【AKB48】アイドルのメジャーデビューシングルから考察する初期ターゲット・メッセージ【SPEED】
こんばんは、初めまして、げきねむ子羊(@gekinemusheep)です。
僕はアイドルというものにあまりはまってこなかったのですが、アイドルの音楽自体はとても好きです。
社会に出てから、「世の中の大人が(めちゃめちゃお金をかけて)仕掛けることには目的がある」ということを自覚するようになったので、今回はアイドルのメジャーデビューシングルの歌詞から、想定されている初期ターゲットやメッセージについてあれこれ考えてみようと思います。
【AKB48/会いたかった】
みなさんご存じのAKB48です。
こちらのPVですが、AKBにはまっていた友達とカラオケに行くと、ほとんどの確率で「この子は整形した」だの「顔が今と全然違う!!!」という気付きを与えてくれます。売れてからあか抜けた感じになるのは、上京して服装がギャルっぽくなってしまった高校時代の憧れの先輩みたいな感じに似てると思います。
「会いに行けるアイドル」のキャッチコピーで一時代を築きました。なんでもいいですが、WikiでAKB48を検索すると、AKB48が俗称の薬物の記事が参照されるのが好きです。
そんな彼女たちのメジャーデビューシングルが『会いたかった』
「”会いに行ける”アイドル」というファンからの行動を促すようなキャッチコピーなのに、『会いたかった』というタイトルのおかげで、アイドルがファンの行動を待っているという構図になるのが美しいですね。
アイドル様にそんなこと言われたら思わず会いに行きたくなります。
さらに、握手会は皆さんのお住いの地域にアイドル様が足を運んできてくれるので、「”会いに行ける”アイドル」の解釈が「(ファンが)会いに行けるアイドル」と「(ファンのもとへ)会いに行けるアイドル」の二通りできるのは流石秋元康といったところだと思います。
さて、曲の歌詞ですが、全体的にアイドルに会いに行くファン目線でつづられています。地元から自転車を漕いで汗まみれになりながら、緊張とようやく会えるという高揚感が合わさって手汗が止まらなくなっている様子がすごく伝わります。(人に会いに行くときはボディーシートで汗臭さを取りましょう)
自転車全力でペダル 漕ぎながら坂を登る
風に膨らんでるシャツも今はもどかしい(抜粋)
やっと気づいた 本当の気持ち 正直にゆくんだ
たったひとつこの道を走れ!(抜粋)
どんどん溢れ出す汗も拭わずに素顔のまま
木洩れ日のトンネル夏へ続く近道さ(抜粋)
この一曲だけで握手会という文化が想像できることがすごいです。よくよく考えたら1500円ちょっとのシングルを買うだけで、好きな人の時間を数秒購入することができるってすごいですよね。資本主義経済ここに極まれりって感じがします。
誰よりも 大切だから振られても 後悔しない
誰よりも 大切だからこの気持ち 伝えたかった(抜粋)
好きならば 好きだと言おう 誤魔化さず 素直になろう
好きならば 好きだと言おう 胸の内 さらけ出そうよ(抜粋)
デビューシングルの割に、歌詞が割と重たいのも懐の深さが出ていて、安心してはまれる感じがします。ただ、だからこそ”濃い”ファンがたくさん生まれそうな感じがしますね。。
この一曲でAKB48を追いかける心得というか、チュートリアルの機能を持っていると思います。また、歌詞の健康的に汗をかいている感じ(ある意味でアイドルに会うために汗をかいているのでグロテスクではありますが、、、)そんなファンを待っているアイドルという構図が何度も重ねて色濃く描かれています。
「会いたかった」とSmooth Criminalばりにキャッチーに繰り返す歌詞がそのまま名刺代わりになっていることで、今までアイドルに触れたことのない人でも、”AKB48=会いに行けるアイドル”ということが伝わる曲だと思いました。
余談ですが、”ファンと触れ合う”という選択肢の中で文字通り握手会がデファクトスタンダードとなってしまったので、僕がめちゃくちゃ好きだったSchool Food Punishmentというバンドが活動末期に握手会をしていて、「イメージと違う。。。」となってしまうという貰い事故をしました。
ちなみに活動初期の小文字時代が一番好きです。。”洗練された野蛮”というキャッチコピーは天才だと思います。
【SPEED/Body & Soul】
次はミリオンヒットを何度も飛ばしていたSPEEDです。
割と胸糞なスキャンダルを蒸し返すことでたまに話題になりますが、小中学生らしからぬ歌唱力とR&Bを意識した楽曲で、今聞いても真新しさを感じます。
そう、特筆すべきが当時彼女が小中学生だったというところです。
Body & Soulの歌詞を見てみましょう
甘い恋のかけひきは言葉だけじゃ足りないから
痛い事とか恐がらないで もっと奥まで行こうよ いっしょに…(抜粋)
Body & Soul 全部脱いじゃえば
Body & Soul 勇気を出して
空を抱きしめて 風を受け止めて この手でつかもう!
