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父の秘匿されし遺品を漁っちゃお!

涅槃姿勢から失礼します。門ござです。最も澄みわたる空と海。


突然ですが、僕の父は約3年前に他界しました。タバコの吸いすぎで肺ガンになり、判明時には既に末期でした。可哀想に…

父が死んだ直後、最も強く思ったことは、“自分は父の事をどこまで知っていたのか?”ということでした。父が死んでしまったことでもう話すことはできないし、その脳にしまわれた数多の記憶にはもうアクセスすることができません。特に、昔の父がどうであったかなどの話はあまり聞けなかったので、もっと聞いておくべきだったと後悔しました。

なんとなくの父親のイメージ 昔の父のことは分からん…


そこで最近思い出したことなのですが、実家にはまだ手付かずの父の持ち物が残っているらしく、その遺品を整理することで少しでもありし日の父親の様子を知れるのでは!?と思いました。
あとついでに面白そうなもの発掘できたら良いよねっていう。



はい。ということで実家の蔵(くら)の前にやってきました。父の最後の遺品はこの蔵の奥底にあるそうです。

せっかくなので万全の装備でその遺品を回収しに行きたいと思います。

入り口付近の様子

この蔵はかなり古い建物で、電気も無い蜘蛛の巣だらけだしネズミも出ます。普通に最悪。
おまけにその荷物は蔵の2階にあるので取り出すのが非常に面倒くさい。(階段は幅が小さいしやたら傾斜がキツい)

このような理由から母もなかなか手を出せず3年以上も放置されている例の遺品ですが、今回は勇気を振り絞って回収したいと思います。

とりあえず2階に上がってみました。正直めちゃくちゃ怖い。砂埃すごいし昼なのに中はこの明るさ。ド田舎なのでどんな獣や大蜘蛛(おおぐも)が出てきてもおかしくありません。

しばらく懐中電灯で周りを捜索した後、該当の荷物を発見。どうやら大体は段ボール箱に詰められているようです。

何かにかじられた段ボール

明らかに動物が住んでいた痕跡がありますが、今は何も住んでいないようです。(よかった) 
さて、荷物は見つかったのでここから外に運び出したいと思います。頑張るぞ!



一時間後…




疲れた…
かなり重い荷物が多かったのでので上からおろすのに苦労しました。

押収品陳列

運び出した荷物を並べてみました。
この遺品ですが、現在いる母の実家に父が婿養子として来た時に、父の実家から持ち込まれたものであり、僕が生まれる前、少なくとも二十数年は前の父の持ち物なので、昔の父を知るにはもってこいの物品ということになります。
既に満身創痍気味ですが、今から開封していきたいと思います。


※ちなみに遺品のネットへの公開は家族に許可を取ってあります。



遺品開封!!!

まずは適当に開けやすそうなこの緑の箱から開けてみましょう。


おいおいおいおいおいおい


シンプル違法所持!?と一瞬焦りましたが普通にモデルガンでした。
他にもモデルガンやエアガンがいくつか出てきました。

やっぱり動物にかじられてる箱
イカれた武器商人
ブルーシート上に並べると“マジ”っぽい感じになる

写真は撮り忘れたんですが5~6丁は出てきました。
こんなん集めてたんだ、ハンドガンだけってのが渋くて良い。僕もけっこう兵器とか武器とか好きな方なので、こんなものが身近に存在してると知っていたらもっと早く探してたなぁ。



次の箱へ

次はこのかじられ段ボールを開けてみたいと思います。見たところ本が入っていそうですが…

大昔のドラムの雑誌が出てきました。父は昔、軽音部でドラムを叩いていたそうですが、こういうのも買ってたんですね。

調べてみたところこの雑誌、現在も出版が続いていました。すげーな。

この箱は雑誌がぎっしり入ってるっぽいですが… 念のため下の方まで確認してみる。もしかしてエッチな本とか一番下にあったりするかもしれないからね!(笑)



本当にあったし。
まぁエッチなやつというかただの写真集ですが。


漫画本の箱を見てみる

続いての箱はこんな感じ。多分ほとんど漫画本。吉田戦車とか中川いさみの本はなんか昔から家の本棚にあったので子供の時読んでましたね。懐かしい。

ここの本も整理してみるとなんか変なものがちらほら。

例えばこういうやつ。3Dコミックってなんだよって感じですが、

平行法とか交差法ってやつで立体視の絵や画像を楽しもうっていう本です。
上のぐちゃぐちゃから飛び出るような絵が見えるっぽい。
(知らない人は調べてみてね。)

必死に立体視を試みる

立体視は昔にやったことがあったので、試しにやってみたけど難しくて全然立体に見えなかった。コツ掴んだら楽なんだけどな…



そして立体視関連でもう一冊

飛び出す女たち

ケツが二つ並んでる表紙のインパクトがすごい。
こっちは立体的なエロ画像を見ようという本。くだらね~

こんなんやってて途中でむなしくならないのだろうか。

“セクシーな立体女体を好きなだけ”

本なんだから好きなだけ見れるのは当たり前だろ!



他にも色々と出土

多分エッチな漫画
そんな言い回しある?

