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「ネタも見た目も渋みが増していくのを見てほしい」神保町のお兄さん・素敵じゃないかのアピールポイント

「2021年絶対くる! NEXTイケメン芸人」、第3段は神保町よしもと漫才劇場から素敵じゃないかが登場。昨年夏に改名し、年末には劇場の最上位クラス入りを果たすなど、波に乗っています。神保町のお兄さんとして活躍するコンビのバレンタインの思い出は……!?

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編集部より:「コンビ揃って高身長の渋いイケメン! 昨年夏にバニラボックスから改名してパワーアップ。神保町では最年長のお兄さんコンビで、昨年末に劇場の最上位ランク「花」クラス入りを果たしました。神保町の看板としてこれからもみんなを引っ張っていってほしいという期待を込めての推薦です!」

Q:バレンタインの思い出は?

吉野:中学の頃、何かあるかと思って最後まで学校に残ってた記憶しかないです。

柏木:
年に1個はもらってました。体育館裏とかに呼び出してくるの、やめてほしかったですね。意外と人がいて恥ずかしくてしゃあないんで、もっとマイナーな場所を指定してくれ! って思ってました。

吉野:なんやねん、お前。むかつくなぁ。なんで二枚目気取りやねん。


Q:今まで最高でいくつチョコをもらった?

吉野:小学校のときは15〜16個もらってました。人気もんやったんで。

柏木:義理は数に入らないやろ。俺、本命3個もらったことあるよ。


Q:バレンタインデートをするならどこで何する?

吉野:コースがあるような、ちょっと気張った店に行きますね。

柏木:上野動物園行って、タバコ吸える「ギャラン」って喫茶店行って、近くにあるタバコ吸える居酒屋行きます。

吉野:お前の行くとこ、全部臭いやないか。

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Q:好きな女性のタイプは?

吉野:栗山千明さんみたいな、めちゃくちゃハッキリした顔が昔っから好きです。言い方悪いですけど、高飛車そうな人。でっかいピアスつけてほっそいタバコ吸っててほしいです。

柏木:天真爛漫というか、無邪気な感じの子が好きです。僕が『ツムツム』やってて、12個くらいつながったときに隣で見てて「おー!」とか言ってほしい。


Q:憧れの芸人は?

吉野:僕は志村けんさんです。存在感が半端なくて、どこでも輝いててそこにおるだけで面白い。一生、僕のヒーローです。

柏木:やっぱり子どもの頃に観てた、2000年代の「M-1」チャンピオンの方々は全員尊敬してます。


Q:自己PRを一言

柏木:老け顔なので、そろそろやっと顔と年齢がマッチしてくるのかなと。今年31歳になるんで、渋みの増し方を見ていてほしいです。

吉野:俺らのネタの感じも、おっさんになってからのほうが面白くなってくるかなと思うよな。人間とネタが合ってくるというか。

柏木:そうな、ネタも説得力増してくるもんな。

吉野:自分個人としては、加齢とともにお腹も出てきまして、頭髪も薄くなってきまして、そういう見た目の面白さもプラスアルファにしていければ。

柏木:だいぶ仕上がってきてますからね。吉野のブチギレ絶叫芸がたまに発動するんですけど、7年前より今のブチギレのほうが面白い。キレ方に渋みが増してるわ。

吉野:舞台上で怒ることはありますけど、ほんまは優しい男なのでそこは間違えないでくださいね。

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Q:2021年の目標

柏木:「M-1」決勝進出。あわよくば優勝。

吉野:決勝いかんことには優勝できないんで、まずは決勝ですね。


Q:休日の過ごし方

吉野:買い物ですね。このご時勢、飲み行ったりもできないですし、女性にもモテないんで、欲の発散方法が全部物欲方面に……。東急ハンズとかカルディとか行って細かい雑貨買ってます。


柏木:いろんなものを見たり読んだりして、ぼんやりずっとネタ考えてます。そう言ったら聞こえがいいですけど、ずっとダラダラしてるともいえます。


Q:今ハマってること

吉野:ヒゲ脱毛に行ってまして、日に日に薄くなっていくのが楽しくて美に目覚め始めてます。スキンケアとかやってます。

柏木:俺、なんかあるかな……。

吉野:「丸香」のうどんやろ。いっつも楽屋おらんと思ったら「丸香」いる。

柏木:なんの文句があんねん。神保町にあるうどん屋さんで、めちゃめちゃおいしいんですよ。後輩を全員一回は連れていきたいですね。最終的に、劇場でチケットもぎるときに「丸香」のクーポン配るまでいけたらいいなと。

吉野:「丸香」になんの義理があんねん。

柏木:僕の力で劇場と「丸香」を提携させて、信号渡らんでも行けるところに2店舗めをつくってほしい。

吉野:もうちょっとうまいやり方あるやろ。

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――∞ホールから神保町の漫才劇場に移って丸1年経ちました。身を置く場所が変わって、いかがでしたか?

