マンゲキ芸人座談会~ジュースごくごく倶楽部〜Vol.4
■ジュースごくごく倶楽部
ギターの辻クラシック(ニッポンの社長・辻)
ベースの堂前タオル(ロングコートダディ・堂前)
ドラムのポイズン反町(シカゴ実業・山本プロ野球)
ボーカルのジンジャーエール阪本(マユリカ・阪本)
キーボードのあたし(滝音・さすけ)
そしてボーカル&ギターのエナジーなつみ(ねこ屋敷・河野)
からなる6人組パーティーロックバンド。
マンゲキ芸人座談会・最終回は、バンドとしての今後の展望を語ってもらいました。そして最後に、辻が阪本をフロントマンとして起用した真相が明らかに!?
――今後、バンドとしてやりたいことは何ですか?
辻クラシック(以下、辻):めっちゃあります。
ポイズン反町(以下、ポイズン):これはみんなとも話してたんですけど、NGKでイベントをやりたいですね、ジュースごくごく倶楽部として。
辻:うん、それはもう近い将来ですね。
山本:もうだいぶん、近いです。
堂前タオル(以下、堂前):僕は、アメリカの山奥みたいなところでみんなとレコーディングしたいです。
辻:飛んだな!
堂前:超楽しそうじゃない?
辻:缶詰で。
あたし:海外は電圧が違うから、ほんまにいい音になるって聞きました。だからみんな向こうでレコーディングするって。
ポイズン:なるほどね。
エナジーなつみ(以下、なつみ):私はでかい車でみんなでまわりたいです。
あたし:ええな!
堂前:キャンピングカーで。
ジンジャーエール阪本(以下、阪本):余裕で新幹線の方がええわ。そこはもうみんなで行って。僕はボーカルなんで、普通に。
辻:普通に新幹線?
阪本:うん。僕はむちゃくちゃ手前ですけど、まだお客さんを入れてワンマンをしていないので、早く有客でワンマンをしたいですね。
辻:ほんまにしたいな。
堂前:確かにね。
あたし:あたしはちょっと時代がちゃうかもしれないですけど、1回、円盤を作りたいですね。
ポイズン:なるほど。
辻:アルバムとか。
あたし:まあアルバムですかね。小さいころからずっとCD聴いてきてたんで。今でも鼻歌とか歌う時、自分らの歌を歌ってたら、むっちゃすご!ってなるんですよ。
阪本:一人だけちゃうん?
辻:泣くんちゃうん? 泣きそう?
阪本:ずっと泣きそうやねんな。涙袋ぷく~ってなってる。
あたし:パンパンになってる(笑)。いやでも、CDを(プレイヤーに)入れたいですね。
――最近は配信リリースもありますが、物が残るというのは違いますよね。辻さんは?
辻:僕は、ちょっと 被るんですけど、カセットを出したいですね。
あたし:カセット!?
阪本:あんだけ被らんようにって言ってたのに。
ポイズン:いやな被り方やった。
辻:カセットにしか収録されてへん曲があったらなって。
阪本:幻の。この時代に。
辻:1曲でもいいし。それを聴くために頑張らなあかんやん。なんか、(高速道路の)サービスエリアにあるのが理想やねんけど。
阪本:いやあるけど。
あたし:演歌のカセットはあるけど。
阪本:あるけど憧れへん。
辻:マジだと、『Mステ』(テレビ朝日『ミュージックステーション』)に出たいですね。もちろんフェスとかも出たいですけど。で、僕らを芸人とかじゃなく、どう見られるか。音楽のファンをつけたいです。
――音楽で勝負してみたい。
辻:してみたいですね、どうなるか。
堂前:確かに。ネタおもんないけど、こいつらの音楽めちゃ好きやなっていう人がおってもいい。
辻:それはおってもええかなって。音楽でも支持されたいですね。
ポイズン:フェスもやりたいな。
阪本:僕は真逆ですけど、いつまでも趣味でやりたいです。仕事になりたない。
辻:もう仕事やん。
阪本:……仕事ですね。今も仕事。
辻:あれやろ、趣味くらい楽しくしたいってことやろ?
阪本:そうです、そうです。
辻:『Mステ』怖い?
