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【卒業公演『狐の森』特別インタビュー #14】 目に入れたら痛い「大きさを楽しんでほしいよね、学生演劇でこんな大きい舞台作ることないから。」

こんばんは、劇団ケッペキです。
前回に引き続き、noteでは卒業公演に関わるケッペキ29期生にインタビューをしていきたいと思います!

☟前回のインタビューはこちらから!

劇団ケッペキ 2024年度卒業公演『狐の森』に関する公演情報はページ下部をご覧ください。


今回のゲストは、本公演で舞台を担当する目に入れたら痛いさんです!
ギミックを多く備えた、面白くて画期的な舞台作りを得意とした発明王!

宣材写真撮影中の目に入れたら痛い

今回もゲスト個人から提供されたお気に入り画像やプロモーション写真撮影時のオフショットを交えながらインタビューをお送りいたします。
ぜひお楽しみください!

これまで担当した演劇の役職

──これまでの演劇で担当したことのある役職を教えてください。
目に入れたら痛い「舞台美術と役者、舞監、演出。」

──色々担当されてますね。
目に入れたら痛い「まあ、舞台美術と舞台監督は繋がりあるし、役者と演出も繋がりあるから……もっと色々やってる人いるなって思う。」

──演劇は好きですか?
目に入れたら痛い「いやまあ嫌いじゃないよ。嫌いじゃない。楽しかった。」

──どんなところが楽しいですか?
目に入れたら痛い「うーーん、まあそれぞれだけど。役者なら、好きな台詞言えてる時とか、役者でしか感じられない舞台上での興奮もあるし、台詞の掛け合いが噛み合う瞬間とか、まあ楽しい瞬間はいっぱいある。」

目に入れたら痛い「演出は……まあ俺あんま演出向いてないからね~。もっと演出向きな人がいるなって思う。」

──演出向きな人とは?
目に入れたら痛い「なんかそういう面白い演出とかを考えるの好きなタイプな人?俺は別にまあ嫌いじゃないけど、一人で考えると嫌になるっていうか。めんどくせって思っちゃうから、あんま向いてないんだと思う。」

目に入れたら痛い「(目に入れたら痛いが所属している)浮世奈落が演出気質な人たちがいるから、まあその二人に比べたら俺は全然演出気質じゃないなと思うわけよね。」

目に入れたら痛い「舞台も良いもの出来た時とか、うわ~でけ~とか思ったら楽しいからね。」

目に入れたら痛い「まああとなんかみんなそうかもしれないけど、結局演劇が楽しいのって本番前のワクワク感みたいなやつだからさ。なんか、それを感じさせてくれて良いよね。」

オペの楽しさ

目に入れたら痛い「それでいうと音響のオペ(※1)とか照明のオペはコスパが良くて、オペしかしてないのに本番前のワクワク感だけ味わわせてくれるから、コスパがいいよねって思う。俺は好き。音響照明のオペ好き。」

※1 オペとは、オペレーションの略。照明や音響、大道具のギミックなどの操作を指す。

──卒業公演でも座組外の人にオペを任せることになるかと思いますが、その人が一番得してるんでしょうか。
目に入れたら痛い「そう。座組外からオペしに来る奴が一番得してる。」

目に入れたら痛い「オペって死ぬほど気持ちいいからね。まあ人によるけど、俺はそっち派。オペは緊張するから嫌って人もいるし。決まったァ!っていう、気持ちいいよね。」

──音響オペと照明オペどっちが好きですか?
目に入れたら痛い「え〜どっちも好きだけど、俺は音響の方が好き〜かな。幅があるじゃん。なんか、より裁量があるというか。本来無いかもしれないけど、俺が音響オペとかやる時は俺が勝手に音量上げたりするし笑。その裁量がよりあるのが音響かなって思うから俺は音響の方が好きだな。照明の方が融通効かないよね。」

目に入れたら痛い「この前も気持ちよかったね〜、上げれるゲージ全部上げきってもう無理!!ってなって、マスターゲージも全部上まであげて、もう上げるゲージ無いんだけど!!パソコンの音量上げようかな!!みたいな。」