柏木:先輩が恋しいですね。リーダータイプじゃないんですよ。リーダーが後輩に指示してるところに「それはちゃうんじゃないですか」とか言うのが得意なタイプで。神保町に来て一番上になってみて、∞ではそいつどいつさんにめっちゃ甘えてたなと思います。

吉野:移籍するってなったときは、正直めっちゃ嫌やったんですよ。でも今となっては来てよかったなと思います。7年目ってちょうど中だるみの時期なんです。芸人として要領つかんできて、そのぶんダレてくるというか。その時期に、バトルライブがあってピリピリするところに放り込んでもらえたんで。

柏木:たしかに、刺激になったな。

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――客層の違いは感じましたか?

吉野:僕はそんなに感じないです。

柏木:最近は馴染んできましたけど、去年の1月頃はめちゃめちゃ感じましたよ。当時まだ29歳だったんですけど「俺らっておじいちゃんなん!?」ってウケ方で、ネタが古いんかなって思いました。

吉野:僕らは渋みを売りにしてるわけじゃないんですよ。そのときに面白いと思ったことをやってるだけなんです。でも若いお客さんが親しめるようなキャッチーだったり派手だったりするネタはできないんで、どうしてもそうなる。

柏木:でも、やろうとも思わんやん。根っこがミーハーじゃないんですよ。吉野はどうかわからないですけど、僕は中学高校のときからみんなが流行りの曲で盛り上がってるのを「ほんまにええと思ってんの? 流行ってるからじゃないの?」って思ってたタイプなんです。昔からあっていまだに聴かれている曲がホンモノやと思ってるから。

吉野:それは僕もありますね。流行りものがわからない。中学の時から長渕聞いてましたし。

柏木:若い感覚が昔からあんまりないですね。ピアスとかはしてたけどな(笑)。

吉野:ピアスは一生懸命してたわ。昔のお笑いも好きですしね。ドリフとか志村さんのコントとかで育って、師匠方の漫才も子どもの頃から見てたんで、そういうのもあるかもしれないです。

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――素敵じゃないかさんは、かなり早い時期から先輩や作家さんから評価されていて、期待をかけられていた印象があります。

柏木:その期待をずっと超えられてないです。

吉野:みなさんがわーって言ってくれてる新鮮な時期に結果残しておかなあかんかったのに。

柏木:そのタイミングで「ネタできへん」ってスランプになったんです。新しくつくっても「おもんないな」ってなってしまう。今もまだそれを引きずってるっちゃ引きずってます。


――スランプの原因はなんだったんでしょう。

柏木:自転車のギアみたいなもんで、1速なのにスピード出しすぎて空回っちゃった感じですね。めっちゃいいネタが急激にいいペースでつくれた時期があったんですよ。それで「めっちゃええやん、まだ全然つくれる、これでいけるわ!」ってなったときに、パタッとそのパターンが尽きた。一個の発想法に甘えてたから別のやり方を見つけられなくて、ゼロからのスタートになりました。調子に乗ってたんですよね。

吉野:つくりづらいタイプの漫才やとは思うんですよね。パッケージがないから。

柏木:今年はここから脱したいですね。


――2021年の目標は「M-1」決勝進出とのこと。そこに向けたプランなどはありますか?

吉野:オズワルド伊藤さんに「あれこれ欲しがりすぎだ」ってしょっちゅう言われるんです。これは励ましてくださってるだけやと思うんですけど、「漫才でいったら俺らよりお前らのほうが絶対うまいんだから、とにかくネタ次第だよ。そこに全部賭けろ」って。ええネタできるまで待つしかないし、それまで変なところに寄り道しないように、ってことなのかなと捉えてます。

柏木:……あのさ、そういう話、俺に回してくれへん?

吉野:俺のフィルター通したらお前聞かへんようになるから。

柏木:それは聞くよ。よくあるけど、先輩からネタのダメ出しもらって俺に言わへんの、なんなん? 俺が台本直すわけやん。お前で止めてても意味ないやろ。

吉野:秘密にしといたろかなと思って。

柏木:意味わからんから。今年は逐一言うてな?


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素敵じゃないか
2014年結成。柏木成彦(左)と吉野晋右(右)のコンビ。


素敵じゃないかINFO

素敵じゃないか新ネタ7本ライブ 漫才沙汰
日程:2021年2月11日(木)18:45開場 19:00開演
会場:神保町よしもと漫才劇場(東京都)


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ライター/斎藤岬 撮影/越川麻希


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