紙面と動画で“二度おいしい”

小田原市制作動画「広報小田原チョイ見せ
※月刊「広報」2021年12月号【広報クローズアップ】


「みなさん、こんにちは~」。神奈川県小田原市が公開する動画「広報小田原チョイ見せ」には、職員二人がコンビで登場。軽妙なトークで、広報紙の内容を毎号紹介しています。行政情報を楽しく伝えることで親しみやすい広報をと始めたものですが、動画は動画でおもしろいと、市民や職員など、視聴者を喜ばせています。

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固くなりがちな行政テーマを柔らかく 時には脱線しながら

 動画に出演しているのは、広報広聴室の小倉哲さんと、秘書室の曽我圭貴さん。以前、芸能事務所に所属していたこともある小倉さんが、広報紙の内容をもとに台本を書き、二人でネタ合わせ。約3分のトークを、他の職員が撮影してまとめています。
 毎回、「みなさん、こんにちは~」と明るく挨拶しながら二人が登場。「われわれ職員が、広報小田原を楽しく紹介する、広報小田原チョイ見せ。今回は、広報小田原 〇月号です。どうぞ!!」の掛け声で始まります。
 12月号の「広報小田原チョイ見せ」は、子育て支援センターの紹介など子育て支援がテーマ。センターの紹介をしたいのに、噛み合わない二人の会話。センターの紹介をしたい曽我さんと、名前に「おだ」がつく有名俳優の物まねをしたい小倉さん。電話相談のシーンの再現で、物まねがさらにエスカレートして…。
 このような調子で、9月号では「脱炭素社会」、10月号では「浄水場の再整備」など、どれも固くなりがちな行政テーマを、柔らかく、時には脱線しながら、楽しく紹介しています。

 「難しい、お固いといったイメージから、広報紙離れや行政情報が市民に伝わらない」。こうした課題に対し、広報広聴室では、「親しみやすさや、手に取って読みたいと思ってもらえるような仕掛け」を行うことで解決していこうと取り組んでいます。
 「職員が広報紙の内容を3分程度の短い動画で紹介する『広報小田原チョイ見せ』はその第1弾で、毎回内容を変え、漫才やコント形式で楽しく伝えていきます。SNSで紙面の内容を発信することで、特に、普段SNSを積極的に使っている若い世代や子育て世代に興味・関心をもってもらうのがねらいです」(広報広聴室)
 今年9月号から公開されている「チョイ見せ」ですが、「過去の動画も含めて再生回数が徐々に増えるなど、じわじわと広がりを見せています」(同)。9月公開の動画は1500回を超えるまでになりました。
 SNS上には、「毎月楽しみにしている」「見れば見るほどはまる」「このような動画が増えるといいなぁ」など好意的な意見のほか、「どこに向かっていくんですか(笑)」など、今後の展開に期待する声も見られます。庁内からも「おもしろい」「次回が楽しみ」などの感想のほか、「うちの課の事業も取り上げてほしい」といった要望も寄せられるまでになりました。
 広報広聴室では第2弾として、今後、広報紙の編集秘話や事業の取り組みの裏側などをSNSなどで取り上げていく予定。「チョイ見せ」動画では、近隣自治体とのコラボレーションといった新たな展開も企画しています。

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