映画館のコロナ対策に「安心した」と84%が回答 ウィズコロナの夏のレジャーとして新作映画に期待
GEM Partnersは7月11日~13日、新型コロナウイルス流行下でのエンタテイメント消費行動に関する調査「新型コロナウイルスの影響トラッキング調査レポート」の第5回(回答者数4,073人)を実施いたしました。今回はその中から、映画館での映画鑑賞に関する結果をご報告します。
【1】映画参加者人口(映画館で過去1年間に映画を見た人)のうち、11%が映画館の営業再開以降に来場。映画コア層から映画館に来場しており、年間12本以上観る映画ファンの半数近く(42%)はすでに映画館で映画を観たと答えている
緊急事態宣言解除後に営業再開した映画館での映画鑑賞率は、映画参加者人口(過去1年間に映画館で映画を見た人)の11%(7/11~13日時点)。年間12本以上鑑賞する映画コア層では、半数近い42%がすでに営業再開後の映画館で鑑賞したと回答している。
一方、年間1-2本鑑賞のライト層では、普段利用している映画館の再開状況について約3割が「分からない」と回答しており、映画館の再開はライト層にまでは浸透しきっていないようだ。
【2】営業再開後に映画館を利用した人の84%が「非常に安心できた+やや安心できた」と回答
実際に営業再開後の映画館で鑑賞した人の反応としては、「非常に安心できた」45%、「やや安心できた」39%で、8割以上が安心できたと回答している。ネガティブな反応としては「あまり安心できなかった」が3%、「まったく安心できなかった」は0%と、鑑賞者の大多数が映画館の環境に安心感を持った様子。
具体的な声としては、「皆がマスクを着けていた」「座席の間隔が空いていて、検温も行っていた」「予防対策がしっかりされている」「3密対策がしっかりされていて安心した」など、映画館が実施している各対策が評価されている。
同時に「久々の映画館での映画鑑賞で感動した」「気分転換になった」「迫力が違う」「やっぱり映画館で見るのが最高!」といった映画館の営業再開を喜ぶ声も寄せられた。
【3】映画参加者人口が今年の夏にやろうと思っていることは、「映画館での映画鑑賞」が「外食・飲み会」に続き2位。「国内旅行」「お墓参り」「帰省」を上回った
映画参加者(過去1年間に映画館で映画を見た人)が“今年の夏にやろうと思っていること”として最も高いのは「外食・飲み会」。続いて、「1泊以上の国内旅行」や「お墓参り」といった夏の恒例行事を上回り、「映画館での映画鑑賞」が2位となった。新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒が解けない中、身近な場所で手軽に楽しめるレジャーが選ばれる傾向にあるのかもしれない。
【4】営業再開後の映画館にまだ行っていない人の中には、観たい作品が公開されれば行きたいと前向きな人も少なくない。“新しい日常”下での映画興行は、感染対策の徹底とともに、新作の公開が要となりそうだ
営業再開後の映画館をまだ利用していない理由としては、「新型コロナウイルス感染が心配だから」が最も高い。続いて「観たい作品がない」が2番目の理由となった。実際の声として、「観たい映画がまだ上映されていないので行っていない」「今後行きたいと思っているが、公開が延期になりまだ行けそうにない」と新作公開を待ち望む様子がうかがえた。
コロナ禍においても映画鑑賞を楽しみたいという気持ちは強く、映画館には引き続きの感染予防対策の徹底とともに、新作の公開が期待されている。『今日から俺は!!劇場版』『コンフィデンスマンJP プリンセス編』のヒットに続き、公開が控える『映画ドラえもん のび太の新恐竜』やディズニー新作の『2分の1の魔法』といったファミリー作品が映画館への来場を後押しするのではないか。
■調査概要
レポート名:新型コロナウイルスの影響トラッキング調査レポート 第5回
調査方法:インターネットアンケート
調査対象:日本在住の15~69歳の男女
調査実施日:2020年7月11日(土)~13日(月)
回答者数:4,073人
数値重みづけ:総務省発表の人口統計、弊社実施調査を参考に回答者を性年代・映画鑑賞頻度別に重みづけ