シェア
高見温| On Takami
2024年7月22日 15:45
おそらく、いや確実にロシアに行く機会は今後限られてしまうので、思い出によって美化される前にまとめておきたいという、宮殿の話。ピョートル大帝やエカチェリーナ2世など世界史上のビッグネームが、ロシアをヨーロッパ化するというために膨大な金と時間をかけて生み出した過剰な美の世界が、ペテルブルクにはいくつかあります。この街の宮殿はエルミタージュ美術館になっている冬宮殿、郊外にある夏宮殿、また別個に世界遺
2024年3月23日 00:52
理由は分からないですが、世界史の教科書でフェリペ二世についての記述を見て、一目ぼれしてしまいました。あの顎ではなく、別名書類王というところです。彼は大王国の君主としてアメリカ大陸、ヨーロッパ、フィリピンなどアジア植民地、そしてポルトガル併合によって現在のブラジルまで支配下に置きましたが、ほとんど遠征に出ることはありませんでした。マドリード近郊エル・エスコリアルに建てた宮殿兼修道院から、文字
2023年11月6日 14:15
ヨーロッパにはルイ14世が建てたヴェルサイユ宮殿を模倣した、擬ヴェルサイユが山ほどありますが、その中では最もちゃんとしていると思ったのは、ナポリ近郊にあるカゼルタ宮殿です。ナポリ王はスペイン・ブルボン家から来ていたので、血縁的な正統性もあるからでしょうか。狂騒のナポリ市街地を抜けてローカル電車に乗り、カゼルタへ。こじんまりした可愛らしい街並みを抜けると、巨大な館がドンと映り込んできます。圧倒