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例えば炎さんを10月(10/18から11/1)に12舞台日本で見た話(M-1三回戦含む)
日本の炎さんファン
2年近く前になる。初めて炎さんの絵を書いてネットに上げた時、炎さんファンという、大阪に住む男の子がその絵にコメントをくれた。それまでTwitter(あくまでもTwitterのまま進めます)でコメントをくれたのはマイスイの花谷さんだけだったのでちょっとはしゃいだ。(花谷さん、大好きです!)
そこからその男の子とチャットするようになった。とにかく炎さんが大好きで、基本的には炎さんのネタの話しかしない。それでも、お笑いの話ができる人なんてそれまでいなかったので楽しくて楽しくて、、、。まぁ、「お友達」の滝音のさすけちゃんは業界の人ではあるけど、お笑いに詳しくはないから、お笑いの話は多分してもわからない、なのでしたことがない。ただ、さすけちゃんに、「子供のころ、上沼千里万里の大ファンだった」って言ったら「海原千里万里ね」って訂正してきたのはびっくりした。そこわかるんだ、、、って。
そして男の子のお母さんの年齢を聞いたら、私より年下だった。まぁ、わかっていたこと、、。
「私はピンクおばさんより年上、、、」を言おうとして飲み込んで、飲み込んでしまって、出さないと気持ち悪かったので、滝音のさすけちゃんに送ったらスルーされた。というか、さすけちゃんは99.999%既読スルーなので、もしかしたら、私とさすけちゃんは「お友達」と言う関係ではないのかもしれない。
え?そうなの?
そうなったら、辻さんはあたしのお友達のお友達ではなくなるじゃん、は、置いておいて、まぁ、とにかく、だいぶ年下のかわいいチャット友達ができた。基本的に、炎さんの話以外はスルーされる。料理できるアピールとか、オシャレニューヨーク生活の話をしてもスルー。ただ、炎さんのネタの話になると返信が来る。仕事は知らないし、どうせ教えてくれなそうなので聞いたこともない。ただ、何かの夜勤をしているらしいので日本の夜中、ニューヨークの昼間にメッセージが来るので都合がいい、もある。
チャットするようになって一年半ほど経っていたし、そろそろ日本にも行きたくなっていたので、日本に炎さんの舞台を観に行くつもりだと言ったら
喜んでくれた。彼はほとんどの炎さんの舞台に行っているようだった。
ただ、
私としては、まぁ、親子ほど歳が離れているとは言え、デートとまでは行かないまでも、友人としてお茶したり、ご飯食べたり、ぐらいはできるのではないか、と期待していたのもある。
アメリカからは公演のチケットを買えないようなシステムになっているので、基本的には演者さんに「置きチケ」お願いすることにした。彼が、置きチケは、置きチケを頼まれた人が頼んだ人の名前をボードに書くので、それを他の演者の人が見ることもあるらしい、という。それだったら、と、二人で、私の置きチケ名で笑わせたいターゲットを決めて、その人を笑わせるための名前をつけようという話をして、各公演の置きチケ名を彼が決めてくれた。
10月17日の夜に日本に着いた。その日の森ノ宮の30・60・300は行けなかった。彼は当然行っていたようだった。多分、このライブの前身は”どっちもやるライブ”だと思う。あのライブも好きだった。で、メンバーの入れ替えがあって、大好きな釈迦虎さん、さらに炎さんも正式なメンバーになって絶対に行きたかったのに、ボスとのバケーションの日程が被ってしまって、これでも無理して飛び出しての17日着だった。
その晩、彼には日本に着いた報告をした。