阪本:『Mステ』怖すぎますね。
辻:そうなん。お笑いで言うとどれくらい? どこに放り込まれる感じ?
阪本:あの、ゆりやん(レトリィバァ)が出た海外の『ゴッド・タレント』。
辻:あれお笑いなん?
あたし:国内でもないやん。
阪本:『Mステ』決まりました!ってなったら楽しみですか?
辻:めっちゃ楽しみ。
阪本:来月、決まりましたって言われたら楽しみですか?
堂前:うん、全然楽しみ。
辻:これ難しいな、ニュアンスが。あの、最悪、大コケしても面白いと……。
阪本:エピソードになるって最初の保険やろ。
辻:エピソードになるっていうか、おもろない?
阪本:まあまあおもろいですけど。
辻:落ち込む?
阪本: ……。『Mステ』出て失敗……。
辻:OK、まあええわ。別に河野が歌ってくれるから無理に出るのも……。
阪本:それは絶対にイヤやわ。
ポイズン:「緊張のため欠席します」。
あたし:それいいやん!
辻:それかもう、「お汁だくだく男」でええわ。
阪本:いいや、それはもう勘弁願うわ。
辻:「勘弁願うわ」(笑)。初めて聞いた。
阪本:僕、ほんまに、音楽はアイドルとかしか聞かなくて、自分の歌とかがどんなレベルか全くわからない、自分らの演奏のレベルもわからないので、自信の持ちようがないので、怖さがずっとありますね、ほんまに。
辻:怖いんや。俺らの方が普通は怖い。
阪本:ほんまですか。対バンの時はありましたよ。ワンマンはええんですけど。
辻:それは俺らのことを未熟ってずっと思ってるってこと? 「こいつらじゃ怖い」って。
阪本:(しばし固まり)……イヤなバンド!
あたし:テクニックは追いついてないけど、フロントマンのおかげでエンターテイメントとしては高いものを出してるから、やっぱこの2人がおるから成立しますよね。
辻:確かに。阪本はさ、成長したやん。
堂前:成長した。
辻:でも河野は一発目からよかったですからね。それがすごい。阪本はだんだんよくなってる。
阪本:今でも覚えてますけど、正直、バンドに入る前はさすけとあんまり仲良くなくて、あんまりしゃべったこともない状態で勝手に見に来て、僕に対して「あーたの歌い方はまだまだカラオケね!」って言ってきて。なんやこいつって。
辻:後輩?
阪本:ど後輩ですよ! なんやこいつと思った。ほぼしゃべったこともないのに。よう仲良うなれましたよ!
ポイズン:いきなりため口(笑)。
辻:すごいイヤな、ライバルのバンドのヤツやん。最後にハイタッチするやつやな。最初イヤなこと言ってきて。
ポイズン:阪本の成長で言ったら、初めて出たときは曲終わりに何してええかわからんから、「はい! え~、続きまして……」って(笑)。
辻:それでグッと盛り下がるね。いったんゼロにしてまた始める。
阪本:「サンキュー!」でよかったんですよね。バンドのライブも見たことがなかったんでね、僕は本当に。
辻:今はめっちゃちゃんとやる。
――バンドのライブを見たことがない状態でフロントマンをするというのは、すごいチャレンジですよね。
阪本:そうなんですよ、だからなんでボーカルって言ってくれたのか、正直、意味わからなかったです、最初は。
あたし:やっぱり(ライブを)見たことがないから曲の途中で水が飲めるし、それがまたお笑いになるし。すごい、いいことやから。
辻:カラオケで言うたらアイドルの曲とか、シュールな曲を阪本が歌った時とか、ちょっと刺さるんですよ。こいつが歌ったら。
阪本:え~!
辻:だから何を歌ってもいいというか。何なんやろ? 何かわかる?
あたし:わかります。芸風から来てるものかもね、マユリカっていう。
辻:だから詐欺師やねん。
阪本:詐欺師!? 表現合ってます?
堂前:切なさがある。
辻:切なさ! 切なさ!
堂前:切なさが常に出てるな。今もやけど。
辻:切ない男やから。
阪本:……それ見下してるだけちゃうん!!
ジュースごくごく倶楽部INFO
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取材・構成/岩本和子
撮影/ポートワシントン・笠谷