──どの公演で担当されてたんですか?
目に入れたら痛い「あれは浮世←奈落の、浮世奈落かな。浮世←奈落はナンバリング制で公演やってるから、Ⅱだね。(タイトルの)情報量ゼロだけど笑。」

──外部の団体の方がケッペキより楽しかったりしませんか?
目に入れたら痛い「それは~~あるよ。まあなんか、善し悪しだけどね。ケッペキにしか無い良さもあるしね~。人数多いから、写真撮影とか楽しいよね。あと打ち上げね。やっぱ俺大人数の打ち上げとか打ち入りとか好きだから。大人数の飲み会好きだから、そういうのとか。」

目に入れたら痛いという人間

目に入れたら痛い「最近はお酒入れば人と居るの楽しいね~って感じ。」

──お酒無かったら人の事嫌いですか?
目に入れたら痛い「いや嫌いじゃないけど、なんだろうねえ。やっぱお酒入んないと、なんか、ね。俺のボルテージが上がんない。最近、よりそう。ここ1年くらいかな。」

──目に入れたら痛いさんってどういう人間なんでしょう?
目に入れたら痛い「それは俺自身も思ってるからね~。もう、俺もわかんないってことは誰にもわかんないんだと思う。俺もわかんない。日々移り変ってるなって思う。」

──人を許せるかどうかの基準って変わっていますか?
目に入れたら痛い「ああー、まあ結構変わってるかもね。でもまあ日に日に緩くなってるかなあ。日に日に許せるようになってる。人にあんま期待しなくなっていくっていうか。求めすぎちゃいけないなって、やっぱ日々思わされるよね笑。これが丸くなったってやつなんかもしんない。」

ケッペキ団員との思い出

──ケッペキでの思い出、私生活や団員との関わりなど思い出深いエピソードはありますか?
目に入れたら痛い「なんだろうねえ。卒公の打ち入り(※2)楽しかったけどなあ笑。」

※2 打ち入りとは、ケッペキ独自の飲み会のこと。打ち上げの逆で、企画が始まった際に座組の親睦を深める目的でセッティングされる。

──打ち入りはどういったところが楽しかったですか?
目に入れたら痛い「いや~色んな人と久しぶりに話して楽しかったけどね~あれ。演劇もやってたし就活もしたし就活辞めたし院のこと考えたし、みんながしたりしなかったりすることを一通りやってみたから、誰の話聞いても「あ~~わかるな~~」っていうか。誰の話聞いてもおもろいっていう。」

演劇をやってきてよかったこと

──学生演劇をやってきてよかったこと、作品として作ってよかったもの等はありますか?
目に入れたら痛い「ああ〜これはいっぱいあって困るね〜。やってよかったことは、1,2回生の頃にいっぱい演劇したことかな。色んなところに行って色んな人とやって、数もいっぱいやったし、そのおかげで地力が出来たから3,4回生やりたいことをやることが出来たかなっていう。」

目に入れたら痛い「うーんまあQ(演劇集団Qは入って良かったね~巡り合わせだけど。偶然だけど、Qに入ったのは。大空さん(ケッペキ27期の先輩)にどこ入ったら良いと思いますかって聞いたらQが良いよって言われたからQに入っただけだけど、でもQは入って良かったね~。」

作ってよかった舞台

目に入れたら痛い「作ってよかったものいっぱいあるね〜。デカイ船作ったのも楽しかったし。俺のQの引退公演(演劇集団Q TAKUMA MATSUMT◉引退公演『阿呆船』)で(作った舞台は)舞台全体が船で、前後にも動くし回りもするっていう。それはめっちゃ楽しかった!笑」

目に入れたら痛い「一番作って良かったのはまあそれかな〜。最初めっちゃ奥側にあった船が、劇始まったら大音楽と共に手前側に出てきて笑。でその船にもいっぱいギミック仕込んであって、床が抜けてシーソーになったりとか。一通りギミックを見せた後に、劇の終盤で船が奥の方に行って、奥で回転して、回転しながらみんなで紅白みたいに歌を歌って劇は終わるっていう。めっちゃ良かった。すごい楽しかった。」