1. 翔 (10/18)
置きチケ名:翔パスなのでなし
ネタ:配膳ロボ
来日最初の舞台は19日の翔ライブ。17時半からのライブだったので、その前にお茶でも、と思ったけれど反応はない。それでも中に入ったら隣り合って座って、と思ったけれどどうもそんな様子でもない。チャットするようになって一年半経つし、プロフィールの写真は見たことがあっても初めて「会う」ので緊張していたのに、待ち合わせをするでもなく、勝手に入って、勝手に出ただけだった。その日はもう一つ、森ノ宮での舞台も行く予定で、当然一緒に森ノ宮まで移動するのだと思っていたのにそれもなかった。
席について、写真で見たことのある男の子を探すと見つけたことは見つけたけれど、本人かどうかもわからず、怖くて声もかけられなかった。
炎さんは大トリで、「配膳ロボ」だった。
なんだか、そんなことどうでもよかった。
2. 4リード (10/18)
置きチケ名:4リード(ターゲット:関本さん)
ネタ:パンツの色
4リードは初回からずっと配信で観てきた舞台で、なんなら、これに合わせて来日したようなものでもあった。これだけは譲れないので、ボスとのバケーションを数日被らせても、無理やり17日に入国した。
初めてこの舞台の開催が発表された時、嬉しくて、1ヶ月ぐらい、勝手に絵を描きまくって、ただ、初回の舞台は、なんだか全員が遠慮がちで、聞くと、劇場主催の舞台ということで腑に落ちた。
その最初の舞台から一年以上経って、オープニングでの関本さんいじりがなんとなく定番になったり、楽しい舞台になってきているな、と思っていた。この日も茶屋さんが頑張ってオープニングから盛り上げて、宮本・田上対決も楽しかった。タキノさんのボケで関本さんが膝から崩れるようにしゃがみ込んで笑うという場面もあって、「あの、しんさんが!」と、ちょっと感動したりもした。さすがタキノルイ!
私は下手の後ろに座るのがなんとなく安心する。これで、マンゲキの舞台を観に来日するのは3回目だけれど、基本、いつ来ても満席でなければ下手後ろに座る。彼らしき人は上手の私から見えにくい位置に座っていた。
コーナーの宮本・田上対決中、遠くに座る彼をみて、なんだこれ、、、と思わず声に出して言ってしまった。
舞台が終わると彼は凄まじい勢いで外に出て行ったので、声をかけるどころでもなく、私はJR難波駅そばのホテルに泊まっていたので、おとなしくJRで帰った。
お笑いを一緒に観に来る友達がいる方が珍しいのは当たり前で、金曜の夜、舞台を観に来ていた観客のほとんどが一人で駅に向かうのをみて少し安心した。彼のことを別にすると、舞台は楽しかったし、皆さんの駅に向かう足取りも”嬉しそう”、に見えたので幸せだった。
その夜、いつものように、彼と炎さんの舞台とネタについてチャットはした。私がアメリカにいる時とまるで変わらない。私が会いたいと言ったことは全部スルーされた。
3回戦前だったので、基本的には皆さん、3回戦にかけるネタを調整する。私がこの日観た、「パンツの色」も「配膳ロボ」も、3回戦にかけるネタだとは思えない、と話すと、彼は「京都旅館」でいいと思うと言った。ちなみに「配膳ロボ」と「京都旅館」は同じネタのことなのだが、私はあくまでも「配膳ロボ」と言い続け、彼は「京都旅館」とこの後も言い続ける。
3. ニューエイジ・ニューネタライブ (10/19)
置きチケ名:鎌鎖(ターゲット:テクニックさん)
ネタ:結婚の挨拶(新ネタ)
もしかしたら、と、彼と舞台の前にマクドナルドに行く場合を想定して、行ったら何をオーダーするか、マクドナルドのホームページを見ながら考えていた、が、そんなことは起こらなかった。