AKIRAの単行本もありました。単行本の方はアニメとは話が違うところがあるらしいから今度読みたいな。


まだまだ出てくる本たち

漫画コーナーを後にし、今度は大量の小説が出てきました。(多分小説の分量が一番多い)
この辺は中身まではちゃんと見れてませんが、椎名誠や、内田春菊という人の本の割合が多かったです。多分エッセイとか?


さらに整理を続けると、デカめの本がいくつか出てきました。どうやら写真集や画集のようです。

こういうのとか
こういうのも。「エイリアン」のデザイナーの画集?
ウォーホルの作品集まで

なんか…全体的にセンスがいいな…

この他にも芸術関連のあれこれが多かったので、父はもしかしてデザイナーとかアーティスト的なものになりたかったのかもしれない。


ていうか本当に本が多い…
本はそろそろ飽きてきたので、本じゃなさそうなものを調べていきます。



本以外のものも見てみよう

まずはこれ。他の箱とはサイズがかなり小さいのだが…

ゲームだ!!

スーファミのカセットが出てきました。
僕が生まれてからは父は全然ゲームをしていなかったし、ゲームの思い出話もほとんどしてなかったのですが、これを見るとちゃんとMOTHERクロノトリガーといった有名作もしっかりプレイしていたようですね。
RPGゲームが好きみたいな話は昔してた気がしますが、こんなゲームをプレイしていたとは全然知らなんだ。

ちなみにこの中だと僕は3DSMOTHER2をプレイしたことがあります。(恥ずかしながら未クリア)

いや~~~~クロノトリガー楽しそうだからいつかプレイしようかなとは思ってたんですよね。今度Steamで買って遊んでみよう。


さて、おおよその荷物の整理が終わってきましたが、わざと調べるのを後回しにしていた荷物があります。


これ。

ここまで読んでくれた人なら大体察していると思いますが、うちの父、かなりのエロ親父なのでビデオは嫌な予感がして後回しにしてたんですよね。

まぁでも、そんなエロビデオが入ってるとも限らないしね…
とりあえず適当に手に取ってラベルを見てみます。



あぁ、ダメだこれ。

期待を裏切らないよな。うちの父ちゃんは。
ビデオまだまだ沢山あるのでとりあえず一通り見てみましたが、

ウワーォ❤

これだけありました。タイトル並べるとあまりにもって感じなのでモザイクかけてますが、一部だけちょっと触れさせてください。


“かとうれいこ VS 600SEL”

人間とロボットが戦ってる???

と思って調べてみたら「600SEL」はどうやら車の型番っぽいです。
いや、どちらにせよ意味分かんないけど。

“A級猥褻ギャル!”

これもなかなか。
仮にB級があったとしたら、どこを境界としているのだろう。

この時は妹に撮影を手伝ってもらっていたのですが、変なタイトル見つけるたびに大笑いしていました。エロ好きの血筋かもしれん。


で、全部がエッチなビデオというわけではなく、普通の映像らしきものも出てくるのですが、

逆にターミネーター2とか来られても笑ってしまう。
なんなんだこの微妙に凝った手書き文字。


ほかにも本じゃなさそうなものとしては電子ドラムのセットがありました。

ただしかなり汚れていてボロボロなので動作するかは不明。


そろそろ遺品整理の終わり

大体の荷物を確認し終わったところで母親が外出から帰ってきました。

来るなりAVをゴミ袋にぶち込み始める母

広げた荷物の整理や片付けを手伝ったくれたので助かりました。

ついでに猫も来た


大体の物が見終わったので、なんとなく今回の記事のまとめに入ろうかと思います。

この遺品整理で父の知らない過去が知れたのか、というところは、大いに達成できたのではと思います。
昔の持ち物を見ることで、父の知らない一面を間接的に見ることができたので、そこはとても良かったと思います!

うまく言い表せませんが、自分から見た父親や母親というのはひとつ次元が上のような印象があったのですが、父も自分と同じ人間なんだな(?)、という風に思いました。

特にこの「ストップ!!ひばりくん!」は、めちゃくちゃシンプルに男の娘キャラが可愛いギャグマンガなんですが、なんとなく親って自分よりも高尚な作品を見ているイメージがあったので、こういう俗っぽい漫画も父は読んでいたのか!というところで、すごく父に親近感を感じることができました。




めちゃくちゃ本踏む猫


とりあえず僕がこの記事を通して一番思ったのは、

終活はちゃんとしよう!


ということです。自分が死んだ後に自分の持ち物を身内にいじられてオモコロ杯の記事のネタなんかにされるかもしれません!僕も気を付けます!!

父はユーモアのある寛容な人間だったので、この記事をネットに公開することに関しては、天国で笑い飛ばしてくれてると思います。(多分ね)


という感じで雑ですがこの記事を終わろうと思います。ここまで読んでくれてありがとうございました!

僕は「ストップ!!ひばりくん!」にハマってしまったので、今から2週目を読みたいと思います。






男の娘文化って、素晴らしいよなぁ。


【終】


【5/11追記】

今回の遺品整理で出てきた本など、ほとんどいらないものなので欲しい方に譲ることにしました。詳しくは👆の記事を確認ください。