演劇集団Q TAKUMA MATSUM◉T◉引退公演『阿呆船』の上演の様子
演劇集団Q TAKUMA MATSUM◉T◉引退公演『阿呆船』の上演の様子

──どうやって移動しているんでしょうか?
目に入れたら痛い「これはね~、まず前後に進むためにレールが敷いてあって。でも回る時にそれが絶対邪魔になるんだよね~。レールに車輪が引っかかって止まっちゃうから。これを解決するために、回る時はレールを破壊して回るっていう笑。まず前に来るじゃん、で次は後ろに帰るのよ。で、前後を使い終わって、最後に(レールを破壊しながら)回る。だから毎公演毎公演レールを仕込み直してた。」

目に入れたら痛い「毎回、回す時も前後に動かす時も、「動いてくれ!!!」って。「お願い動いてくれ!!!」って思いながら押すっていう笑。最後回りきらずに終わった公演が1ステージだけあった。もうみんなで「もう終わりだ〜!」って「動かなかった〜!」って歌を歌って帰るっていう。」

演劇集団Q TAKUMA MATSUM◉T◉引退公演『阿呆船』の上演の様子

目に入れたら痛い「もう回転もしきらなかったから、思い思い、もうみんなの思うところに行ってそこで大声で歌って、ぞろぞろと帰るっていう。まあそれも楽しかった。もうどうしようもないけど最後みんなで歌うたって帰るっていう笑。」

──他にも作って良かったものはありますか?
目に入れたら痛い「めっっちゃデカい水車みたいなのを作ったんだけど。直径2.5mか3mくらいのやつ。やっぱそれが回った時はテンション上がった。「回る回る回る!!」「しかもめっちゃ早い!!」みたいな。テンション上がった。楽しかった。」

──どのように使用したんですか?
目に入れたら痛い「みんなで糸車を回すみたいなシーンがあって、その時に一緒に回るっていう笑。わかりやすくするためにデカイのも回る。」

でかくて動くものが好き

──でかければでかいほどいいですからね。
目に入れたら痛い「そう。そうなの。劇場に収まるギリギリのサイズ作った。それはね〜楽しかったね、出来た時。」

目に入れたら痛い「あとはなんだろうな〜。でもその2つがトップ2かな。作って良かったものトップ2。でかくて動くものが好きみたい。」

目に入れたら痛い「これが男だし、これが舞台美術のあるべき姿かなって。舞台美術向いてたのかもしんない。でかくて動くものが好きっていう。」

役者としての目に入れたら痛い

──役職としては舞台が一番やっていて活き活きしますか?
目に入れたら痛い「活き活き度はわかんないけど、自分がすごい裏方気質な人だから。役者よりは舞台やりたいなって思う。」

──演劇集団Qでの活動では役者もやられていたイメージがありますが、どちらがお好きですか?
目に入れたら痛い「全然舞台。人がいないからしゃーなし役者やってた、ずっと。人数足りないから、じゃあやるかっていう。」

演劇集団Q TAKUMA MATSUM◉T◉引退公演『阿呆船』での目に入れたら痛い

──演劇集団Qでの役者の時は、なにかにつけて脱がされていたイメージがあります。
目に入れたら痛い「まあ、衣装作んのめんどくさいとかもあるけどね笑。上裸が一番楽だから。衣装作んのめんどくさいから上裸だったんだと思うよ、ずっと。で、顔が白塗りなのも、あれもメイク考えなくて良いから笑。一番楽だからね、上裸で白塗りが。別にそんなお金もかかんないし。」

今後も演劇を続けるか

──演劇はまだ続けますか?
目に入れたら痛い「うーーーん、今んとこその予定は無い。将来続ける気もないし、ないから、Qのメンバーや、浮世←奈落のメンバーに頼まれてやるかな~くらい。」

卒業公演への意気込み

──卒業公演への意気込みを聞かせてください。
目に入れたら痛い「舞台美術は、これはやっぱお金もかけてるし、過去最高のものが出来そうではある。」

──舞台チーフの永井さん(永井嵩也)と目に入れたら痛いさんは一緒にプランを練っていた印象ですが、実際どうですか?
目に入れたら痛い「ソフトプランはもう100%俺だね笑。別に俺が100%決めるってなってたわけじゃなくて、2人で持ち寄って、俺はぴんぐー(永井嵩也)に頼まれたところを考えて持って行って、2人で話して決めるみたいな感じだったんだけど。なんやかんや結局ほぼ全部俺の意見になっちゃったっていう。」

