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想像力

こんにちは、セタゲンゴです。

お待たせしました。

お待たせし過ぎたのかもしれません。

10月23日に2022シーズンが終わって、4ヶ月近くJリーグの試合はなかったわけですが、いよいよ待ちに待った2023シーズンが開幕しました。

週末に試合がない日々が当たり前になりかけていた人も多いのではないでしょうか。

そんな生活では刺激が足らないと感じてらっしゃる方々もたくさんいらっしゃったに違いありません。

これからまた、喜怒哀楽をたくさん生み出す1年が始まっていきますが、是非そんなワクワクドキドキの週末を、一緒に楽しんでいただければ幸いです。

9,849人。

開幕前の2月12日(日)、ケーズデンキスタジアム水戸で開催されたプレシーズンマッチでJ1の鹿島アントラーズさんとの試合がありました。

この試合に2年連続で勝利するという結果を残してくれた新生濱崎監督率いる水戸ホーリーホック。

©️MITOHOLLYHOCK

これは今年のシーズンに期待するに十分な結果だと言って過言ではないでしょう。

もちろん絶対の保証なんてできませんが、鹿島アントラーズに2年連続で開幕前に勝利できた事実は、クラブの成長の証明にほかなりません。

同じ県内に日本を代表する超名門クラブがあるって、実はとても光栄なことなんだと思います。

なんでも比べる必要はありませんが、やはり多くの部分で目標にすることは間違っていないと思っています。

特に競技面は目指すべき存在ですし、だからこそこの勝利には価値があります。

応援してくださる皆さんが、今シーズンに向けて期待を膨らませてくれていると想像するだけで、身が引き締まる思いです。

そして何より、ケーズスタに9,849人という数のお客様がご来場したことが嬉しかったです。

贔屓目に見ても半分強は鹿島さんのサポーターさんたちでしたが、1万人のお客様を経験するという意味でも、貴重な日だったと感じています(去年はカシマスタジアムで6,374人*天候雨)。

アウェイバスツアー2023

そして新シーズン開幕となったアウェイ清水エスパルス戦。

こちらは細川淳矢CRCとともに、茨城交通さんのアウェイバスツアーに帯同してきました。

渋滞もあり、予想以上の長旅になってしまいましたが、参加者を飽きさせないためにしっかりと作り込んでいった資料を用いて、1月に実施した「PR大使公開ドラフト会議」に込めた想いや、当日の裏話などを車内でたっぷり話させていただきました。

なかなかマニアックな話でしたが、皆さん寝ないで聞いてくださって有難う御座いました!

そしてさすがはやはり細川淳矢CRC。

彼が喋り出すと、皆さんの目がキラキラし始めて。

細川淳矢CRC

2台で行ったので、私と細さんは休憩で止まるごとにバスを乗り換え、挨拶をしたりトークしたり。

私のような在籍2年目のスタッフと、過去に10年在籍し、キャプテンも務めてきた細さんでは皆さんのワクワク度も違いますよね。

改めて細さんの凄さを感じましたし、これからも価値最大化を考えて一緒にいろんな企画を考えてやっていこうと思います。

ちなみに試合は清水エスパルス相手に0-0。

©️MITOHOLLYHOCK

試合内容についてのコメントは控えますが、新加入も躍動するなど、今年も非常にワクワクさせてくれるチームだなと感じたことは大きいです。

相手はJ1からの降格クラブですし、試合運営や集客にも大きな差を感じましたが、それもまた勉強になった部分です。

日本平のスタジアムは雰囲気が素晴らしい
グッズショップもやはり大きい
こういうのが何気に羨ましい
細部にこだわっているところは参考になります

強化指定になったばかりの超新人選手も躍動していたし、だけどこれで黙っているほど他の選手たちもいい子じゃないでしょうし。

ここから切磋琢磨して、もっともっと良いチームになっていって欲しいですね。

ホーム開幕に向けて

さてさて。

いよいよ次はホーム開幕戦です。

今年は2月26日(日)、相手はJ3から昇格してきた福島県いわき市をホームタウンとする「いわきFC」さん。

常磐線沿線同士の対戦、しかも茨城県vs福島県という、ある意味分かりやすい対決構造がある対戦カード。

怨みも何もないですが、負けたくないという強い強い思いはありますし、今シーズンのホーム開幕戦ですから、クラブとしても盛り上げていかなくては。

ということで登場したのが以下のデザイン。

ホーム開幕はいわきFC戦

これを吸盤型タペストリーとして水戸駅に掲出させていただきました。

皆さんもうご覧になってますか?