満席とまでは行かなくも大分埋まっている。今や、M-1ファイナリストになった、ジョックロックのユウショウセレクト翔メンバーの新ネタライブ。10組のネタだけ観るストロングなライブ。正解だと思う。コーナーでユウショウさんが大縄跳びしたり、叩いて被ってジャンケンポンとかするのは見たくない。
新作の「結婚の挨拶」は凄まじくいいネタだと思った。めちゃくちゃ面白くて、この時期にこんな新ネタを作ってくるんだ、と感動した。3回戦乗り切ったら、「結婚の挨拶」も「ブタキノ」も「チョメリケ」も「干支レース」もある、と、勝手に決勝までの道筋を考えた。
4. ファンタスティックブティック(FB)(10/19)
置きチケ名:悟空(ターゲット:しょういさん)
ネタ:なし
これはダブルヒガシ大東さん主催(多分)の大喜利ライブ。多分、堂前さん主催の「おしり大喜利」を引き継いだものだと思う。タキノさんがレギュラーメンバーなので、これも観に行った。で、彼も行っていた。
タキノさんは不調で答えが全く出てこない時間が続いて、ただ、調子が悪いことでイジられて、結局主役になってしまうのはさすが。常に「フィーリングカップル 5対5」の5番目。ま、わかる人だけわかる。
その夜、彼とのチャットで、私は興奮して、新ネタの「結婚の挨拶」がいかにすごいネタであるかについて捲し立てた。これを3回戦、もしくは準々に持っていくべきだと力説する私に、彼は、わかりません、と言った。
5. 森ノ宮週末の寄席 (10/20)
置きチケ名:寄席は置きチケ無し
ネタ:配膳ロボ
日本に来て最初の週末。炎さんは森ノ宮の寄席が入っていた。朝イチの寄席のトップ出番。客席は半分も埋まらず、私は定番の下手最後列で、彼は上手の私から見えない位置。もう諦めた。
トップ出番で「配膳ロボ」、ウケない。まぁ、週末の朝イチの寄席、マンゲキの客層も全く違う、寄席なので、例のつかみも無しで仕方ない。ただ、豪華メンバー、マイスイさんの大好きなマイちゃんのネタ、滝音さん、ダブルヒガシさんの引っ越しで後半盛り上がった。
「友達」の滝音さすけちゃんはこの日、マンゲキの寄席と森ノ宮の寄席全部に出るのでタクシーで行ったり来たりする。13時過ぎ、マンゲキから車で森ノ宮に戻ってきた時にスタバで会うことにした。さすけちゃんの奥さんに持ってきたものと、ごくごくメンバーに持ってきたニューヨークメッツ関連のグッズを渡した。
え?さすけさんに会ったの?妄想?
この日の炎さんの舞台は一つだけ。配信のない寄席でかけてくるものが3回戦候補の大本命なのは間違いない。私ががっかりしたと話すと、彼が「京都旅館のネタの何がいけないんですか?」と言うので、
「全部」
と言った。
6. ほのか (10/21)
置きチケ名:西垣(ターゲット:特になし)
ネタ:多分、配膳ロボ
9月には満席にならなかったと聞いていた「ほのか」は早々に完売したので、ギリギリで置きチケをお願いすることが出来て助かった。新世界のzaza pocketsという小さい劇場なので、彼はすぐそばにいたのにもう声をかけることも諦めた。
結婚してるとか彼女がいるということなのかもしれない。もしかしたら炎さんのどちらかと付き合ってる、、とか。可能性はゼロではないとは思った、けれど、答えはどうせわからないのでもうどうでもいい。
この舞台で炎さんが何のネタをやったのか実は覚えてない、けれど、多分、配膳ロボだと思う。数少ない配信のない舞台なので、3回戦にかけるものをやったはずだと思うし、とにかく日本では配膳ロボのネタばかり見させられた記憶がある。