目に入れたら痛い「もちろん部分部分ぴんぐーのとこもある。ぴんぐーが螺旋階段作りたいって言ったから螺旋階段はあるし……ぴんぐーの意見はいっぱい反映されてるし、一緒に意見出したり考えたところもいっぱいある。」

お客様にひとこと

──最後に公演を見に来てくださるお客様にひとことください!
目に入れたら痛い「大きさを楽しんでほしいよね、学生演劇でこんな大きい舞台作ることないから。舞台美術のチーフをもう13,4回やってんだけど、そんな人が頑張ってるからきっと良いものが出来るよっていう。」

目に入れたら痛い「学生演劇観るなら卒公だよねって思います。卒業公演か新歓公演、やっぱここ2つが一番クオリティ高くなりうるっていうか。だから観に来てほしいよね。これを読むような人は予約してるだろうけどね笑。」


目に入れたら痛いさんありがとうございました!

劇団ケッペキ 2024年度卒業公演『狐の森』は
2025年3月8日(土)・9日(日)上演予定です。
ぜひご来場ください。

取材:田中友紀乃
構成:山西由乃
サムネイル撮影:上山遼
写真提供:目に入れたら痛い


公演情報

劇団ケッペキ 2024年度卒業公演『狐の森』
脚本 増井怜史朗
演出 福田りさ

◇あらすじ
自らの故郷を忘れてしまった男がいる。どっぷりと沈んだ孤独の中で、霧をも剥がす幸せを追い求めていた。自らの過去を忘れられない女がいる。得体の知れない孤独に追われ、記憶を腐らせる不幸から逃れようと藻搔いていた。忘却という言葉を以て、二人は出会い、別れ、森を駆けずり回る。その運命が水平線の向こうに浮かぶ白き蜃気楼に微睡んでいく時、一滴の涙にも似た空っぽなメッセージが漂い消える……。

◇日時
3月8日(土) 13:00~ / 18:00~
3月9日(日) 12:00~ / 17:00~
*上演時間は約 2 時間を予定しております。
*受付開始は開演予定時刻の 30 分前です。
*開演 5 分前になりますと、ご予約をされていてもお席のご用意ができない可能性がございます。時間には余裕をもってお越しください。

◇料金
一般      予約 2,000円 当日 2,500円
U22または学生 予約 1,500円 当日 2,000円 ※要身分証

─リピート割 500 円引き─
当日受付にて本公演の半券をご提示いただいた場合、2回目以降のチケット料金を500円引きいたします。

<キャスト>
江海和朗 大田陽彦 上山遼 北なつみ 小山泰 是枝結花 白石響 田中友紀乃 永井嵩也 浜口沙穂 福田りさ 間﨑柚太 山西由乃 吉川大貴 吉原有美歩

<スタッフ>
企画責任  吉川大貴
舞台監督  間﨑柚太
演出補佐  江海和朗 大田陽彦
舞台  永井嵩也 北なつみ 目に入れたら痛い 渡邉玲菜
音響  小山泰 江海和朗
照明  福田りさ 鮫島千佳里
衣装小道具  吉川大貴 是枝結花 浜口沙穂
制作  田中友紀乃 大田陽彦 山西由乃
宣伝美術  吉原有美歩 鮫島千佳里
音楽  小山琴泉
振付  RISA

◇会場
京都大学西部講堂
京阪電鉄・叡山電車「出町柳」駅より徒歩約15分
京都バス/京都市営バス「百万遍」「京大正門前」停留所より徒歩約5分

◇劇団ケッペキとは
京都大学公認の演劇サークル。京都の学生を中心に約120人が在籍しており、結成から33年を迎える。新入団員常時募集中。

◇ご予約
予約フォーム http://bit.ly/3WcKvYl
※予約フォームは各公演日の前日23:59まで受付

◇お問い合わせ
メール g.keppeki@gmail.com
劇団HP https://keppeki.github.io
劇団ケッペキ公式X(旧Twitter) @g_keppeki

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