水戸ホーリーホックが水戸駅をこうやってジャックさせていただくって、実は初めてのことだそう。

JR水戸駅の職員さんたちの中に「この街をJリーグがあると感じられる街にしていこう」という強い想いを持った方々がおり、半年以上前から色々と相談し交渉し、まずはこのようなアクションに至りました。

New daysさんご協力
BECKSさんご協力
改札口もホーリーホックがいます

水戸駅をご利用いただく皆さんにこの試合を知っていただくことが大事。

ポスターなどと違って立体であることから、少ない数でも目に付きますし、非常に存在感が出ています。

こういうこともやってみて改めて気づきがあるものです。

またこの吸盤型タペストリーは、JRの皆さんのご協力とご理解もあり、ほかの駅にも展開させていただきました。

赤塚駅も水戸ホーリーホック化
もっと増やしていきたい

さらに、日立市と日立駅にもご協力をいただきまして。

とにかく開幕が近いことを考えるアピール。

カッパーくんとのコラボもgood
日立駅改札までズラッと
ガラス張りの歩く歩道脇にもズラリ

まずは周知、認知が大事。

たくさんの方々の目に届くことが目的なので、このタペストリーが非常に効果的であることは実感できています。

少しずつ、でも確実に、ホームタウンの水戸ホーリーホック化”を進めていきます。

興味ない人の目に入り込む瞬間作り

でもでも。

興味がない方々にはやっぱり気にしてもらえないだろうことは想像できます。

自分に置き換えても、興味がわかないものには目が行きませんから。

そこで次の仕掛けはこちら。

JRさんと一緒に仕掛けるポスター

このポスターは常磐線を日頃ご利用いただいている方々が、通勤途中、帰路の途中、ふと無意識に目を向けたとき、

「(あ、自分の最寄駅がある)」

と思っていただくためのものです。

水戸駅みどりの窓口に大々的に掲出いただいてます

なかなか思い通りいかず、全ての駅で掲出いただけているわけではありませんが、それでもこういうメッセージを発信できていることは大切なこと。

これを毎日見かけていたら、このポスターで表現されていることってなんだろう、っていう興味が湧いてくるのではないかと想像しています。

あー、サッカーで「水戸」と「いわき」が対戦するのか

あー、自分の住んでいるエリアが挟まれているのか

に気づいていただければ大成功。

そんな思いを込めたデザインを、JRさん側と相談して作りました。

“無関心”から「ハッとする」瞬間作り

とにかくホームタウンに暮らす104万人の皆さんの生活を想像し、そのうえで少しでも皆さんの日常に存在できるか。

今回は常磐線の沿線同士だからこそ、JRさんの駅というところをプロモーションの主軸に置かせていただいています。

もちろんもっともっと色々なところに展開していきたいし、限界なんてないと思ってます。

そこで次の仕掛けは茨城交通さんのバスです。

もう10年以上前から、茨城交通さんの方で毎ホーム試合の告知をバスに貼ってくれていたのですが。

これって全てご厚意でやっていただけていたことで、クラブとしては何もご協力できていなかったというのが正直なところ。

そこでこちらも、もっとデザインの統一感を上げていけるはず、ということでご相談させていただき、アップデートさせていただきました。

デザインの統一性は大事

すでに400台のバスに掲出していただいており、県央・県北を走ってくれています。

是非皆さん、チェックしてみてください。

どこに貼ってくれているかは運転手さん次第

ただ、これだけじゃ今までと一緒ですからね。

興味がない方にとっては全く届かないままなんです。

そこで今回は、この試合日程告知とは別に、ホーム開幕に向けて以下のようなポスターを貼らせていただいております。

茨城交通バス400台に掲出中

サッカーに興味ない、スポーツにも興味ない、でも週末は子供達を連れて毎週いろんなところで楽しみたいと思ってる、そんなお父さんお母さんは少なくないはず。

または、おじいちゃんおばあちゃんと、家族で一緒の目的で出かけるってなかなか貴重な機会になるんじゃないでしょうか。

