スキ曲紹介8 人生初のライヴ、武道館で見たイギリスのバンドJAPANの「Halloween」
ジェミタタのスキ曲紹介、
今日はJAPANの「ハロウィーン=Halloween」です。今の時期にぴったり🎃
題にもあるように、
人生初の武道館ライヴを観たのがJAPANでした。1979年、13歳の3月。
前座はARBでした。
「ライヴに行きたい」と言ったら、
父がついて行くなら行っても良いと言われて、渋々いっしょに行った思い出があります。
「いっしょに」というのはちょっと語弊が。
父同伴が恥ずかしくて、行きも帰りも一度も口をきかず、少し離れて歩きました。
電車の中でもちょっと離れて立って。
今思えば、13歳の子どもが夜一人でライヴに行くと言ったら、心配して当たり前。私も自分の子どもに同じことをしたと思うのです。
でも当時は文字通り、私は子どもだったんですね。
亡き父にはひどいことをしました。
お父さんごめんね。
JAPAN
JAPANというバンドは「頽廃」的な雰囲気をかもし出していて、当時の私にとって音楽もルックスも衝撃的でした。
「頽廃」的という何かに惹かれていました。
レコードが出るとすぐに購入し、何度も何度も聴きました。
デピュー当時は粗削りな音楽のグラムロック的なバンドでしたが、次第にギターの登場が減りシンセサイザーを多用した洗練された音楽に変わって行き、1980年には故坂本龍一氏ともコラボしていました。
「Halloween」
ファンでしたので、当然好きな曲は何曲もあるのですが、この「Halloween」はお気に入りポイントがいくつもあって、ひたすらリピートして聴きまくりました。
まずは曲頭、ドラムスから始まるのですが、かっこ良い。
どうしてこう始めることにしたのか、発想が素敵です。ドラムスの音程が生かされ、ただのリズム楽器ではない役目を果たしています。
シンセとサックスの音とメロディが、何か起こりそうなHalloween感をそそります。
ひずんだギターの音が良い。
ひずんだギターの音大好きなんです。
また、合いの手のように高音のギターが入るのですが、絶妙。
しかもステレオで聴くと、呼応するように左右から交互に聴こえるのです。
ちょっとデビュー当時の音楽をほうふつとさせる曲で、「頽廃」感がたっぷりなところもお気に入りポイントです。
歌詞については、作詞者でヴォーカルのディヴィッド・シルヴィアンが何を言いたかったのはよくわかりません。
政治的な言葉も出てきますし、私たちの愛という言葉も出てきます。
ただ、何か不安にさせる、怖いものが迫っているのを感じさせる、だから「Halloween」なのではないかと思っています。
サビの歌詞に
Somebody waits for me
誰かが私を待っている
Far beyond the Halloween
ハロウィーンのはるか向こう
とあります。
ハロウィーンは、楽しい仮装イベントのようになっていますが、本来は死者と関わりのある行事です。
「beyond」は「越えて」「向こうに」などの意味で使われますが、
名詞としての意味もあり、
「死者の世界」「人知の及ばないはるか彼方」などです。
我々の力の及ばない世界への畏怖感みたいなものを表現したかったのではないでしょうか。
思い出深いバンドなので、まとまりに欠く話になってしまったかと思います。
そして残念ながら、この曲にはMVがありません。
ディヴィッド・シルヴィアンの写ったアルバムジャケットの写真を見ながらの音楽鑑賞となりますが、
ぜひこの機会にJAPANの世界に足を一歩踏み入れてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでくださりありがとうございます。