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なぜ提案書を書かないのか?—本当に価値ある仕事をするための理由

こんにちは!

この記事では、「なぜうちの会社は提案書を書かないのか?」というテーマについてお話しします。

コンサルタントや研修を依頼される会社なら、普通は提案書を作るものだと思われがちなんですが、実は僕たちはそうしていません。

これにはいくつか理由があって、単なる手間を省きたいとかではないんです。

実際、以前の会社ではしっかりと提案書を書いてたことがあったので、その経験も踏まえて話しますね。


以前の会社での提案書作りの経験

提案書を書かなくなった理由を説明する前に、僕自身が過去に提案書を書いていた時の話を少しします。

実は、前の会社ではお客様向けに提案書や研修の企画書をよく作っていました。

でも、率直に言って「成功した!」と思えることは一度もありませんでした。

何なら、一度も成功したことがない会社なのに、過去に失敗した提案書を参考にして作るように指導されたりもしました。。

例えば、あるとき大手の製造業の企業さんから、研修の依頼が来たんです。

その時も例に漏れず、何十ページもの立派な企画書を作りました。

時間も労力もかけて、きっちりと提案しました。

結果は……

他社に流れました。。。

時間と労力をかけたのに、ただ採用されなかっただけでなく、結局その企画書は他の業者が少し内容をいじって出したものにすり替わっていたんです。
(※担当者がこっそり教えてくれました)

結局、僕らの提案が採用されることはありませんでした。

こういうことが何度か続いたり、ただの社内資料として必要と言われてコンサルフェーズに入っていないからと無償で作らされたりして、「これ、本当に意味あるの?」と思うようになったんです。

提案書を作らない理由

こういった経緯もあり、今の会社では提案書は作らないというルールにしました。

「でも、提案書がないと稟議を通せない」

と言われることもありますが、それって僕たちの仕事ではないと思っています。

それは社内の稟議のお話であって、その稟議を通したいのであれば自身の言葉で上司を説得しなければダメではないですか?

僕たちはお客様にとって本当に価値のある提案やアドバイスをするのが仕事であって、社内手続きのために労力をかけることが本質的な仕事だとは思えません。

もちろん、どうしてもという場合には別料金で企画書を作ることはあります。

でも、それって「コンサルタントとしての仕事」とは少しズレていると感じます。

私たちは問題解決やプロセス改善、業務効率化に力を注ぎたいんです。

間接業務を削減して業務を効率化しようというコンサルティング会社が、手続きのために提案書を作るのは本末転倒だと思いませんか?

提案が他社に流れるリスク

ここで一番厄介なのが、提案書を作ったとしてもそれが他の業者に流れるリスクが常にあることです。

実際、これは業界ではよくある話で、僕たちも過去に何度か経験しました。

例えば、僕らがしっかり作った提案書を持って行って、企業内で検討されるとします。

その後、その提案書が別のコンサル業者や研修会社に渡されて、「もう少しだけこう内容を変えて作ってくれません?」と修正依頼をして、「新しい提案です」として出されることがあるんです。

これ、正直なところかなり悔しいし、業界全体の信頼にも傷をつける行為だと思います。

そして、この「モディファイされた提案」が採用されたとしても、本質的に良い仕事にはならないはずなんです。

なぜなら、その提案は僕らが顧客としっかり話し合い、ニーズに合わせて作ったものだからです。

他の業者が内容を少し変えただけでは、本来の目的に合った提案にはならないんです。

それに、そもそも他の会社が持っているノウハウでできるような提案をしていないつもりですし。

結局、良い仕事ができるかどうかはお客様のやる気次第

最終的に、提案書がどうこうという話は、実は

「お客様がどれだけ本気で良い仕事をしたいか」

にかかっています。

提案書を見て、他社に流すような姿勢の会社とは、僕らとしては本当に良い仕事をすることは難しいと感じます。

お客様が「本当にこの会社と一緒にいい仕事をしたい」と思っている場合、提案書なんて必要ないはずなんです。

一緒に話し合い、現場で一緒に動いて、問題を解決していくプロセスが大事です。

それがあってこそ、結果として良い仕事になるんです。

見積書や提案書を他社に流す行為は法で規制されるべき

そして、もう一つ強く感じるのは、見積書や提案書を他の事業者に見せる行為は、倫理的に非常に問題があるということです。

こうした行為は、業界全体の信頼を壊してしまいます。

これはもう、法律で取り締まってもらいたいくらいだと思っています。

僕たちのようなコンサルタントは、お客様の問題解決や成長に真剣に取り組んでいるわけです。

それを裏切るような行為は、業界全体の質を下げてしまいます。

コンサルタントの企画書に限らず、製造業や建設業の見積もり詳細も同様です。

同じ項目でそれぞれもう少しだけ安くならないかを検討させるなんて最低の行為だと思います。

信頼が一番大事

結局のところ、提案書を書くかどうかよりも大事なのは、僕たちとお客様との信頼関係です。

お互いが本気で取り組むことで、良い結果を出すことができます。

提案書や見積書に頼るのではなく、共に問題を解決する姿勢こそが一番重要だと思っています。

「本当に良い仕事をしたいなら、提案書ではなく信頼とやる気が必要なんじゃないでしょうか?」

やる気があれば、他社の人に無償で作ってもらうなんていう発想にはならないのではないでしょうか?

それが僕たちの考え方です。

と、いうわけで、弊社では提案書は作成いたしませんのでよろしくお願いいたしますm(__)m

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