思春期を迎えつつある中高生の親御さん、これを見てどう感じるんでしょう。

そんな方々が目にして、「ハッと」してくれることが狙いです。

常磐線を利用し、最寄駅から帰路に着く途中、バス停で道沿いで目にしていただけることを想像して作成しました。

とにかく、ホームタウンに暮らす方々の生活を想像すること、それが全てです。

見てワクワクする人を増やす確率を上げる

上記で紹介したポスターは、バスの外向きに貼るデザインです。

ということは内向きは?ってなるわけですが、細部にこだわらないと価値の最大化にはならないと思っていますので。

こちらが内側向けのデザイン。

楽しそうな雰囲気を伝えたい

バスに乗っている人の何気ない視線を奪えるように、そこから「なんか楽しそう」という雰囲気が伝わることができれば、このデザインの目的は達成です。

サッカー観戦に興味なくても、半日子供連れて楽しめるだけで、子育て世代にはニーズがあると考えており、その世代にターゲットを絞ってのデザインを考えました。

それは祖父祖母世代でも、パパママ世代でも、直接的に間接的に興味につながることが大切。

今週末試合見に行こうよ、という会話が家庭内で生まれるための情報の入り口を増やす、その確率を上げること、これが大事だと思っています。

クラブはいま、全力で考えている

親会社のいない市民クラブである水戸ホーリーホックにとって、ホームタウンに暮らす方々が足を運んでくれない運営をしていたら、それは間違っていると私は確信を持って言えます。

逆にいうと、ホームタウンの方々が足繁く通うスタジアムは理想的な存在だと思っています。

私たちはそんなホームタウンに暮らす方々それぞれの心情を想像し、皆さんの生活の一部になっていけるように努力する必要があります。

毎回かっこいい選手を使ったポスターでは限界があるのです。

そういう部分に疑問を持たないと、次のステージなんて見えてこないんです。

細かいことを言えばできていないことだらけですし、リソースにも限界があるので、選択と集中が必要になってくる部分は正直あります。

例えば我々にとって、来場者に学生年代が少ないのは課題であり、その年代に向けたプロモーションは不可欠です。

でもまずはファミリー層をターゲットとしているからこそ、こんな感じで開幕までの機運醸成を考えています。

スタジアムに来ていただきたい方々のライススタイルを想像し、少しずつ工夫を加えることが、今の私たちにできること。

仮説を立て、チャレンジアンドエラーを繰り返しながら、もっともっと良くしていきます。

今回の仮説が間違っていて、全く誰にも届いていないのなら、もしそうなら修正して改善していくだけです。

さいごに

世の中に展開しているPR制作物の裏側、というか込めた想いや狙いを自分たちで説明するのってどうなのかなと思ったりもします。

ですがこの“セタノート”では、目に見えていることの裏側をこうやって伝えていくことで、皆さんのクラブへのシンパシーをより強くするキッカケにしていただくことが目的ですので。

あえてここでこうやって書くことで、皆さんの街中での視点が少しでも多くPR制作物に向いて欲しいですし、「あれにはこんな目的があるんだよ」なんて会話を生んでいただければ、それを聞いた人がスタジアムに行こうかなと思うかもしれないわけです。

これを読んでくださる多くの方々は、スタジアムの楽しみをすでに知っているかもしれませんが、皆さんが”プラスワン“しやすくなるようなアシストになっていれば本望です。


ホームタウンの水戸ホーリーホック化。

これを有言実行していきますので、皆さんもご協力のほど、よろしくお願い致します。

それでは皆さん、2月26日(日)、ケーズスタでお待ちしています。

そして「セタノート見たよ」の一言と、感想をお聞かせいただければ有り難いです。


ホーム開幕でどれくらいの方々が足を運んでくださるか。

楽しみでしょうがないです。

頑張るときはいつも今
瀬田元吾


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