「夏のYo!」まとめ
こんにちは、ハリーです。
先日、2023年度夏公演「夏のYo!」の千秋楽を迎えることができました。
ご来場いただいた皆さん、応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました!
ここ3ヵ月間、あるいはもっと長いかもしれませんが、僕の頭の中はこの公演のことでいっぱいでした。お客さんが日常を忘れて没頭できる劇を作りたい、観た後に「何だったんだこれは…」という衝撃を残したいと思っていました。よくわかんないけどめちゃくちゃ面白い、それでいて、少し前向きな気持ちになれるような作品が作りたいと思っていました。それが達成できたかはわかりませんが、お客さんからいただいた感想・メッセージを読んでいると、伝わっているような気がします。
見る人を楽しませるには、作る側が楽しんでいなくてはいけません。キャスト、スタッフの皆に楽しんでもらうということは、公演の準備中、自分の中で特に気を付けていたことです。今回、キャストに1年生はいません。これは脚本を書いた時の自分の中のイメージと、それまで見てきた団員の演技に基づいて、一番納得できるキャスティングにした結果です。その上で、スタッフとして参加する1年生も、もちろん役者の皆も楽しく、良い空気で本番を迎えることが大事だと思っていました。
ここからは個人的なメッセージになっちゃうので、公式Noteで言う内容じゃないだろと思う方もいるかもしれませんが、まあ、そういうことで。
スタッフの皆、有能すぎてビビりました。
杉田、Zineと当日パンフありがとう!デザインめっちゃ好き。今後もいろいろ作ってほしい。ギリギリになってしまって、仕事が増えちゃってゴメン。なつきさん、受付の案内が素晴らしかった。あと、観ながらいろいろメモしてフィードバックしてくれるのすごくありがたい。ゲネで音響オペもやってもらったけど、完璧でびっくりした…。ノルマンディー、アナウンスが上手すぎる。聞きやすいし、飛ばさないし、すごい。練習の時もいつも見ていてくれて、意見くれてありがとう。ブラッディ(名前怖い)、照明オペ素晴らしい。絶対難しいのに、すごい。めっちゃスムーズにできてて。趣味が幅広いよね、まだいろいろありそう。ラミィ、音響いろいろ注文したのに応えてくれてありがとう。めっちゃ頼もしくて、安心して任せられる。最終日に音響の楽しさみたいなのを話してくれてすごい嬉しかった、本当に演劇が好きなんだなって思った。凪、フライヤーありがとう~!池内、フィリピン大使館楽しかったね~。ミキアンさん、卒業までに共演したい…。
跋、ぶびのあれこれをちゃんと皆に伝えながら進めてくれて助かりました。特に小屋入りしてから、ぶび作業があんなにスムーズにできたのは跋のおかげだと思う。あと、本番前に掃除してくれたり、受付に入ってくれたり、積極的に動いてくれてありがとう!そういう細かいところ、めっちゃ助かってます。おうか、受付も宣美関連もありがとう~!あなたがいるとやっぱ和むね。意味のない役とか好きなんですよ~って言ってたね、そう、同感。
キャストに入ります。
杏仁。最初のシーンから、絡みの多い役だけど、安心しますね。演技は「聞くこと」を大事にしてるって言ってて、さすがだなって思った。一番大事だよね。難しいって言いながらもどんどん良くなってるし、ここどうすればいい?とか聞いてくれるし、ストイックだなって思う。声良いよねって言われてたし、アンケートにも書かれてたね、わかる。表情も良い。身体能力も高いから、ダンスもめっちゃ良かった。
えまさん、本当に上手くて、ビジュアルとか声とか仕草とか、全部役に寄せてるのがすごい。テンション高い演技、良いよね。細かいところもちゃんと演技してるし、周りも見れててすごい。目線の使い方上手いよね。けん玉、けっこうできるようになったね。ダンスもうまい。
ぴっぴ。照明作業の時も、本番準備の時も、はしゃぎすぎてて良い。かわいい。クズ男の演技、ちょっと難しそうだなとは思ってたけど、小屋入りした頃になんだか掴んだらしく、そこからは安定してた。ハリーさんの威厳を犠牲にして後輩と仲良くなろうとするのやめなさい。ぴっぴが選んだけんちゃんの衣装、完璧だったね。運転、事前に阿佐ヶ谷までのルートを練習してくれたの好き。
ピスタ、上手い。声でかい。楽しそうにしてて安心した。小道具の管理とかも毎回しっかりしててすごく助かった。Zineも進めてくれてありがとう!林のインパクトは強すぎて最高だったね。林との会話のところ、毎回めっちゃ楽しかった。同じ台詞なのに、何度やっても飽きないのは、ピスタの技量だと思う。
ユーニ、完璧。間の取り方とか、声のトーンとか、短くてシンプルなシーンだからこそ細かい要求をめっちゃしたと思うんだけど、最終的に全部反映してて本当にすごい。自分の台詞だけじゃなくて、相手の言葉を聞く演技もちゃんとしてて良い。あと立ち居振る舞いとか、上手いよね。けん玉もダンスもガチで仕上げててカッコ良かった!
