公演を終えて〜ゆうすけ〜

 はじめまして。劇団リブート「グッドバイ」の公演企画の責任者を務めております大西祐輔と申します。

 12月25日と26日、3ステージにわたる公演を無事に終えることができました。のべ97人の方にご覧いただきました。京都の街中でも雪が降るほどの極寒の中ご来場いただき、2時間半ノンストップという長丁場にお付き合いいただいた皆さまに心より感謝申し上げます。

 この度上演いたしました「グッドバイ」は、11人の役者が繰り広げるラブコメディでした。登場人物どうしが互いに愛を伝え合い、時には抱擁を交わす。身体的接触の多さゆえ、このご時世にはなかなか扱いづらい題材だなと改めて思います...

 ただ、今回私たちは10月下旬に稽古を開始したわけですが、それから今までの期間は、私たちが辟易してきた諸々の「規制」から少しばかり無縁になれた時期でした。おかげで不自由なく稽古を進めることができ、役者どうしが密にコミュニケーションをとれたことは、今回の公演にとって大きなプラスであったと思います。

 「演劇は不要不急か」という命題があって、演劇に携わる者の多くはそれを否定するのでしょうが、私自身は素直に「不要不急だ」と思っています。だって、大多数の人は別に演劇がなくとも何とか生きていけますもの。

 有事の時はあっけなく切り捨てられてしまう。そんな演劇の儚さが愛おしいです。演劇の火が灯っているということは、世の中が平穏であることの証。演劇を楽しむことができるというのは本当に幸せなことです。

 今回の公演を通して、私は人肌に触れる愛の素晴らしさを再確認しました。演劇を楽しめることのありがたみも改めて実感しました。ご覧いただいた皆さまにも、同じような思いが共有されていれば幸いです。目下感染者が増え始めており、新たな苦難の足音が近づいております。演劇の火は一時的に弱まるかもしれません。しかし、必ずやまた。その時まで辛抱しましょう。

 良いお年をお迎えください。

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