さんもそれをわかってくださっているのではないでしょうか。


次は5/8の町田戦がホーム試合です。

ひたちなか市の日、そしてコープさんのサンクスマッチでもあります。

どうか皆さん、#プラスワン もお願いします。

損はさせません。

是非、秋葉劇場をスタジアムでご堪能しに来てください。

このガッツポーズが”秋葉劇場”の真骨頂©MITOHOLLYHOCK

その前にアウェイで岡山戦。

ここでさらに弾みをつけて、5/8を迎えることを願って。

それでは皆さん、5/8ケーズデンキスタジアム水戸でお会いしましょう。

「頑張るときはいつも今」
瀬田元吾

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