きょら。練習始まってわりと初期の頃に、役のイメージを拙い言葉で伝えたんだけど、それを理解してすぐ演技に反映してて、役の完成がめちゃくちゃ早かったキャストだと思う。それで声もきれいで、聞きやすいんだけどエレナの不安定さ、傷つけられてきた感じも表現されていて、毎回すごい良かった。ビジュアルも良かったね。事務的な仕事も、見えないところでいろいろありがとう。
ねムね。美鈴をあんなに魅力的に演じられるのはねむねだけだと思う。細かい仕草とか表情があざとい。声もブレなくて聞きやすい。「どどん」とか「ミュージックスタート!」の言い方も好き。ダンスも最高にきれいでした。踊ってるときの表情も良いよね。照明もめっちゃ良かった。ねむねが完璧な照明案を作ってくれたから、照明作業があれほどスムーズにできたんだと思う。
ビビ。ラウラは、インパクト強いキャラにしたかったんだけど、ビビさんが演じることで表面的なインパクトの強さだけじゃなくて、お店を回してるしっかり者の一面とか、イタリアでいろいろやってきたミステリアスな部分とかも表現されて奥行きのある役になったと思う。どういう性格の人か、聞かれた時に上手く答えられなくて悩ませちゃったと思うけど、ちゃんと作り上げてくれてありがとう。後輩たちのこともよく見てるし、意見いっぱい言ってくれてすごいありがたい。アイロンもありがとね。ダンスきれい。
ちょも。いちばんファンタジーな(?)役だったと思う。小屋入り中にめっちゃ練習してキャラ固めて、本番はまじで最高の状態になったと思う。あそこまで吹っ切れて面白く出来るのはさすがちょもだと思う。舞監の仕事、めちゃくちゃ大変だ思うけど、スケジュール管理とか、空気づくりとか、すごく助かりました。皆を引っ張っていく力がある人だなと思う。髪型良かったね。
アンケートの「印象に残った役者」とか「好きなシーン」のところ、どれを読んでもめちゃくちゃ嬉しくて、誇らしい気持ちになります。まじで。変な脚本だけど、役者の演技には自信があります。小劇場という、お客さんの間近で演技をするという環境にふさわしい、パワフルな劇ができたと思います。
脚本について。やはり不十分なところもあったと思います。わりとよく書けたとは思ったんですが…。演技は全員素晴らしかったので、至らなかった部分は脚本のせいだと思います。ゴメン。
最初から小劇場での公演を想定していたので、お客さんとの距離が近いからこそ、生の演技のパワーが生きるものを作りたいと思っていました。冒頭にも書きましたが、「なんだかわからないけど面白い」という劇が作りたかったんだと思います。ストーリーとしては、登場人物がみんな少しずつ前向きになる、というものです。優子先生もえりも、たけるも、何かしら問題を抱えていて、迷っているのが始まりです。それが最終的に、ほんの少し前向きになって、ほんの少し前進する。
この脚本、明確な主人公もいなければ、悪役に相当する役もいないと思います。だから大きな、ドラマチックなことは起こりません。そのせいで物語が「ぬるい」感じになってしまっているのかもしれませんが、個人的には、小劇場公演だし、こういうさりげない感じも良いんじゃないかと思います。単純に、もっと劇的にする才能が自分にないからかもしれませんが。
Zineのコラムのテーマが「勉強と私」でしたが、大きく「勉強って大事なのか?」という問題提起はしています。もう一つ、「恋愛って何だろう」みたいな問題提起もしたつもりです。どちらも結論は提示していませんが。勉強は必要か、不要か。恋愛はどうあるべきか。いろいろ意見があると思いますが、何となくそれを考えるきっかけになっていたら嬉しいですね。
自分の書いた脚本で、最高のキャストとスタッフがいて、それを見て笑ってくれるお客さんがいる。これは非常に幸せなことだと思います。やっぱり僕は、人が楽しそうにしているのが嬉しいです。演劇って、絶対に一人ではできないんですね。今回の公演も、いろんな人に迷惑をかけて、無理をさせて出来上がっているんだと思います。
正直、大変なこと、嫌なこともありますが、ちゃんとわかってくれる人っているんです。疲れていても全力で演技してくれて、音響照明やって、笑顔でお客さんを案内してくれる団員がいます。アンケートを見れば、ちゃんと見てくれているお客さんがいることがわかります。
こうしたい、ああしたいと無責任なことを言ってもサポートしてくれてありがとう。演出という立場ではありましたが、皆をまとめたり、引っ張っていく力は全然ありませんでした。それでも最後までやり切れたのは、演出の至らないところを皆が補ってくれていたからだと思います。5年目にもなってこんなに好き勝手にやらせてもらってすみません。一生の思い出です。
長くなっちった。
とにかく楽しかった~!
映像も公開する予定なので、劇場で観れなかった人、もう一度観たい人はぜひ!
ハリー