「ほのか」は毎回、配信がないので、謎の舞台だった。で、その謎がやっと解けたのは嬉しかった。ハロウィーンの時期ということで、かぼちゃのカービングを持ち寄って誰のカービングが一番か決めたような、、あまり記憶がない。100人程度の小さい劇場なのに、客席に傾斜がないせいで、満席で一番後ろに座ると何も見えない。見えないので、演者五人の声だけぼんやり聞いていた気がする。
「ほのか」を出た後、歩いていると、目の前を歩いているかわいらしい二人組の女の子が「田上ってあんなに喋るんだ」と楽しそうに話していたので笑った。
確かに。
私はコンビニで買った、チョコモナカジャンボアイスを手に、堺筋を空前さんの舞台を見るためにマンゲキに向かって急いだ。ニューヨークを出た時の気温は2度だった、けれど、大阪はずっと25度ぐらいなのでアイスクリームで間違ってない。
その夜、いつものように彼とチャットして、3回戦に何をかけるかで勝手に揉めた。
「あのネタで準々行けるわけがない。他にないならわかるけど、他にいくらでもあるのに、なんであれなの?」と言うと、彼は「タキノパワーで押すネタはいいと思います」と。私は「そんなネタ、今まで通ったことないじゃん」と言うと、「タキノパワーを認めるなら通ります。審査員は一新されていますし」と彼が言った。
「そんなもの誰も認めません」と私が言うと彼が笑った。
ただ、これはあくまでもチャットなので、笑ったとは「ははは」と彼が打ったということだ。
日本まで来て何やってるんだろう。
この日、申し込んでいたM-1の3回戦が当たったのがわかった。大阪の2日目と3日目、TTホールで開かれるM-1三回戦に行ける事になった。人生初のM-1予選、で、彼も当たったというので、というか、多分、先行完売ではなかったようだった、なので、彼とまた同じ舞台に行ける。でもどうせ会うことはない。
7. 翔 (10/24)
置きチケ名:翔パスなので無し
ネタ:配膳ロボ
また配膳ロボ、なので、もう絶対配膳ロボじゃん、と。しかもウケてないし、で、ウケるネタ他にいくらでもあるのに、、、。
その夜、チャットで、「自分の国に帰ったらいくらでも撃てるんちゃいますの」って何だよ、と彼に言うと、
「アメリカ人だからそう思うんじゃないですか?」と彼。
「違うわ」
8. Habatakiライブ (10/26)
置きチケ名:鹿
ネタ:配膳ロボ
奈良まで行って、彼とは遠くの席に座って、配膳ロボ観て、満員の電車で難波に帰ってきた。彼には「お茶しよう」と送って、それを毎日完全にスルーされる。
彼が付けてくれた置きチケ名の「鹿」にもやる気のなさが出ているし、そもそもスベっている。
それにしても土曜日の奈良公園はすごい人だった。難波ぐらい混んでた。
駅から会場まで鹿が山ほどいたけれど、ニューヨークの家は庭に野生の鹿がやってくるので何も感じなかった。
9. オーパスツーさん単独(角座) (10/26)
置きチケ名:レッツゴーのすけ
ネタ:配膳ロボ+結婚の挨拶
奈良からグッタリして帰ってきたけれど、ホテルで少し休んで、すぐに心斎橋のオーパスツーさんの単独に出かけた。
最初のうちは彼が付ける変な置きチケ名に「それは無理」と言い合うことが楽しかったのに、もうどうでも良くなって、「レッツゴーのすけ」は何も言わずに受け入れた。
日本に入国してから発表された舞台で、思いもかけず、松竹さんの角座さんにお邪魔することができた。炎さんが招ばれることでもなければ、多分足を運ぶことがなかった劇場で「ラッキー」だった。
松竹のお客様はマンゲキのお客様とは少し違って、私にはThe KANSAIなお客様のように思えた。
ネタは当たり前のように配膳ロボ。3回戦は翌々日に迫っていた。
ただ、驚いたことに、今までと違う感じにウケた。
あれ?