誰も止められない Body & Soul(抜粋)
今日も出逢い求めて 街へくり出そう
今は誰にも縛られたくない!(抜粋)
は???ロリビッチ感強すぎないか????誘導されている感じは催眠音声の導入みたいです。
僕が小中学生の時は校庭を駆け回ったり、友達の家でスマブラかエアライドかスターフォックスアサルトで対戦しかしていなかったのに、、、甘い恋の駆け引きなんて、言葉ですらできていないし、出会いを求めて街に出るってポケモンのことか??という状態です。
Wiki情報ですが、これは当時のプロデューサーが初めて彼女たちに会った印象を落とし込んだものだそう。。。さすがに失礼では????
SPEEDの3rdシングルまではこういったロリビッチ路線が続いていきます。
【SPEED/STEADY(2nd Single)】
STEADY、直球ですよ。STEADYなんてセフレとの対比というか、俗的には男女の関係性を表すことでしか使わないのですが、歌詞を読み解くとセフレ扱いされているかわいそうな女性目線から”あなたの彼女にして欲しい”という叫びが聞こえてきます。
逢いたくてたまらない 想い出すだけで 胸がギュッとなる
やさしいあつかいじゃ 物足りないよ
あの娘にしてるみたいに きつく抱いて欲しい(抜粋)
Believe My Soul 凍えそうな今夜はせめて夢で逢いたい
Dream On Dream On Dream Of You
'cause It's a Lonely Silent Night
ありったけの愛を捧げたい!(抜粋)
Love Revolution あきらめない力 身につけたい!!
Believe My Soul! Believe My Love!
Believe Your Kiss 今は辛くてもだんだん良くなっていくよ
想い続けてれば きっと叶うから そうだよね(抜粋)
こみあげてく 想いに
泣きそうな自分に負けないで
WANNA BE YOUR STEADY!(抜粋)
さすがに辛すぎます。。『Body & Soul』で出会いを求めて街へ繰り出したら悪い男につかまってしまう。。なんて安いストーリーがすぐに思い浮かんでしまう。。
【SPEED/Go! Go! Heaven(3rd Single)】
そして3作目、2作目のミドルチューンとは打って変わって、アゲアゲなアッパーチューンです。ただ、歌詞自体は前作を引きずっているようで、もう自棄になっている感じです。
良い娘の振る舞いもいつか 進化しすぎて
本当の自分が最近 わからなくなる(抜粋)
何処に行けば きれいな 愛にめぐり逢えるの
経験だけが増えていく 強くなりたいよ
Break Out ! Break Out ! Break Out !(抜粋)
I’m looking for a love, love, love I’m searching for real good friends
I’m looking for a love, love, love I’m searching for real good friends(抜粋)
歌詞を見るとアイドルが「経験だけが増えていく」なんて歌うなよ。。と引いてしまいますが、聞いていていやらしさやロリビッチさを感じずに、エネルギッシュに突き進むイメージを与えるのはひとえに彼女たちの歌唱力の高さのおかげだと思います。
と、いうことで、デビューから3作品は一貫してロリビッチ路線です。言葉を整えると性に奔放な女性像が現れるような歌詞を歌っています。
ロリビッチ路線なんて僕の主観が入りまくった言葉の選び方からわかるように、SPEEDの初期ターゲットは”ロリコン・ジュニアアイドル好き”だと考えています。(雑なまとめ)
ここからは写真を見てのことなので、皆さんの主観にお任せしますが、今回紹介した初期三部作が収録されている1st AlbumのStarting Overのジャケットを紹介して終わりにしたいと思います。
肌色成分が不必要に多かったり、あえて谷間が映っていたり、、、
また、ジャケット以外でも、アルバム内で採用されている写真が少し扇情的だったりと、3作目までの歌詞のイメージを少し想起させるような絵作りになっています。
言いがかり感が強くなってきたので、そろそろやめますが、アイドルのメジャーデビューシングルから初期ターゲットを推理するのは楽しいので、ぜひ皆さんもチャレンジしてみてください。
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