第3回公演を終えて
劇団限界集落代表・松井茉未です。
2023年3月18日(土)、劇団限界集落・第3回公演「ゆめから醒めたゆめ」が無事終演いたしました。
あいにくの雨にも関わらず、会場に足を運んでくださったお客様お一人おひとりに、心から感謝申し上げます。
また、受付や駐車場係としてお手伝いいただいた地域の皆さま、本公演を行うにあたり様々な面でご協力いただいた関係者の皆さまにも、この場をお借りしてお礼申し上げます。
お客様からは、貴重なご意見やご感想、温かい励ましのお言葉をいただき、ありがとうございました。いただいたご意見はよりよい舞台をお届けできるよう、今後の活動に役立てて参ります。
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さて、公演を終えて、総括を行った立場として、全体を振り返っておきたいと思います。
第3回公演は、昨年11月に行われた第2回公演の再演という形で行われました。これまでとは異なり、新メンバーの照明担当2人を除いて、前回公演のベースがあるところからのスタートでした。
再演の背景には”自主公演”への思いと、同じ演目を同じメンバーで再演した時に、どこまでこの作品を深められるかという"挑戦"の気持ちがありました。(第2回公演は、春野協働センター様が主催する事業に劇団限界集落が招かれた形でした)
年明けに再演が決まり、再び稽古が始まったのは2月上旬。本番まで残された時間は、1ヶ月半を切ってきました。
受験を控えた中学生2人は入試が終る3月上旬まで不在。年度末の忙しさに追われ、思うように稽古に参加できないメンバーもいるなか、時間は流れていきました。
再演にあたり、目指したことは2つ。ミュージカルとして歌唱力の向上と、もうひとつはリアリティーの追求でした。
今、演じているシーンがどんな場所か、聞こえてくる音、気温、臭い、見える景色、触感まで、五感を使ってイメージを膨らませ、シーンをつくっていきました。
また、脚本には描かれていない登場人物の背景や、その時々の細かな心の動き想像し、何度も同じシーンの稽古を重ね"歌"に"役"に落とし込んでいきました。
この役者の微妙な"心の動き"と、音楽、映像、照明、音響効果、全てがひとつになってシーンをつくっていく。演じ手にとっても、ご覧いただいた方々にとっても"心に残る"シーンがいくつかあったのではないでしょうか。
特に今回は、音響スタッフさんにとって、大きな挑戦だったと思います。寄付していただいたワイヤレスマイクを7本駆使し、シーンによって個々のマイク音量を調節するという難題を見事にクリアしてくれました。
これによって、前回は叶わなかった役者の"繊細な表現"をマイクで拾うことが可能になり、演技の幅をもうひと回り広げることができました。
本来ならば、音響や照明はプロにお任せする分野です。ですがこの劇団ではこうしたことも地元の方たちが手探りの状態から関わり、役者と一緒に挑戦を楽しむことができる。これはこの劇団の面白さであり、魅力のひとつであると感じます。
この第3回公演は、次回に向けての新たな課題が見つかるとともに、一人ひとりが次につながる確かな手応えを感じることができた公演であったと思います。
また、作品をつくりあげる過程で得られた仲間同士のつながりや、互いが受けた影響はかけがえのないもので、このつながりが他の様々な場面で共鳴し合い、広がっていくことを願っています。
最後に。一歩一歩、しかし確実に変化し、進歩していく団員一人ひとりの姿に、大きな感動をもらいました。その努力に敬意を表したいと思います。
(代表・松井茉未)
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最後まで読んで下さり、ありがとうございます。
すみれの花咲く町、春野より愛をこめて。