マンゲキのお客さんや、寄席のお客さんを静まり返させていた、あの、「配膳ロボ」がウケている。いつものように上手に座る彼を見ると、彼が勝ち誇ったのように笑ってこっちを見ている。これが彼と初めて目があった瞬間なのもバカバカしい話だが、炎さんのこのネタがウケたことで、彼と初めて「会った」。
悔しい。
ただ、本当にいい感じにウケたので、この感じを彼は言っていたのか、と。これなら3回戦通るかもしれない、、ただ、それでも、他に「通る」ネタはいくらでもある、とも思った。
ちなみに、炎さんのマンゲキの舞台は全て配信ありだったので、今回は出囃子を聴くのは無理だろうと諦めていたら、角座さんで3回も出囃子で出てくる炎さんを観ることができたし、とにかく、マンゲキでの舞台や「ほのか」よりも田上さんがリラックスしている様子だったのも可笑しかった。
10. M-1グランプリ大阪3回戦二日目 (10/28)
置きチケ名:なし
ネタ:配膳ロボ
700人の会場なので、彼がどこに座っているかもわからなかった。指定された席にも関わらず、私は下手の席だったので安心した。上手は居心地が悪い。もう、それはしょうがない。今までだったらマンゲキで行われていた3回戦が今年からTTホールになった。もしも300人キャパのマンゲキのままだったら当たらなかったかもしれない。
炎さんの配膳ロボはウケた。その二日前の角座でのウケとほぼ同じだった。
2023年の三回戦でタキノルイが絶望的に緊張してたのを覚えていたので、少し怖かった、が、緊張も見られず、とにかくウケた。2日目は全体的に拍手笑いもそこまで無く、ウケだけで見れば二日目のトップ5に入るだろうと思った。ただ、それでも、いわゆる「M-1準々にいけるネタ」ではないだろうと思ったので、まだわからないだろう、と。ただ、とにかくウケていた。
ただ、オチが今まで見たことのないもので、何を言ったのかは現地にいてわからなかった。後で三回戦のネタがyoutubeに上がったのを見て、初めてどんなオチなのかわかった。
「おしゃれ」オチでびっくりして、「ダサ」とyoutubeの画面に叫んだ。
この日は三回戦の後、日本橋の劇場で、空前の茶屋さんとツートライブの周平さんの「狭辞苑」というライブがあったので会場を出て急いで日本橋に向かった。このライブも配信がないので、絶対に行こうと思っていたライブだった。「謎」だったライブにやっと参戦できて楽しかったけれど、逆にホテルでの帰り道が虚しくなった。
彼がチャットに上がってきたのはその帰り道だった。炎さんがウケていたので彼は満足そうだった。
「あのネタでウケるのがすごい」と私が言うと、彼は「褒めてないですよね」と笑った、けれど、あの内容で「ウケさせる」力のタキノルイはやっぱりすごいという意味なので、褒めるというような上からの言葉は嫌いだけれど、褒めてはいる、というか、本当にすごいと思った。
「それでも通るか通らないかは別の話だと思う」と言うと、彼は「大会の方針は”とにかくおもしろい漫才”なんで大丈夫ですよ」と言う。私は「はいはい」と適当に相槌を打って話を終わらせた。
「どこにいるの?今から会おう」と私が送ると、彼はチャットから消えて、私はホテルに着いた。
11. M-1グランプリ大阪3回戦三日目 (10/29)
炎さん出演なし
彼は炎さんの舞台でなければ来ない。私はもちろん行った。
いわゆる有力どころがひしめいていて、拍手笑いがこれでもか、と次から次へと沸き起こった。明かに二日目とウケが違う。前年度も大阪三日目は通過者が二日目と比べると多かったせいか、三日目を希望した組が多かったのでは、と思った。拍手笑いが5組ぐらいだった二日目に比べて三日目は15組以上あったように思った。
ちなみに、初めて賞レースの予選に参加したことで、いわゆるSNSのレポのウケ量というものはまぁまぁ間違っていないのだとわかったりもした。
彼は三日目は参戦しなかったので、その夜遅く、私が三日目のレポを彼にする形になった。
