【3月号】今月の「芸人図鑑」~侍スライス~
あやふやな知識でさまざまな題材について掛け合うしゃべくり漫才が特徴的なコンビ・侍スライス。実は雨男だという2人。大事な時は必ず雨が降るそうで、取材当日も寒々とした雨が降ったのだった。
ラーメン屋で9時間、酒を飲み続けたことがある
加藤:酒が好きで、よく1人酒をするんです。飲み始めると長くて、ラーメン屋で9時間飲み続けたこともあります。
門田:いくら使ったんやっけ?
加藤:9000円くらい。飲みながら考え事をするので、その時にできたネタも結構あって。まぁ、ほとんど使えないんですけどね(笑)。公園で飲みながらネタを考えることもありますし、高円寺でストリートミュージシャンを見ながら、酒を飲んで考え事をしたり。
門田:気づいたら、ストリートミュージシャンと仲良くなってることもあるらしいですよ(笑)
加藤は笑う以外の感情が乏しい
門田:泣いたところもめっちゃキレたところも見たことがない。喜怒哀楽でいったら、喜んでるところ以外見たことがないです。
加藤:コンビでケンカもしないもんね。言いたいことはお互い、一緒に飲んだときに言い合うし。
門田:しかも、感情的にならないからケンカにはならないんです。
加藤:今後泣くとしたら......『Mー1グランプリ』で優勝した時かな?
門田:そうやな。俺のほうが絶対先に泣くだろうから、結局泣けない気がするけど。
加藤:確かにそのパターンありそう!
実は確定申告のやり方を知っている
門田:確定申告のやり方がわからないっていうネタをやってるんですけど、今年教えてもらって、過去5年分の確定申告を済ませました。
加藤:ウソでしょ!? 自分たちが知らないことをネタにしてるんで、今までネタにしていることは調べてなかったのに!
門田:調べると、ネタ自体がウソになっちゃうからね。やけど、確定申告はやったほうがええで。青色申告と白色申告があるんやけど。
加藤:ということは、赤色もあるの?
門田:言うと思った(笑)。それがないねん!
加藤:なんだよ!今度やり方教えてくれよ!
門田は泣き虫だった
加藤:門田はやんちゃっぽい感じなんですけど、実は泣き虫。昔、群馬で3年ほどアマチュア芸人やっていて、月に2回くらいライブハウスを回って高校生のバンドのMCをしたあとにネタをやらせてもらってたんです。
で、ネタでスベると泣くんです。僕が運転してる車に乗って、『もうイヤや!芸人に向いてない!』ってわめきながら号泣してたこともあった。俺はずっとムシしてると、家に着く頃には冷静になったのか、『待てよ。向いてないわけがない。俺はやれる!』って言い出して。1人で解決してました。
門田:何も言ってくれなかったのが、逆によかったのかもしれないですね(笑)
ゲームのキャラクター同士で付き合ったことがある
門田:地元の愛媛にいた頃、モンスターを倒しに行くオンラインゲームで作ってた“ギルド”っていうグループの中で、僕のキャラクターは総長やったんです。課金しまくっててめちゃくちゃ強かったんで、女の子のキャラクターからもチヤホヤされてて。その流れで、1人のキャラクターとゲームの中で付き合ってました。
加藤:うわ、キモっ! ・・・・・・僕ら、SNSを通じて知り合ったんですけど、そういう感じだからお前のアバターには炎とかいろんなパーツが付いてたんだな。
門田:お前のアバターもマスクして鉢巻きして、特攻服着てたやん!
加藤:やめろ!言うなよ(笑)
■侍スライスプロフィール
髪型がリーゼントから坊主になった門田と、酒好きの加藤からなるコンビ。さんまのまんま新春ネタスペシャルでは、お互い中卒の学歴を生かした漫才と、ツッパリハイスクールロックンロールの音楽にのせて子供たちにやってはいけない事を教えるネタで「石原さとみ賞」を受賞。門田はInstagramで「リーゼントへの道」と言う動画を毎日あげている。
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ライター/高本亜紀 撮影/藤澤孝代