「強ネタ使わず、配膳ロボで3回戦通ったら、炎さん優勝候補だと思う」と彼に言うと、彼は笑っただけで同意はしてくれなかった。
12. 為国木佐の漫才センター分け (10/30)
置きチケ名:ナルト(ターゲット:木佐さん)
ネタ:ヌードモデル
このライブの一つ前、同じzaza houseでの「とことんコントカンパニー」も観に行った。19時、つまり、準々決勝進出者発表の時間から始まった舞台だったので、こっそりと携帯で確認すると、炎さんは通っていた。
ホントに通ってる。
炎さん、初の準々決勝。
配膳ロボットで3回戦通ったのでM-1優勝候補になった、、、
で、その舞台の後で、漫才センター分けが始まって、主催のお二人が準々に行けず、ゲスト3組、デルマさん、三遊間さん、炎さんの準々決勝が決まっていた。
実は11月は10月と比べて炎さんの舞台の数がだいぶ少なくなっていて、その時点で準々までに入っている舞台が「センター分け」含めて6つ程度しかなかった。となれば、貴重な準々までの舞台、ここでは当然準々でかける予定のものをやってくるはずだ。「結婚の挨拶」がくると思ったのに、「ヌードモデル」のネタだった。
はっきり言って嫌いなネタ。他にいくらでもあるのに、と日本での滞在の二週間中、「配膳ロボ」に対して言い続けた言葉が脳内を駆け巡った。たとえ「結婚の挨拶」でなくてもいくらでも他にある。
よりによって、、、
私は舞台上のタキノルイを睨みつけて、上手側の彼も睨みつけた。彼は私の方は向いてはいなかった。
その晩、彼と炎さんが準々決勝に残ったことを喜んで、彼は「あのネタ(配膳ロボ)は通りますよ」と勝ち誇ったように言い放った。私は「通りません」と言ったものの、ま、通った。
準々まで入ってる舞台はあと5つ。
13. 翔 (11/1)
置きチケ名:田上さんから手売りで買う
ネタ:ヌードモデル
実はこの日、幕張でのロングコートダディ堂前さんの舞台のチケットを買ってあった。
でも、もしかしたら、最終日なので、彼からお茶ぐらい誘ってもらえるのではないかと、堂前さんをフって、彼が来るであろう、翔ライブに行くことにした。月が変わっているので10月の翔パスは使えない。
なので、初めて手売りで買ってみようと思った。考えたら、炎さんから手売りで買う機会はいくらでもあったのに、そんなことを考えもしなかった。
炎さんは最初いらっしゃらなかったので、釈迦虎の久保さんの列に並んでみたものの、前の方が長くお話していらして中々進まない。名前を知らない方から買うのは失礼だと思ったので、待っていると、田上さんが出ていらしたので、田上さんから買おうと、初めての「生」田上さんに、「いつも楽しく拝見、、、」と言ってみたものの、私の方を全く見ない。「いくらですか?」と聞いても明後日の方向を向いたまま「1300円」と。
私も人見知りでないわけではないので、お金を渡して逃げるように劇場の中に入って行った。
ちなみに、それまで手売りで買わなかったのは、手売りは勝手に当日値段だと思っていたことが理由で、1300円は前売り値段なので驚いた。置きチケ(前売り値段)じゃなくてよかったんだ、、、と、思った自分のケチ具合が可笑しかった。
田上さんの名誉のために言うと、愛想が悪いと言うより、人見知りの激しい方なんだそうで、、、。舞台の上に立たれる方もあんな感じなんだ、と逆に嬉しくなった。
ネタはまた、ヌードモデル。マンゲキでは舞台のタキノルイを睨みつけても届かない。zaza houseでは私の殺し屋のような目がタキノルイに届いたと勝手に思ってはいたけれど、houseでもきっと届いてはいなかったのだと思う。
彼とは結局会えずじまいで、「明日帰ります」とDMすると、泣き顔のスタンプが返ってきた。
「悲しいってこと?」と聞くと、「ペインです」と。
ふざけんな、小僧。
帰国した、、、。
***
ちなみに、ここからタキノルイはヌードモデルではなく、元々あった「張り込み」を全く違うものに変えて準々に持っていく、で、それはまた別のお話、、、。
この時点で、例えば炎がM-1優勝候補になったと知っていたのは世界で私だけだった、、